私は、去る9月6日にクリネックス・スタジアム(Kスタ)宮城で行われた東北楽天ゴールデンイーグルス対北海道日本ハムファイターズで、楽天のエース、田中将大が開幕20連勝を飾り、世界新記録を成し遂げたゲームを現地で見る幸運に巡り合えた。
楽天の先発は田中将大、一方の日本ハムも二刀流ルーキーの大谷翔平、今考えられる対戦で最高に近いカードと言っていい。
実はこの二人の対戦は投手同士としては初めてとのことで、二重の意味でツイテいたようだ。
本当なら先月行った東北旅行のときに楽天のホームゲームを観戦すれば、余計な金がかからずに済んだのだが、何しろマー君を見たいと思った時は出発の4日前、「楽天・田中、プロ野球新記録の21連勝達成」のコラムを書いたときだから、マー君の登板が毎週金曜日になっていると知ったときには、旅程の変更は間に合わなかったのだ。
もちろん、帰京してからは今年中に仙台に再訪しようなどと思うことはなく、6日は2010年の年末から2011年の年始にかけて行った旅行の途上、グアテマラのペンション田代で会った友人たちとの宴会の予定を入れていた。
しかしながら、その宴会が突然の主賓の入院でボツになったため、その日の夜の予定がポッカリ空いた。
ここで私はフト思った。
今年のオフにメジャーリーグに行くと言われているマー君を国内で見るのは今年が最後かもしれない。
Kスタはドーム球場でないので、クライマックスシリーズや日本シリーズでの観戦は寒さが辛い。
行くなら今でしょ!とばかりにチケット予約を入れたのは、わずか2日前の9月4日のことだった。
前売り券の残席はマー君の登板が予想されるゲームとあって、指定席はほとんど残されていなく、それも1塁側のビジター側(Kスタは3塁側がホームチーム)だった。
ところが、5日の埼玉西武ライオンズとの試合が雨で流れた。
このときの先発予定はルーキーの則本昂大、当然、スライド登板なんだよな、と私は心の中で思った。
彼も今季活躍中の良い投手だとは思うが、残念ながら私は楽天の熱狂的なファンでないので、マー君が出ないなら仙台行きは取りやめ、と覚悟を決めていた。
しかし、運は私に味方した。
5日の午後9時前にウェブサイトに表示された6日の試合の予告先発投手は、則本昂大でなく、田中将大だった。
私は6日、午前中で仕事を切り上げ、東京から新幹線に飛び乗った。
東京から仙台に向かっている途中の車窓は、前途を祝福するような青空が広がっていた。
試合の方はまさに絵に描いたような展開で、日本ハムに2点を先行されたものの、途中で楽天が3-2と逆転、9回表の2死3塁のピンチで、最後のバッターの佐藤賢治を三振に切って取ったマー君のガッツポーズが、翌日のスポーツ新聞の見出しを飾っていた。(東北旅行-楽天イーグルス・田中将大が20連勝を記録したゲームを現地観戦)
試合後に飲み会に連れだした仙台在住の友人の浩一がこう言った。
「お前はツイテいるよな。天気予報がここ数日雨続きの中で、今日だけ晴れて、おまけにマー君見れて、それで開幕20連勝で世界記録だもんな。」と・・・
どうやらスポーツイベントに関しては、2010年7月18日に書いたコラム「思い立ったが吉日」というジンクスが未だに生きているようだ。
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