コロナ禍における水際対策と称して、日本政府は海外からの帰国者(入国者)に対して、14日間の自宅待機を義務化している。(2022年1月14日付「水際対策強化に係る新たな措置(21)による待機について」、厚生労働省・入国者健康確認センターの「指定された待機期間中」のルール)
これは、1月15日から原則として10日間に短縮されたものの(2021年1月14日 日経新聞-入国時の待機、10日間に短縮 15日から全世界対象)、未だにインバウンド再興や、日本人が海外へ渡航する際の大きな足枷になっている。
My SOSアプリを使った居所と健康状態などの報告
日本へ帰国(入国)すると、手持ちのスマートフォンにインストールさせられるのが、My SOSアプリだ。
帰国(入国)の翌日に待機場所を登録し、その日から14日間(1月15日から原則10日間に短縮)、毎日、居所を通知し、健康状態を報告し、かかってくる電話やビデオ通話に応答しなければならない。
これが意外に面倒で、さすがに1週間目を過ぎると厭戦気分が充満してくるのがわかる。
それに増して、空港で配布された抗原検査キットで、入国3日目、6日目、10日目に自主検査をして報告することになっている。
私の経験から言って、7月に肺炎で入院した時でさえ、そこまではしなかった。
まさに、私が「穢れし者たちへ~水際対策という名の成田空港検疫」で書いたように、ソトから来たものは穢れているとの論理なのだ。
まして、私の場合は、帰国後いきなり入院して、さらに透析病院にも2日に1回通院するのだ。
何かあったら、そこの看護師が慌てふためくだろうが・・・と思う。
透析病院への通院
私が1月12日付で「ウズベキスタンから帰国~日本でドナー待機へ」で書いたように、
コーディネーター曰く、再渡航の目途が立つ(ドナーが出る)までは国内で待機ということだが、果たしていつまで待つことになるのだろうか。
結果的には、しばらくの間、日本での透析生活が続くことになったわけである。
とのことで、私は急遽帰国が決まったときに、日本で透析をしていた善仁会グループの系列病院へ連絡して帰国後の透析の予約をした。
私の場合、海外帰国者の14日間の隔離が必要とのことで、一般の患者とは隔たれた場所で、何と元旦の午後(大和徳洲会病院を退院した直後)に透析を行うことになった。
ちなみに、こういった病院への通院に関して、入国者健康確認センターのQ&Aでは
- 病院を受診したいのですが、構いませんか。
到着した空港の検疫所もしくは、ご滞在先管轄の保健所または各自治体の受診・相談センターへご相談ください。
検疫所や保健所へ相談後、ご自身で受診先へ連絡をされる場合には、必ず、帰国後の隔離期間中であることのご申告をお願いいたします。
とあるが、あらかじめ通院先が決まっているような場合は、届け出は事後報告で、My SOSのアプリ画面の「特別な状況の届出」から情報を送信すれば大丈夫なようだ。
ただ、私がソトから来たものは穢れているとの論理満々と書いた
- 指定された待機期間中に公共交通機関を利用して移動しても良いですか。
指定された待機期間中に公共交通機関(電車、バス、タクシー、航空機(国内線)、旅客船など)を利用することは誓約書違反です。日本に到着した空港から待機場所に移動される際も、公共交通機関を利用しないようにしてください。
については笑止千万としか言いようがない。
これを忠実に守っていたら、車を運転できない一人暮らしの人などは、徒歩圏に通院先がなければどうすればいいのかと聞きたいだろう。
これについて、マスメディアが一切批判しないのは不可解極まりないが、メディアは、コロナ!コロナ!コロナ!と煽りまくってるから、それ以外のことはシカトなんだろうな。
従って、上述のところから紹介された発熱外来の病院が、自宅から遠距離で、おまけに、病院からは「歩いて来れないなら(診察を)お断りします」などと言われて、呆れた私の経験から言わせていただければ、かかりつけ医がない場合を除いて、自治体などに通院先を相談するのは愚の骨頂なのだ。
元旦から食料難(苦笑)
これまた年末になって慌ただしく帰国するハメになったことによるものだが、元旦から食糧難に陥ってしまった。
