川合式デイトレード2年目突入~初心に帰ってエクセルで居合抜き

この記事は約10分で読めます。

冨のイメージ

このコラムは、11月22日に掲載したものを24日のトレード結果などを踏まえて更新致しました。

2019年7月、私が「日利1.5%トレーダー川合一啓の『株式トレード攻略』」と出会って、「居合抜き1分トレード」という手法を知ったとき、スクールに入校してからしばらくの間、有料ツールを使わずに、川合さんが無料公開していた手法を、あえて使ったことがある。

理由は二つ、自分の銘柄の目利きを養うためと、当時は有料会員を継続するか否かを決めかねていたので、有料ツールに頼らずともトレードできるセンスを磨こうと思ったからだ。
そして、私は「台北で川合式日本株のデイトレードをやってみた」で書いたように、エクセルで抽出した銘柄だけを元に、川合式の「居合抜き1分トレード」をしてみた。

それを勤労感謝の日の翌日(2020年11月24日)、川合スクール2年目に突入した記念に、初心に帰ってやってみようと思う。

パソコンを操作する女性

エクセルを使った「居合抜き1分トレード」候補銘柄抽出

「居合抜き1分トレード」というのは、前営業日の東証1部の値上がり上位銘柄から抽出した20~30銘柄のうち、9時の寄り付きから上がりそうな(場合によっては下がりそうな)銘柄を選定して、0.5~1%の利益を確保しようというものだ。

基本的には、前夜のうちに株探の株価注意報(2022年4月1日より)から抽出した値上がり率上位200銘柄を、当日の8時半以降の気配値を見ながら選定することになる。

川合さんは、この際に、気配値が、前日の終値から2.5%以上乖離した銘柄を避けること、また、寄り付き後も9時2分30秒まで待って、寄り付かない銘柄は注文を取り消した方がいいと言っている。
理由は、いずれも寄り付き後に逆行する可能性が高くなることだ。

抽出条件

  1. 株価が400円(100株で4万円)以上、5,000円(100株で50万円)以下
  2. 出来高が100万株以上
  3. 売買高(株価×出来高)が10億円以上

川合式「居合抜き1分トレード」用のデータ抽出マニュアル及びひな形

トレーディングの基本は、寄り付きの成行買い(又は売り)で、1%(川合さんの推奨は0.5%)で利確、-2%で損切りとする。

2020年11月24日の売買候補銘柄

11月20日のNYダウは、29,263.48ドルと、19日の終値に比べてマイナス219.75ドル、ナスダック総合指数は、11,854.96ポイントと、19日の終値に比べてマイナス49.74ポイントで、双方ともマイナスで引けた。

しかしながら、23日の米国市場は、NYダウが20日の終値に比べて、プラス327.79ドル(29,592.27ドル)、ナスダック総合指数が、プラス25.66ポイント(11,880.63ポイント)と反発して引けた。
一方、20日の日経平均先物夜間取引の終値は、25,700円と前日比プラス160円で、ネジレ現象が解消されたことで、24日はプラス638.22円(26,165.59円)と大幅高となった。

従って、この日のトレードは、基本的には、20日に抽出した銘柄の中から、寄り付き前の気配値を見て、買いか売りかを決めれば良いのだが、基本的に買い目線で、行くことになった。

もっとも、8時50分前後からの10分間で、かなり動くこともあるので、9時2~3分前の段階で最終決断することになるが、24日は、どちらかというと、買いがあまりにも強く、寄り付きが遅い場合にどうするかというところに力点が置かれる地合いとなった。

11月20日の値上がり銘柄

まずは、11月20日の引け後に抽出した値上がり上位銘柄が、24日に、20日(前営業日)の終値よりも高値で寄り付くか、安値で寄り付くかで、どのような動きをしたか検証しよう。

