居合抜き1分トレード~寄り付き後3分間の悲喜劇

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パソコンを見ながらスマホを操作する女性

2020年12月17日のトレードは、居合抜きツールから選択した2銘柄が、ともに寄り付き後3分間に、それぞれ3%を超える急騰と急落に見舞われた。
ほぼ同時進行で行なった利確と損切、果たしてこの判断は正しかったのか検証してみた。

居合抜き1分トレードの悲喜劇

2020年12月17日 デイトレード結果

「居合抜き1分トレード」というのは、7月27日付で掲載した「コロナリストラに備えて川合式デイトレードを学ぼう」にあるように、前夜にトレード候補として抽出された東証1部銘柄に関して、9時の寄り付き前の気配値を見て、寄り付きの成り行き売買で勝負する手法で、約定価格の0.5%から1%で利確、マイナス2%で損切というルールを持って行うデイトレードである。

この「居合抜き1分トレード」に関して、楽天証券を使っている場合は、セット注文(売買注文と決済注文をセットにする)で値幅指定を行うのが合理的である。
ところが、これは指値しかできないので、私は、寄り付きからの動きを見て、逆方向に行き始めたときは、決済注文を取り消して、ダブル指値(逆指値付通常注文)に切り替えることにしている。
しかしながら、これは人力でやるから、1銘柄ずつやらないといけない。

イーレックス(コード:9517)の教訓

イーレックス(9517)の日足チャート

イーレックス(コード:9517)の「居合抜き1分トレード」に関して、懸念材料があったとすれば、11月30日の高値(1,999円)との日足ダブルトップだっただろうか。
日本市場の地合いも、この銘柄の日足形状もそれほど悪くなかった中で、開始3分で3%を超える急落に、私は、ダブル指値をしている暇もなく、何も考えずに成行売りを敢行した。

2020年12月17日 イーレックス(9517)のチャート

ところが、こうした銘柄こそ、損切した後で、10月18日付の「川合式居合抜き1分トレードで逆行した場合のお試し対処法」で紹介した「川合式応用トレード」を使うべきで、スクール生の場合、4月28日付のQ&A動画で解説されているやり方だ。

簡単に言えば、以下の条件に当てはまる銘柄の場合、一旦損切して、底打ちから反転したところで、買いを入れ直すというものだ。
結果は、どうなったかは、上の1分足チャートをご覧になれば一目瞭然だろう。

  • 寄り付き前の気配値は悪くない。
  • 日足も悪くないが、直近に抵抗ラインはあり。
  • 寄付き後の1分間での下げ足が早すぎる。

ニチコン(コード:6996)の4%利確成功の事例

ニチコン(6996)の日足チャート

私がイーレックスの敗戦処理に気を取られているうちに、ニチコン(コード:6996)がどうなったのか見ると、まだ「特」マークが付いたまま寄り付かない状態だった。
ヤバイと思って注文を取り消すか板を見直しているうちに、9時6分に寄り付いた後は、するすると急騰した。

2020年12月17日 ニチコン(6996)のチャート

おお~と思って、決済注文を入れようとしたのだが、そのときは2%を超える値上がりに、これは大化けデーになるかもと思い、1%利確の逆指値だけを入れた。

その後は、ずっと場に張り付き、1,400円を超えたときに、逆指値を4%(1,383円)に修正して場を離れた。
このようなものは、マーケットスピードⅡのトレーリング注文でやれば、自動修正なので良いのだが、モバイル版にその機能はなかった。
結果は、4%利確、願わくば100株でなく、もっとやっていれば良かったと思った。

新興市場株のトレード~急騰傍受(買い)

2020年12月17日 マザーズ指数のチャート

17日前場の東証マザーズ指数は、概ね堅調だったので、昨日とは違って買い目線で銘柄選定を行うことにした。
しかしながら、シグナルが出てからの伸びはせいぜい1~2%、思ったよりも伸びなかったことが、成績にも反映されることになった。

