厚生労働省のウェブサイトに「マイナンバーカードの保険証利用について」というものがある。
2021年(令和3年)3月開始と広報がされているので、もう始まったのかと思ったら、3月25日付のNHK News WEBには「マイナンバーカード保険証利用 本格運用先送りへ トラブルで」と報じられていた。
2021年2月18日付のImpress Watchで「COCOA、Androidで接触通知しない不具合を解消。1日1回起動を」などと報じられた、新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA」といい、厚生労働省が携わるアプリは、なぜ基本的な機能の部分でさえ、こうも不具合が多いのだろうか。
私の場合、ほぼ毎月のように通院しているので、マイナンバーカードを健康保険証として使えることはメリットがある。
そこで、マイナンバーカードの健康保険証利用対応の医療機関・薬局を見ると、私の通院している国際親善総合病院は、プレ運用のリストには入っていない。
もっとも、プレ運用の対象になっていれば、院内にポスターや掲示があるだろうし、スタッフが保険証の提示を求めたときにそう言うだろう。
さて、マイナンバーカードを健康保険証として利用できる施設は、順次、追加されていくことが期待できるとは思うが、問題は、健康保険の資格の切り替えが自動的に行われないことだ。
上述のNHKの記事では
先行して運用を始めた一部の医療機関で「保険資格の情報が登録されていない」と表示されたり、健康保険証に記載された情報と一致しなかったりして患者の情報が確認できないトラブルが相次いでいることが分かりました。
トラブルの原因は、医療保険を運営する健康保険組合などが誤った方法で加入者の情報を入力したためと見られるということです。
と書かれているが、こんなことで大丈夫なのだろうか。
ところで、私のように、4月から社会保険に加入することになると、一時的に、健康保険証を複数持つことになり、国民健康保険をやめる手続きをしないといけないのだが、それを忘れたりすると、どうなるのだろうか。
マイナンバーカードに、新しい健康保険の資格を上書きしてくれればいいのだが、そうでないと、病院の窓口でトラブルになるだろう。
何しろ、横浜市でも「マイナンバーカードが健康保険証として使えます! ~令和3年3月から一部運用開始。本格運用は令和3年10月頃となります~」とあるものの、
Q 就職や退職、扶養認定等により保険が変わった場合(保険者を異動した場合)の手続きは必要ですか。
A これまでどおり、保険者への異動届等の手続きは必要です。
国民健康保険の加入や喪失のお手続きは加入者ご自身で行っていただきますので、忘れずにお手続きください。◆横浜市国民健康保険の届出・手続き・お問い合わせはこちら
と何事もなく書いてある。
私としては、10月以降、健康保険の資格の切り替え手続きが漏れていることによるトラブルが生じないことを祈っている。
そもそも、健康保険証をマイナンバーに紐付けるメリットは、国民年金から厚生年金への切り替えのように、こうした手続きも自動化されることが期待されるわけで、そういった常識とセンスのなさが、日本がIT後進国たる所以なのだろう。
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