証券外務員二種合格、さあ、就活するか(笑)

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楽天証券ファイナンシャル・アドバイザー・ビジネススクール

話は2018年7月に遡る。(2018年7月14日-楽天証券ファイナンシャルアドバイザー(IFA)ビジネススクールに入ってみた
私は、このときから4ヶ月間に渡ってレッスンを受講し、11月初旬に総仕上げのレポートを提出して、すべてのカリキュラムは終了した。

ところが、レッスンの修了証は証券外務員資格(一種・二種)を持っているか、受講終了後1年間(2019年11月1日まで)に合格した人に対して付与すると言われた。
それは、もっともな話で、このスクールは金融機関などに勤めるか、独立系ファイナンシャル・アドバイザーとして活動しようという人が対象なので、証券外務員資格は持っていて当たり前のものだからだ。

証券外務員とは

楽天証券ファイナンシャル・アドバイザー・ビジネススクール修了証

証券外務員とは何かと日本証券業協会のウェブサイトで調べてみると、

  • 外務員とは、協会員(本協会に加入している証券会社や銀行等)に所属している役職員のうち、顧客に対して金融商品の販売・勧誘等を行う者をいいます。
  • 本協会では、外務員としての資質を確保するために、外務員資格試験制度を設け、合格者に外務員資格を付与しています。
  • 外務員として職務を行う場合は、外務員資格試験に合格した後に、所属している協会員を通じて本協会へ外務員登録申請を行い、外務員登録を受ける必要があります。

ということが書かれている。

つまり、日本国内で金融商品を販売するには、証券外務員の資格が必要であり、日本証券業協会の所属企業の役職員でない一般の人は、仮に試験に合格しても、この資格を生かすためには、就活する必要があるわけだ。

私には無理だろうと一瞬で思った。(笑)
第一、業界未経験の中高年のサラリーマンが、容易に異業種に転職できるなら、日系企業の中高年社員がリストラに怯えることはないからだ。

証券外務員試験の勉強をしてみた

 

私が楽天証券ファイナンシャルアドバイザースクールでレッスンを受けていたとき、グループワークでご一緒した女性が私に言ったことがある。

証券外務員の試験は一種も二種も同じ受験料だし、5日くらい真剣に勉強すれば受かるわよ。

そうなんだと思った私は、「うかる! 証券外務員一種 必修テキスト 2018-2019年版」というのを買って、隙間時間で勉強してみることにした。

当たり前のことながら、仕事でそれが必須とされていた彼女と、片手間で受けようとしている私とでは真剣さがまるで違った。
第一、それに受かったからと言って、どうなるんだと思ってからは、特にそうだった。(笑)

証券外務員の模擬試験や参考書を見るとわかる通り、○×方式(1問2点)、及び、計算問題を含む五肢選択方式(1問10点)の問題では配点が大きく違い、特に、普段の投資では、ほとんど使わない先物取引・オプション取引・特定店頭デリバティブ取引が出題される一種試験は、まるで歯が立たなかった。

ちなみに、五肢選択方式の問題で、正答が二問あるものは、片方合っていれば、その分の得点(5点)はもらえるが、これら3つのカテゴリーで出題の4分の1を占めるので、私にとって、一種試験の合格率は著しく低いと思われた。

一種でも二種でも、五肢選択方式の問題で得点を稼げないと、7割以上の合格ラインに達することはできないのだ。
従って、証券マンでも銀行マンでもない私は、証券外務員一種試験の受験をやめることにした。

証券外務員二種試験に合格

証券外務員二種試験合格通知

証券外務員試験の申し込み

しばらく何もせずに時間が経過した先日、フト思い立って腕試しをすることにした。
証券外務員試験は合格してもしなくても、自分の知識がどの程度充実したか試すにはいい機会だと思ったからだ。

私のように、日本証券業協会の所属企業の役職員でない一般の人は、プロメトリックというところで証券外務員試験の申し込みをする。
受験料は、消費税込みで8,866円、ウェブサイトから試験予約をするのだが、平日しか受験できない。

証券外務員試験に不合格の場合は、受験日の翌日から起算して30日を経過する日までは再受験できないので、私にとっては、楽天証券ファイナンシャルアドバイザースクールの修了証がもらえるかの最後の勝負である。

試験日当日

そして、当日、試験会場に着くと、持参した荷物は、携帯電話は無論、時計や財布に至るまで、すべてロッカーの中に預けさせられ、運転免許証など本人確認の書類以外は持ち込めない。

参考までに、計算問題に関しては、パソコン上に電卓を表示させることができ、メモを取るための道具も試験会場に用意されているので、暗算を強いられることはない。

問題を解いてみると、投資ブログを書くのに調べたことのあることや、確定申告を自分でしているので証券税制などもかなり理解できている。

こうした点は、2006年10月にファイナンシャル・プランナー(FP)の2級に合格したときと似ていなくもないので、投資ブログも真剣に書いていると役立つものだと実感できる。