新興市場銘柄トレード適格基準 前日出来高比 前日5MA差異 日足形状
急騰傍受ツール(買い推奨) 10倍以上 概ね6%以内 上昇基調であること
マザーズ1%ツール(空売り推奨) 概ね7倍以内 10%以上 特に問わない

利確逃しの同値撤退はこれ以上やるなのサイン~スマレジ(コード:4431)

2020年12月17日 スマレジ(4431)のチャート

17日のスマレジ(コード:4431)は、5,300円の壁にやられたという感じで終わった。
この銘柄に関しての急騰傍受ツールのシグナルは2回発出された。

  • 09:12 4431 スマレジ 株価 5,180 前日出来高比 5.15倍 前日5MA差異 5.6%
  • 09:23 4431 スマレジ 株価 5,300 前日出来高比 5.75倍 前日5MA差異 8.1%

私は、この銘柄が「注目銘柄」のサインが付いていることで、前日出来高比が二桁なかったのが懸念材料ではあったが、お試しトレードをしてみた。
1度目の買いエントリーは5,230円、その後5,300円超えをしたところで、逆指値をマイナス2%から、0.5%利確水準に引き上げた途端に急落して、同値撤退となってしまった。

この後、復活して反騰したので、そこで2度目の買いエントリーをしたのが大きな失敗だった。
損切してドテン(空売り)を敢行したものの、損失を穴埋めするまでには至らなかった。
結局、この日のスマレジ(コード:4431)は、マザーズ指数に連動する形で取引を終えたようだったが、利確逃しでの同値撤退は自分の判断ミスも相俟って、やめろのサインであることを認識した。

というより、良くあることで、2度目の急騰シグナルで、前日5MA差異だけが広がっている状況は、買いでなく、利確せよのサインであることが多いということだったね。
11月以降の東証マザーズ指数の日足チャートが優れない中、新興市場株のトレードは、マザーズ1%(空売り銘柄1%利確)だけでなく、急騰(買い)も3~5%を狙わずに、1~2%で利確すれば良かったと思えた17日の取引だった。

急騰も1%で利確~メドレー(コード:4480)

2020年12月17日 メドレー(4480)のチャート

17日のメドレー(コード:4480)に関する急騰サインは、9時8分とほぼシステムが稼働したと同時に発出された。
株価は4,620円、前日出来高比は5.45倍、前日5MA差異が1.3%という状況で、日足チャートがあまり良くないので、利確は1~2%がせいぜいという感じがしていた。

私が買いエントリーしたのは4,648円、ちょうど10時前の上昇基調に入ったときだった。
利確水準は、1%(4,690円)としたので、4,700円を超えたときに、成り行き売りの態勢にし、伸びれば逆指値だけを入れることにしていたが、結局は下落し始めたので、そのまま決済した。
この日に関して言えば、これが正解だったと言えるだろう。

売り持ちの決済~日本航空(コード:9201)

2020年12月17日 日本航空(9201)のチャート

去る12月14日に、年末年始(12月28日から1月11日)のGo Toトラベル事業が全国的に中止となることが発表されたことで、15日の旅行、交通関連銘柄は下落の憂き目に遭った。(2020年12月14日 日経新聞-GoToトラベル全国で一時停止 12月28日~1月11日
15日に、エイチ・アイ・エス(銘柄コード:9603)の居合抜き1分トレード(空売り)で、2%の利確を取っていた私は、後場になってから、フト思い立って、日本航空(コード:9201)をしばらく売り持ちしてみようと200株だけやってみた。

ところが、16日には反騰したことで、予想が大きく外れ、17日は再び下落したものの、結局は1%の利確しかできずに、ポジションを手仕舞った。
以前のコロナ禍のときに比べると、今のところ、Go To トラベルも時限的な中止なので、それほど大きな下落に見舞われることはないのかと思った。

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