とりあえず、下表における11月24日の始値と、高値又は安値に背景色があるものの説明は以下のとおり。

  • ゴールドの背景色があるものは、11月20日(前営業日)の終値より高値で寄り付いているもので、買い(ロングポジション)で入れば、1%の利益(川合さんの推奨は0.5%)が取れた可能性のあるもの。
  • 黄色の背景色があるものは、11月20日(前営業日)の終値より安値で寄り付いているもので、売り(ショートポジション)で入れば、1%の利益(川合さんの推奨は0.5%)が取れた可能性のあるもの。
  • ピンクの背景色があるものは、11月20日(前営業日)の終値より高値で寄り付いているため、仮に、買い(ロングポジション)で入っていれば、-2%の損切りラインに達していた可能性のあるもの。
    逆に、安値で寄り付いているもので、仮に、売り(ショートポジション)で入っていれば、-2%の損切りラインに達していた可能性のあるもの。

なお、これらの銘柄情報につき、2019年11月4日付で「楽天証券マーケットスピード2を使った注目銘柄一括登録の方法」を掲載しているので参考になれば幸いである。

【2020年11月20日抽出 東証1部値上がり上位銘柄】(銘柄コードと会社名がピーチの背景色のものは「居合抜きツール」でも抽出済)

それぞれの銘柄の四本値は、Kabu Begin!のExcel株価取得を使って抽出した。

銘柄コード 会社名 11/20終値 11/24始値 高値 安値 終値
3109 シキボウ 1,083 1,070 1,070 1,032 1,033
3436 SUMCO 1,782 1,849 1,897 1,843 1,874
3659 ネクソン 2,728 2,787 2,833 2,703 2,811
4321 ケネディクス 655 755 755 (S) 755 755 (S)
4666 パーク24 1,562 1,560 1,628 1,557 1,624
4755 楽天 1,128 1,132 1,164 1,127 1,159
5334 日本特殊陶業 1,846 1,882 1,895 1,868 1,875
5401 日本製鉄 1,217 1,285 1,295 1,260 1,277
5486 日立金属 1,535 1,549 1,563 1,515 1,516
5491 日本金属 884 1,034 1,034 (S) 1,034 1,034 (S)
5803 フジクラ 409 417 428 415 423
6326 クボタ 2,167 2,216 2,252 2,203 2,216
6727 ワコム 788 800 816 796 807
6753 シャープ 1,325 1,355 1,385 1,351 1,383
6976 太陽誘電 4,310 4,380 4,450 4,345 4,415
7202 いすゞ自動車 1,003 1,026 1,053 1,023 1,030
9514 エフオン 1,113 1,170 1,235 1,165 1,180
9517 イーレックス 1,694 1,732 1,828 1,712 1,807
9519 レノバ 2,378 2,489 2,535 2,405 2,488

24日は日経平均が大幅高になったため、ほとんどの銘柄が買いで行けたのだが、中には逆行した銘柄もあり、これらの寄り付き時間を株探のウェブサイトから検証してみたいと思う。
なお、パーク24(4666)は、20日の終値と、ほぼ同値スタートでトレード対象とならなかった可能性が高いので検証の対象外とした。

  • ネクソン(3659):9時3分
  • 日立金属(5486):9時(0.5%なら利確)
  • レノバ(9519):9時6分

川合さんが推奨する0.5%利確、9時2分30秒で注文取消しということが、この日の3銘柄を検証した限りでは極めて正しいアドバイスと言えるだろう。

11月20日の値下がり銘柄

次は、11月20日の引け後に抽出した値下がり上位銘柄が、24日に、20日(前営業日)の終値よりも安値で寄り付くか、高値で寄り付くかで、どのような動きをしたか検証しよう。

【2020年11月20日抽出 東証1部値下がり上位銘柄】(銘柄コードと会社名がアクアの背景色のものは「居合抜きツール」でも抽出済)

