かつて東京から小田原・熱海方面へ向かう電車と言えば、113系と呼ばれる緑とオレンジのツートンカラーのものだけだった。
座席は、線路と垂直なクロスシート、線路と平行なロングシートを組み合わせたセミクロスシートで、クロスシートになっている座席は、背もたれもほぼ垂直で、前に座っている人とは足を交差させないと座れないほど間隔も狭く、この電車に揺られて長時間旅した昔の人の忍耐強さに感心したものだった。
もっとも昔の人は体格もそれほど大きくなかったのだが、今や短時間でもクロスシートを窮屈に感じる人の方が多いだろうから、旧型電車が消え去る運命にあるのもやむを得ないだろう。
JR東日本のウェブサイトでは
東海道線に引き続き車体幅の広い新型車両(E231系)を投入し、これまで運転していた旧型車両(113系)の全てを置き替え、朝夕通勤時間帯の混雑緩和を図る。
また、常磐線快速・成田線に残る旧型車両(103系)を淘汰し、車体幅の広い新型車両(E231系)で統一する。
東京と山陰方面を結ぶ寝台特急「出雲」(東京~出雲市間)を廃止する。
とある。
ところで、東海道線は私の通勤圏である横浜を通るのだが、3月7日から17日まで「ありがとう113系」キャンペーンをやるらしい。
私もデジカメでもカバンに入れてシャッターチャンスにめぐり合うことができたら記念に残しておこうと思う。
ついでに小田原まで乗って友人のNANAさんご紹介のRYOにでも行ってみるか。
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さらば国電103系、湘南電車113系も引退 (2006.3.4 読売新聞)今月18日のJRのダイヤ改正に伴い、高度成長期のサラリーマン通勤を支えた「103系」の車両が首都圏から姿を消す。
オレンジと緑のツートンカラーが特徴の通称「湘南電車」も引退。
惜しむファンに向け、JRでは「ありがとう」のヘッドマークを付けた電車を運転するなど、さよならイベントを企画している。103系は、駅間が短い都市型の通勤用電車として開発され、国鉄時代の1963年から山手線を走り始めた。
モーターの出力を高めて頻繁な加減速に対応できるようにしたのが特徴で、他の「国電」にも次々と導入された。
生産数は、単一車両としては国内最多の約3500両に上る。電車はあずき色というそれまでの概念を変え、山手線はうぐいす色、京浜東北線は青、中央線快速はオレンジといった路線ごとの色分けを定着させたのも、この103系だった。
しかし新型車両の登場で次々と引退し、現在は常磐線に1編成が走るだけ。
その常磐線でも17日にラストランを迎える。JRでは引退後の4月、北千住―取手間での臨時列車の運転や、千葉県松戸市での車両展示会を予定している。一方、オレンジと緑の「湘南カラー」を塗装した東海道線の車両は、「湘南電車」の愛称で50年以上も親しまれてきた。
しかし、この配色も、1964年にデビューした113系が東海道線から引退することで姿を消し、今後の同線は、ステンレスの銀色の車両にオレンジと緑の帯が入った電車だけになる。
JRでは7日からラストランの17日まで、「ありがとう113系」と刻まれたヘッドマークを付けた車両を走らせる。***********************************
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