麻生内閣が定額給付金にこだわる本当の理由とは

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外貨と英字新聞

麻生内閣が提出した2兆円の定額給付金(cash handout)を盛り込んだ2008年度第二次補正予算案が昨夜衆議院を通過した。


本会議に先立つ予算委員会で、定額給付金を補正予算案から切り離す野党修正案を否決し、世論調査によれば、多くの国民が「こんなことに金を使わず、雇用対策や社会保障に回せ」と言っているのを無視して予算原案のまま採決を強行した理由は何か。

単なる麻生内閣のメンツなのか、と思いきや、本音が元自民党幹事長の加藤紘一氏から出てきた。

「あまり出来がよくない制度というのが7、8割の自民党議員の心だが、近々総選挙で(制度を提案した)公明党にお世話になるから賛成する」
本当にこんなことで2兆円もの歳出予算が可決されるのか。

いい加減にしろと言いたい。
本当の意味での景気・雇用対策だったら、地デジ対応(2011年7月24日でアナログ放送終了)のためにチューナーを政府が買い上げて全家庭に配った方が、少なくとも家電業界は潤うとは思うが、そういうことは誰も言わないのだろうか。

生活困窮者対策と言いながら評判のよくない定額給付金、それもそのはず、今の生活困窮者はネットカフェに寝泊りする人のように、住民票のある場所と生活の本拠が違っていることが多いのだから、彼らは受給対象者から漏れるのだ。

そして、受給するために住民票のある自治体へ行こうとすれば赤字になる。
それでは誰のための給付金か。
加藤氏が言うように公明党員に対する選挙協力費というのが政府・自民党の本音なのか。

そして、この加藤発言をメディアが大きく取り上げないばかりか、1週間も経たないうちに記事をウェブ上から削除したところすらあるというのはどういうことなのか。

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給付金「選挙で公明党のお世話になるから賛成」と加藤氏 (2009.1.10 朝日新聞)

自民党の加藤紘一元幹事長は10日、山形県鶴岡市で講演し、定額給付金について「あまり出来がよくない制度というのが7、8割の自民党議員の心だが、近々総選挙で(制度を提案した)公明党にお世話になるから賛成する」と指摘した。

13日に衆院本会議で採決される見通しの定額給付金を含む第2次補正予算案と関連法案については「自分も含めて自民党からそんなに造反は出ないだろう」と述べ、反対に回ることを示唆している渡辺喜美元行革担当相に同調する動きは広がらないとの見方を示した。

また、加藤氏は「公明党も考え抜かないで提案した。今回はみな賛成するが、今後自民党執行部に公明党と話し合ってほしい」とも述べ、定額給付金にからむ部分について参院での修正を検討すべきだとの考えを示した。

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