何しろ中央アジア旅行の前に、日持ちのしないものはすべて片付けていったので、冷凍食品やレトルト食品くらいしか自宅にはなかった。
おまけに、最寄りのスーパーマーケットは1月3日からしか営業しないとあって、う~ん、あるものを食べるしかないな~と正月とは思えぬ食卓となってしまった。
- 旅行や外食に出かけたいのですが、外出しても良いですか。また、会社に出勤しても良いですか。
誓約書において、自宅等での待機につき誓約いただいているところであり、指定された待機期間中は旅行や外食、出勤その他不要不急の外出はお控えください。
いざとなれば、入国者健康確認センターのQ&Aに書かれていることをシカトして外食をすればいいのだが、マジメに要請を守ると、正月の食糧難が切実な悩みとなるわけだ。
まあ、私の場合は、肺炎での退院直後だったので、あえて無理しなかったのだけどね・・・
NEVER! NEVER! NEVER!の中で~またもや我慢大会の始まりか
そして、私の自宅待機期間が終わった14日を過ぎると、またもや「首都圏でオミクロン株の感染拡大続く 沖縄など3県でまん延防止措置適用」(1月16日 東京新聞)などと、政府、自治体はオミクロン株(新型コロナウイルスの亜種)の流行を前に、国民に我慢を強いる方向へ舵を切り始めた。
これについては、1月9日付の東洋経済が「オミクロンに慌てふためく日本政府の致命的欠陥~時間はあったはずなのに備えが全然できていない」と為政者の対応を非難しているが、結局のところ、日本政府も自治体も、医師会も2021年10月1日に全国的に緊急事態宣言を解除されてからの態度は、相変わらずのNEVER NEVER NEVERなのだろう。
- コロナ禍における医療体制の強化に尽力したか NEVER!(参考:2021年5月23日-飲食・サービス業を目の敵にすれば医療崩壊は防げるのか、2021年9月11日 AERA-東京都医師会幹部らの病院でコロナ病床の56%は空床 直撃に「不適切な補助金は返還したい」)
- 日本看護協会の福井トシ子会長の提言した看護職員の新型コロナウイルス感染症対応に関する実態調査を受けた施策で何か実現したものがあるのか NEVER!
- コロナ病棟の医師や看護師に特別報酬を与えるよう尽力したか NEVER!
少なくとも、1月13日付のNHK News WEBで報じられた「維新 コロナの法律上扱い“季節性インフルエンザと同程度に”」という提言を真摯に検討すべきだと思うのは私だけだろうか。
私は、このまま無能な政府が続くと、マジで「日本は自粛もマスクも緊急事態宣言も永遠にやるのか」となるのではないかと真剣に危惧している。
2021年11月-12月 中央アジア旅行のトピックス
- 奇跡へのシルクロードフライト
- コロナ禍だからか、アシアナ航空のビジネスクラスはしょぼい
- 海外旅行でわかった~マスク姿が常態化しているのは日本だけか
- タシケントのウズベクレストラン「シャシュリク No1」
- タシケント市内散策&アスキヤバザールでお買い物
- タシケント・ディズニーランド(Tashkent Land)に行ってみた
- 中央アジアで人工透析を受けて思ったこと
- ビザランでウズベキスタンからキルギスへ脱出
- 新型コロナワクチン接種証明書アプリを入れてみた
- Merry Christmas from overseas!
- 日本語ガイド付きビシュケク市内観光ツアー
- ビシュケクでサウナに行ってみた
- アタチュルク公園でアスレチック
- ビシュケク市内散策&美女図鑑
- オシュ・バザール(Osh Bazaar)へ行ってみた
- ビザランを終えてウズベキスタンへ帰還
- 日本語ガイド付きタシケント市内観光ツアー
- ウズベキスタンから帰国~日本でドナー待機へ
- 穢れし者たちへ~水際対策という名の成田空港検疫
- 史上最速の確定申告、海外療養費と海外旅行傷害保険の請求完了
- 海外療養費の国民健康保険負担分(7割)還付
- NPO難病患者支援の会理事長逮捕で完全に頓挫した海外腎移植の目論見
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