計算問題は、一夜漬けで勉強した株価収益率(PER/Price Earnings Ratio)や、株価純資産倍率(PBR/Price Book-value Ratio)自己資本利益率(ROE/Return On Equity)の計算がそのまま出題される。
おお、ラッキーだな~と思っていたら、それは勉強すべき頻出問題とあった。(笑)

そういうことで、結果は合格、合否は試験が終わると、その場で通知書をくれるので、それをもらって帰れる。
ちなみに、2018年度の証券外務員試験の一般受験者の合格率は、一種でも二種でも、およそ3人に2人(66.7%)くらいはあるようだ。

日本人は格に金を払う

10月16日付のダイヤモンドの記事で、楽天証券経済研究所客員研究員を務めている山崎元氏の「お金のアドバイスを受けてはいけない相手の条件、銀行・証券の社員は絶対NG」というものがあった。

彼は、マネー研修で話を聞くべき相手の五つの条件として

  1. 金融機関ないし金融機関グループ会社の社員ではないこと
  2. 生命保険を売ったり、証券仲介業に関わったりしているFP(ファイナンシャルプランナー)・税理士等ではないこと
  3. 金融商品について金融機関職員以上の知識を持っていること(多くのFPはこれを満たさない)
  4. 各種の年金、社会保障制度について十分な知識を持っていること
  5. ライフプラン、不動産購入の適否などについて適切な知識を持っていること

と述べている。

それでも、私は楽天証券ファイナンシャルアドバイザースクールで受講していた時に、ある金融機関の方から言われた言葉が忘れられない。

資産運用のアドバイスを求めるお客さんのほとんどは、格(その人の経歴や肩書)に金を払うんだ。能力やスキルに対して払うのではない。そういった意味ではカルロスさん(実際は私の本名)の場合、例え、起業できても相当に厳しい。

さあ、就活するか(笑)

The Suit Company

私は、このように腕試しのような感じで、証券外務員二種試験を受けて、首尾よく合格したのだが、正直言って、金融機関や証券会社などに就職するか、インディペンデント・ファイナンシャル・アドバイザー(IFA=Independent Financial Advisor)を目指すのでなければ、何の意味もなさそうな資格だ。

もっとも、二種というのは中途半端で、本気で金融マンを目指すなら一種が必要なのだが、何の目的もなしに勉強しても仕方がないし、9千円近くかかる受験料がもったいない。
まあ、私が20代か30代前半なら本気で就活したのだろうが、もはや時期を逸したと言わざるを得ない。

まあ、お世話になった楽天証券でIFAとして実際に活動することを検討している人向けの相談会をやっているようなので、一度行ってみるかな~(笑)

冗談は置いておいて、証券外務員の資格を取るために必要なのは、過去問の精査だろう。
日本の資格試験というのは、そういった傾向があることが多いのだが、出題傾向を掴んで得点を積み重ねていけばそれほど合格は難しくなさそうだ。

もし、貴方が金融業界への道を進まれるのであれば、証券外務員の資格は必須なので、ハードルは早々にクリアされた方が気が楽だと思う。
時間に余裕があるなら、就職前に資格を取ってしまうのもありかと個人的には思うのだが、いかがなものだろうか。

本気で就活する方への守破離のビジネス心理学

これは余談になるが、貴方は、千利休の訓をまとめた「利休道歌」にある「規矩作法 り尽くしてるともるるとても本を忘るな」という言葉をご存知だろうか。

実は、私もこれを知らなかったのだが、知り合いの会社経営者が、就活がうまくいかなくて悩んでいた女子大生に、この言葉を使ってアドバイスしたところ、首尾よく希望する会社に合格したとのことだ。

「守破離(しゅはり)」で検索すると、この言葉をビジネスの戒めとして使っている方は結構いるみたいだ。
おそらく、経営者や管理職の方は、こういった人材を求める傾向があるのではないかということで、私もこの場を借りて紹介したいと思う。

守破離の守

最初の段階では、指導者の話を守る。
できるだけ多くの話を聞き、指導者の行動を見習って、指導者の価値観を自分のものにしていく。
すべてを習得できたと感じるまでは、指導者の指導の通りの行動をする。

守破離の破

次の段階で、指導者の話しを守るだけではなく、破る行為をしてみる。
自分独自に工夫して、指導者の話になかった方法を試してみる。

守破離の離

最後の段階では、指導者のもとから離れて、自分自身で学んだ内容をさらに発展させる。

簡単に言うと、まず、師匠のマネをして、次に、自分で創意工夫、最後に、新しいものをつくっていくということなのだが、これって、歴史を紐解けば、日本の戦後の高度成長の源泉だったと言えるだろう。

日本人は、500年前からずっとこれが成功の掟ということだったのかな~

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