東京駅でふかひれラーメン食べて日本経済の行方を憂いた夜

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頂上麺 筑紫樓

去る7月31日は、フェイスブックコミュニティ「ラーメンを食べる会」のメンバーが集まって、東京駅のキッチンストリートにある頂上麺筑紫樓で「ふかひれラーメンを食べる会」のイベントが催されたので、思い切って私も参加してきた。

頂上麺 筑紫樓

この日は7月いっぱい続いた長梅雨で、当初の天気予報が今一つ、おまけに金曜日の夜の東京駅ということで、杖歩行の私としては、帰りの電車のことを考えたとき、最後まで参加を逡巡していた。

ところが、当日になってどうやら雨は降らなさそうな感じになり、問題は帰りの電車なのだが、最悪の場合はグリーン車を奮発すればいいと思って行くことにした。

そして、横浜から東京までJR京浜東北線で座って行った私は、フト思った。
いくら逆方向(夕方の上り電車)とはいえ、ずいぶん空いていたなと・・・

もっとも、7月30日付のニューズウイークは「東京都、30日コロナ感染367人で過去最多 小池知事、酒提供の飲食店など営業短縮要請『極めて危機的事態』」と報じていたので、通勤以外の用事で、わざわざ東京へ向かって行く人は少なくなることは予想できたが、横浜市内も退社の時間帯に差し掛かるときに、あっさりと電車に座れるとは予想もしていなかった。

頂上麺 筑紫樓

私が今回のイベントに参加できたのは、東京駅のキッチンストリートにある店での開催なので、雨が降ってきても傘を差さずに(濡れずに)済むからだ。
そして、京浜東北線の電車を降りて八重洲北口へ向かい、目指す店舗に行ったときにも思った。

「私としては構内は歩きやすいし、電車も空いていていいのだが・・・東京駅ってこんなに空いていたことあったっけ?」

4か月の入院生活と、その後に続くリハビリで、2020年になって初めて東京駅に来た私には、すべてが浦島太郎の世界だった。
それでも私はこうも感じた。

「コロナ禍とはいえ、こんなに客足がなければ、会社終わったら即行で皆帰ってたら、レストランや飲み屋は潰れるよね。マジなの・・・これ」

頂上麺 筑紫樓

それは二次会で、BEER HOUSE 森卯に行ったときも感じた。
まだ時間は午後8時半を回ったばかりなのに、ほとんど人は歩いていない。

9名の団体なのに、店にすんなりと入れたのは嬉しい。
でも店内を見渡すと、私たち以外には何人いたのだろうか。

これで営業時間短縮などされたら、たぶん客足は途絶えるだろう。
もう一度言うが、この日は金曜日の夜だったのだ。

BEER HOUSE 森卯

去る7月18日付の毎日新聞は「Go To『東京以外も見送りを』69% 緊急事態『再発令』支持8割」と報じていた。
外出を自粛せよと主張する人に聞きたい。

「確かに肺炎に二度なって死にそうになった私に言わせれば、新型コロナウイルスは怖いよ。でもどうなったら自粛をやめられるの?自粛明けという日がいつ来るかわからないけど、その日が来た時には貴方が懇意(行きつけ)にしていた店はないかもね。」

私は自慢じゃないが、巣ごもり生活が長いので、ほぼ毎日、テレビを見ている。
7月の長梅雨の間、3時間ごとの天気予報は、両杖歩行を余儀なくされた私にとって、外出可能な時間帯を計るために重要なアイテムだったからだ。

いつスイッチを入れても、新型コロナウイルスの感染者数と、感染防止対策でどこでもマスク付けろのオンパレード、一方で、真夏の熱中症のリスクや、経済の悪化についてほとんど言及されない。

そこで、屋外だろうが人が閑散としていようが、どこでもマスクを付けたキャスターが登場し、真夏でさえ屋外でも全員がマスクを付けた画像を映し、今日の人出が云々というニュースが流れているのを見て、私は思った。

典型的なサブリミナル効果を狙ったものだ。

毎日、無自覚でテレビを付け、真夏の屋外でもマスク姿で、新型コロナウイルス関連のニュースばかり報じる姿を見ていたら、多くの視聴者の潜在意識の中には、外の世界が恐怖の対象であることが刷り込まれる。

BEER HOUSE 森卯

東京からの帰りの電車は、上野・東京ラインも相鉄線もガラガラだった。
私にとっては嬉しかった反面、このままでは日本の飲食業は相当にヤバイのではないかと思った。

実際のところ、7月10日付の帝国データバンクのニュースリリース「飲食店の倒産動向調査(2020年上半期)」では、「上半期は398件、年換算で過去最多ペース~『酒場・ビヤホール』など3業態で過去最多更新の懸念~」と報じられている。

だからこそ、世界の為政者はリスク覚悟で経済に舵を切っている国もある。
私に言わせれば、日本は平成時代の経済無策で、すでに斜陽の国、欧米先進国が云々などと言いながら、いつまでも自粛などをして生きていられるお大尽の国ではないのだ。(2020年6月16日 日経新聞-日本の競争力34位、過去最低に 香港も後退

これについては、7月14日付の産経新聞「政府は『緊急事態宣言』の再発令になぜ消極的か」にこう書かれている。

緊急事態宣言下の全国的な休業や外出の自粛は、経済への打撃が大きかった。政府関係者は「感染リスクがゼロにはならない以上、感染防止策を講じながら経済を動かすしかない。そうしないと、かえって生活苦で自殺者が増えかねない」と説明する。

最後になるが、7月17日付の東洋経済の記事「新型コロナ、日本で重症化率・死亡率が低いワケ」をお読みいただければ、一律に商店などに営業自粛を求めたり、旅行の再考を促したりするのではなく、年齢やリスクに応じた対策を打つべきだというのが、正しいコロナ対策の在り方だというのが認識できるだろう。

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