私は、昨年の11月から密かにやっていることがある。
クラウドワークスというところで、ブログ記事の執筆などを請け負っているのだ。
きっかけは、ある女性ブロガーが、より多くの集客を望むなら、ライティングのスキルを学んだ方がいいと書いていたことがあったからだ。
どこで学ぶんだ?と読んでいくと、クラウドワークスや、ランサーズで、仕事をやりながらライティングを学べばいいとあった。
そこでプロフィール登録をして仕事を始めたら、書籍のライティングをしないかというオファーが来た。
その映えあるデビュー作が、株式会社まんがびとさんから出させていただいた「社員を1週間休ませれば業績はバカみたいに上がる!」というものだ。
働き方改革による有給休暇の取得義務化がクローズアップされる中で、私も世の中に一石を投じようと書き上げてみた。
電子書籍と紙書籍の双方で出版されているので、興味があれば、お読みいただければ幸いに思う。
一番悩んだのは、これを私のブログで公表することだった。
なぜなら、ペンネームはわざと違うものにしたし、本を出すことのリスクはブログで顔出しするよりも高いと思っているからだ。
私は、本ブログでも時事評論的なことは時折書いているので、読者の方には自分のパーソナリティは理解されていると勝手に思っていたのだが、単発の記事検索で来られる方も多いので、あながちそうとも言えないのが現実だ。
私の心の中に今でも残像として強烈にあるのが、2009年7月16日付のコラム「バンコク在住邦人の惨すぎた有名税」の中で言及したペンネームyasudaこと棚橋貴秀さんのことだ。
私は彼と実際にバンコクでお会いしているし、当時執筆していたブログも知っている。
ところが、書籍を出して、ブロガー以外の人にも、彼の存在が知れたタイミングで殺された。
私が思うに、バンコク在住者の中の、貧困組の妬みを買った可能性が強いのだ。
投資ブログだけなら興味のある人しか来ないが、紙書籍(当時は電子書籍はなかった)はノンIT層の目にも触れる。
私は自分の書籍が出版されてから2ヶ月もの間、そのことが頭に浮かんでずっと悩んだのだ。
実のところ、私は2001年12月4日に旅行記のウェブサイトを公開する前も悩んだことがあった。
当時は、掲示板という交流ツールがあり、それに訪問者が感想を書き込んで、管理人が返事をするというスタイルが流行っていた。
そこで、私が別の男性管理者が運営する旅行記サイトの掲示板で見たコメントは、「海外旅行にいっぱい行けていいですね。私はそんな休みは取れません。」といった超ネガティブなものだった。
1980年代以降、20世紀終盤の日本人の海外旅行は女性が主体で、男性は会社に縛り付けられるというのが、日本の一般的なコンセンサスだったが、そのようなコメントを公開の場で書かれることに非常に不愉快な思いをしたものだ。
しかしながら、この時は、海外投資を楽しむ会で知り合った仲間の後押しがあって私は旅行記のウェブサイトを公開した。
そして、そのことがきっかけで参加できたそれゆけ個人旅同好会のオフ会は、男性の参加者が自分の想像以上に多くて驚いたものだった。
このとき、世間の常識(空気)は、実態と違っているのだと私は意を強くしたものだ。
さて、今回の決断の決め手は、自分が亡くなった後にも書籍は形に残るということだった。
このブログも、さくらインターネットのサーバ利用料を、後継管理者(相続人)が払ってくれればそうなるが、そこまでするかということもあろう。
私という人間がこの世に生きた証、何を考え、どうやって生きてきたかの軌跡を残そうと思った。
また、数あるビジネス系の自己啓発本で、「従業員をあなたの会社のファンにして(満足度を向上させて)、業績を上げましょう。そのためには、経営者が率先して1週間の連続休暇を取り、従業員にもそのように指示を出しましょう。」という趣旨のことを書く人はいるだろうか。
おそらく、あまりいないのではないかと思ったのだ。
最後に、今回の私の作家デビューを後押ししてくれた株式会社まんがびとの平田社長にはお礼を言いたいと思う。
彼のオファーがなければ、私の作家デビューはなかったかもしれないからだ。
参考記事
- 2017年12月11日 エクスペディア「【世界30ヶ国 有給休暇・国際比較調査2017】日本の有休消化率、2年連続 世界最下位」
- 2017年10月5日 キャリコネニュース「9割の企業が残業削減に取り組むも、効果があったのは約半数 働く人は「他の人が仕事を代替できる体制づくり」を要望」
- 2018年10月24日 ねとらぼ「経団連『会長室に初めてPC設置』『「会長のメールに職員驚く』読売記事にネット騒然 広報『PC無かったのは事実』」
- 2017年5月26日 日経新聞「『熱意ある社員』6%のみ 日本132位、米ギャラップ調査」
- 内閣府 「2018年度(平成30年度)年次経済財政報告-人生100年時代の人材と働き方」
- 2016年11月1日 キャリコネニュース「『部下が全員働くママになったら残業時間が減った』にネット注目 『普通程度の上司はここまで下の意見拾ってくれない』」(2016年10月27日 自分の心を殺してはいけない「部下が全員働くママになったら、私の残業時間が減ったという話」)
- 厚生労働省 「2012年度(平成24年度)仕事と介護の両立に関する実態把握のための調査研究事業報告書」
- 2015年10月5日 東洋経済「岐阜発『楽園企業』」、年休140日で驚きの高年収」
- 2017年8月27日 日経新聞「役員給与、アジア勢が上 中国4000万円・日本2700万円 人材獲得で競り負けも」
- 2012年1月24日付 ダイヤモンド・オンライン「43%の企業が『海外からの人材が必要ではない』 外国籍人材活用に消極的な態度に見える、その課題」
- 観光庁 2009年(平成21年)12月21日 第1回休暇分散化ワーキングチーム
- 国際労働機関(ILO) 「年次有給休暇に関する条約」
コメント
こんにちは
作家デビューおめでとうございます。
本は2冊ともKindle版を購入です。
また、感想などはブログで紹介したら良いですかね?
風じさん、書籍購入及びコメントありがとうございます。
そうですね。
ブログで感想書いていただけるとありがたいです。
ついでにアマゾンのレビューも(笑)
今後ともよろしくお願いします。