それぞれの銘柄の四本値は、Kabu Begin!のExcel株価取得を使って抽出した。

銘柄コード 会社名 11/20終値 11/24始値 高値 安値 終値
1802 大林組 956 970 984 962 976
1803 清水建設 798 818 829 813 821
1808 長谷工コーポレーション 1,171 1,193 1,215 1,174 1,179
3681 ブイキューブ 2,664 2,725 2,758 2,631 2,667
4519 中外製薬 4,431 4,506 4,583 4,485 4,562
4543 テルモ 4,064 4,134 4,224 4,126 4,193
4568 第一三共 3,536 3,577 3,685 3,575 3,643
5105 TOYO TIRE 1,798 1,838 1,838 1,778 1,784
6113 アマダ 1,017 1,037 1,055 1,028 1,047
6630 ヤーマン 2,141 2,166 2,205 2,149 2,177
7532 パン・パシフィック 2,459 2,483 2,512 2,480 2,485
7702 JMS 1,021 1,075 1,119 1,010 1,013
8031 三井物産 1,942.5 1,890 1,899 1,878 1,883
8252 丸井グループ 1,938 1,986 2,009 1,968 1,990
8591 オリックス 1,525 1,575 1,605 1,575 1,581
8630 SOMPOホールディングス 4,007 4,088 4,111 4,003 4,010
8725 MS&ADインシュアランス 3,169 3,243 3,252 3,188 3,203
8750 第一生命 1,643.5 1,684 1,704 1,654 1,661
8795 T&Dホールディングス 1,223 1,253 1,271 1,228 1,235
9005 東急 1,371 1,398 1,404 1,384 1,399
9201 日本航空 1,916 1,950 2,053 1,936 2,010
9364 上組 1,902 1,920 1,946 1,917 1,932
9433 KDDI 3,042 3,012 3,048 2,997 3,004
9508 九州電力 946 958 962 948 950
9531 東京ガス 2,567.5 2,618 2,639 2,598 2,632

こちらも、同じように、逆行した銘柄について、寄り付き時間の検証をしてみるが、20日の値下がり銘柄ということで、引き続き24日も売りが出やすかった点は考慮した方がいいだろう。

  • TOYO TIRE(5105):9時1分(日足ダブルトップ)
  • SOMPOホールディングス(8630):9時3分
  • MS&ADインシュアランス(8725):9時3分

9時2分30秒ルールを守れば、損失を避けられた銘柄が2つもあるので、川合さんのアドバイスはここでも有用性が確認されたと言える。
それに、残りの1つは、日足形状が悪いので、あらかじめトレード対象から外すことができただろう。

11月24日の私の「居合抜き1分トレード」の結果

11月24日デイトレード結果(SUMCOのみ)

私の「居合抜き1分トレード」は、結果的にSUMCO(コード: 3436)だけとなった。

トレード候補としては、このほかに、ブイキューブ(コード:3681)、太陽誘電(コード:6976)、レノバ(コード:9519)といったところに絞っていたが、3681と6976はトレードせず、9519は9時2分30秒ルールに則って、途中で注文を取り消した。

11月24日の楽天証券注文照会画面

SUMCO(コード: 3436)に関しては、当初の注文で、セット注文で指値を入れておいたものを取り消し、逆指値付通常注文(ダブル指値)を入れたものだ。

そうする理由は、寄り付きまでに1~2分程度の時間がかかっている場合は、急上昇した後に、一瞬で下落することが良くあり、売り注文をしている間に利確のチャンスを逸するからだ。
従って、急騰、急落ということがなくなったと判断したときに注文を差し替えるのだ。

2020年11月24日 SUMCO(3436)のチャート

結局、私はこのとき川合さんの推奨する0.5%の利確で終わらせたのだが、結果的に、SUMCO(コード: 3436)は日経平均構成銘柄の一つなので、ほかの構成銘柄に連れ立って1,897円(2.5%高)まで上昇したようだった。

2020年11月24日 レノバ(9519)のチャート

一方のレノバ(コード:9519)、これは11月17日付で「レノバが大幅高で5連騰、再生可能エネの主役株として最高値街道走る」と報じられたように、特に、11月3日の米国大統領選以降は、旬の銘柄の一つだ。

川合さんの「居合抜きツール」でも頻出銘柄と言っていいほど毎日のように出現する。
この日はトレードを見送ったが、今後しばらくは要チェックな銘柄だろう。
ちなみに、24日に私がトレードしようとした4銘柄は、川合ツールにおいて、25日のトレード候補にも挙がっているのは言うまでもないことだ。

そして、この日の夜の米国市場で、ついにダウ平均株価が史上初めて3万ドルの大台を突破したと報じられた。(2020年11月24日 ブルームバーグ-【米国市況】ダウ3万ドル台、S&P500最高値-リスク選好鮮明

コメント

タイトルとURLをコピーしました