京都の観光地は外国人でいっぱい、英語を話すチャンスでは?

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金閣寺
今から約6年前、世界的に有名なメディアであるCNNは、「外国人旅行者も驚く、日本が世界に誇れる5つの美点(2012年11月1日)」「原文:5 ways Japan will surprise you(2012年10月17日)」という記事の中で、「1000年もの間、日本の都だった京都は、日本の他の場所と同様、現代技術と伝統という対照的な2つが共存する場所だ。京都は人口約150万人の現代的な大都市だが、このような都市は世界に類を見ない。(Like the rest of the country, Kyoto, the capital of Japan for a thousand years, is a city of contrasts. With nearly 1.5 million inhabitants, it is a modern metropolis. But the world has not seen a city quite like this.)」と、日本を訪れたいという外国人観光客の旅情をさらに掻き立てるセリフで京都のことを紹介していた。

金閣寺
そして、これが掲載された2か月後に誕生した第二次安倍内閣による訪日観光ビザの発給要件緩和や、円安政策(アベノミクス)によって、2013年の訪日外国人は初めて1000万人を突破(2014年1月8日 nippon.com-訪日外国人旅行者、初の1000万人突破)、その後も毎年順調に増加を続けて、2017年には3000万人に迫る勢いにまで増えた。(2018年4月9日 nippon.com-訪日外国人、5年連続で過去最高の2869万人-2017年

このままいけば、2020年に訪日外国人観光客を4000万人にするという政府目標も夢ではないだろう。(2016年3月30日 産経新聞-政府、訪日外国人目標を一気に倍増 2020年=4000万人、2030年=6000万人

清水寺

これらを受けて、私は昨年の12月8日に「可愛い子には京都でアルバイトをさせよ」という表題で、「訪日外国人観光客が多く集まるところで、接客の仕事をして、外国語アレルギーを払拭すると同時に、日常的に会話するチャンスを作れということだ。」ということを書いた。

しかし、私が先月の「JALダイナミックパッケージで行く関西の旅」で京都に立ち寄ったとき、ほぼ15年ぶりに観光バスに乗って思ったのは、想像以上に京都の観光地には外国人が溢れているということだった。

観光バスの中にかなり外国人が乗っていたときから予想はしていたが、金閣寺も清水寺も彼らの休暇シーズンとは無縁な週末にもかかわらず、まるで初詣に来たかのような混雑ぶり、日本人ばかりでなく、外国人も驚くほどいて、記念写真を撮るのはおろか、下手すればスリに財布を取られそうな感じだった。

それでも来たからにはずっぽし扇子をかざして写真を撮ってもらうかと思いきや、私の周囲にいるのは外国人ばかり、「日本の観光地で英語で頼むのか~」と心の中で毒づきながら、それでも愛想よく英語で頼む私・・・

ここで私は強く思った。
前出のコラムで書いた「可愛い子には京都でアルバイトをさせよ」は、もはや日本人の若者が未来を切り開くために必須のことなのだ。

清水寺
えええ、そこまでは~という人でも心配することはない。
これだけ京都に外国人が溢れてれば、日本人だと思って話しかけたら外国人だということも珍しくないだろう。

そのまま尻込みせずに英語で話しかければいいのだ。
日本人にありがちな完璧を求める必要などどこにもない。
私の場合で言えば、外国旅行から帰ってきたときに、これからは英語ができればいいなと思ったことは数限りない。

それだけで英語をやろうと気合を入れる人はあまりいないかもしれないが、何のきっかけもないよりマシだろう。
京都にはそういう舞台装置がいくらでもある。
何なら外国人が好みそうなゲストハウスに泊ればいいのだ。

それでも尻込みする人は老婆心ながら警告しておこう。
2011年7月30日に滞在したインドネシアのロンボク島で、私は向学心に溢れた現地の人を見てこう書いている。

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しばらくすると、地元の女の子たちが白人のカップルを囲んで何やらやっているのが見えた。
話しているのを聞いていると、どうやら英会話を教えてもらっているようだ。

東南アジア各国では、英語ができるかどうかで収入に天地の差があるので、こうして必死に外国語を習得しようという若者の姿を見ることができる。

一方で、日本人は危機感がほとんどないのか、若い人でも「英語できないんです」と言って平然としている人が多いように思える。

1993年9月、私が初めてインドネシアに来たとき、土産物屋にいた女の子が英語ができれば収入が倍、日本語(第二外国語)ができれば3倍と言っていた。
近い将来、日本がそうなったとき、日本人は多国籍企業が悪いと罵り、格差社会を正すべきだと言うのだろうか。

もっとも、このシナリオで考えられるのは、最低限、英語ができなければ今の水準の収入は維持できず、(私も含めて)日本語しかできない人の収入は半減するということだ。

(中略)

このバイクのドライバーの若者は大学生だそうで、普段はホテルのレストランでバイトとして働いているとのことだ。
いくら給料をもらってるか聞くと、食事が提供されるだけだそうな、それでも外国人がたくさん来て、英語の勉強ができるからいいと・・・
今から十数年後、日本人はインドネシア人にすら負けてしまうような気がした。

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コメント

  1. trintrn より:

    こんにちわぁ
    京都の観光客を見て辟易とした酒井順子氏がエッセイで
    「京都とそっくりなテーマパークを造ればよろし」
    と書いてはりました
    五山も祇園もそのままに
    寺院仏閣も丸ごとハリボテでつくらはったら
    エエ商売しはるやろて思います
    そないにしはったらようけ人が集まりはるやろし
    そこで働かはる人もできおすえ~
    ガイジンはんも混雑せんとお楽しみさんどす

  2. カルロス より:

    こんばんは
    >京都の観光客を見て辟易とした酒井順子氏がエッセイで
    「京都とそっくりなテーマパークを造ればよろし」
    と書いてはりました
    インドネシアのジャカルタにそういうのがありますね~
    でも、やはり、本物を求めるんじゃないかと思いますよ。
    trintrnさんは、サグラダファミリア、もといガウディのテーマパークあったら行きますか?(笑)

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