トランプ大統領、米朝首脳会談中止で核戦争の可能性を示唆、日韓両国は財政支援

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エンパイアステートビルからの眺め

私の友人である風じさんの2018年5月27日付のコラム「誰がトランプ氏と戦費の負担を約束した?」というのを読んで、私も非常に気になったことがあったので、「Trump says US military is ready if necessary after Kim Jong Un summit cancellation」という言葉を全部入れて記事を検索してみた。

あまり長文のものは私には短時間で訳すことが困難なので、アメリカのボックス社(Vox)の記事を訳してみた。

米朝が激突すれば、日本も無関係ではいられないことはわかっているが、トランプ大統領の発言からは開戦前夜のような雰囲気を感じる。

トランプ大統領は核戦争の可能性まで示唆し、米国の軍事オプションの財政的負担を日韓両国が担うこと、最悪の場合は私たちの生存権が脅かされる事態になることをを演説で言っているが、これらのことを国会では取り上げないのだろうか。

一方のメディア報道だが、日本語の記事だと、5月25日付の経済評論家の渡邉哲也氏の「米朝会談中止で韓国は無用の長物に・・・米国、北朝鮮に軍事攻撃の準備整う」がトランプ氏の発言を受けた記事のように見受けられる。

また、日本語字幕入りのトランプ演説の動画は、5月25日付のBBC Japan「トランプ米大統領、米朝首脳会談の中止を通告 金委員長に書簡で」(英文記事:Trump cancels Kim summit amid North Korea ‘hostility’)にあるので、ご覧いただくといいだろう。

ただ、BBCに掲載されている動画はトランプ演説の一部でしかないので、英語が理解できる人は、ボックス社(Vox)の動画をご覧いただく方がいい。
それ以外の日本語メディアは、米朝首脳会談中止の書簡のことは全文を掲載したりして大々的に報じているが、その後のトランプ大統領の米国民向け演説まで触れたものが夕刊紙の日刊ゲンダイ以外にあるのだろうか。(2018年5月26日 日刊ゲンダイ-トランプ「米朝戦争なら戦費は日本が引き受ける」は本当か

トランプ演説がはったりかもしれないと思うのは結構だが、日系メディアは自らの使命を果たしてもらいたいと思うのは私だけだろうか。

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Trump says US military “is ready if necessary”; to fight after canceling meeting with Kim Jong Un
He said South Korea and Japan are prepared too.
(トランプ大統領、金正恩氏との首脳会談中止で軍事行動の準備完了、日韓両国も同様)
(Vox Media on May 24, 2018)

A few hours after President Donald Trump issued a letter to Kim Jong Un canceling their planned June 12 summit in Singapore, he delivered a speech explaining his decision to the American people — and assuring everyone, including North Korea, that the US military is ready to fight if things go bad quickly.

ドナルド・トランプ大統領は、6月12日にシンガポールで開催を予定していた金正恩氏との首脳会談の中止の書簡を出した数時間後に、米国民に対して、事態が急速に悪化した場合は米国が軍事行動を起こす準備ができているという、北朝鮮を含むあらゆる人を力づけるような、彼の決意を表明するための演説を行った。

“Our military, which is by far the most powerful … is ready if necessary,” Trump said from the White House on Thursday.

5月24日の木曜日、トランプ大統領はホワイトハウスにて「必要とあらば、圧倒的な強さを持っている米国軍はその準備ができている」と語った。

“I’ve spoken to South Korea and Japan. And they are not only ready should foolish or reckless acts be taken by North Korea, but they are willing to shoulder much of the costs of any financial burden — any of the costs associated — by the United States in operations if such an unfortunate situation is forced upon us.”

「私は韓国と日本には話したことだが、両国政府は、北朝鮮が愚かな、あるいは無鉄砲な行動に出た場合の準備のみならず、我々がこのような不幸な事態に巻き込まれた場合に、米軍が展開することによって生じる経費、要するに財政的負担を肩代わりすることを厭わない。」

Just so we’re clear: In a possible nuclear war with North Korea, the “costs” wouldn’t just be financial — they’d also potentially be hundreds of thousands of human lives.

われわれが明らかにしていることは、北朝鮮との核戦争の可能性があるとすれば、「費用」は財政的なものではなく、数十万人の人間の生存の問題にもなる可能性があることだ。

You can watch Trump’s full speech below from C-SPAN:
トランプ大統領のスピーチ全文は下記の動画からどうぞ。
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