サラリーマンは気楽な稼業でなくなったのか

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頭を抱えるビジネスマン

20世紀後半の日本においてサラリーマンは最も気楽な職業とも言われてきた。
でも21世紀においては最もリスキーな職業かもしれない。

まず、定年と言われてる60歳まで職場があるかどうかは保障されてない。
自営業者は自分でリスクコントロールが可能だが、サラリーマンはすべて人任せだ。

今のところ公務員は法律上の保障があり、財政難を理由に解雇されることはないが、それは国債や地方債をほとんど無批判に買い入れてくれる日本の機関投資家があってこそのもので、彼らが一斉に謀反を起こせば(これは幸田真音の「日本国債(上) (下)」が実話になることだ。)そんな保障は絵に描いた餅となる。

もっともそうなったらほとんどの庶民は今のロシアかアルゼンチンの国民のようになるが・・・

職場が定年まであっても自分の命や健康は一切保障されない。
自分がいくら節制に努めても、不規則な睡眠と過度なストレスで命を縮める危険性は昔の猛烈社員の比ではない。
今の自分と将来展望を見据え、死を選ぶ者は後を絶たない。

死のリスクを無事に乗り越えたとしよう。
しかし、生きて老後を迎えても、自分で強い意志をもって時間をコントロールできなかった者は老後の生活保障は一切されない。

つまり、年金も退職金も貰えないかもしれない、という事態は自分で投資のスキルを勉強する時間を作り、実践し、成功を収めないといけないのと同義だ。

自営業者は自分のビジネスを通して数字に強くなれるが、ほとんどのサラリーマンは生活に忙殺されて、むしろそういうことから遠ざけられる可能性が高い。

第二次世界大戦前だったら引退すれば子どもが面倒を見てくれた。
戦後は政府と会社が面倒を見てくれるシステムが作られた。
しかし、これからは?

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精神障害での労災補償請求が急増、昨年度28.4%増 (2004.5.25 読売新聞)

厚生労働省は25日、2003年度の精神障害や過労死にかかわる労災補償の状況を公表した。
過労や仕事上のストレスでうつ病などの精神障害になったとして、同年度中に各労働基準監督署に寄せられた補償請求件数は計438件(うち自殺に至ったのは121件)で2002年度より97件多く、28.4%増加した。

労災認定されたのは前年度より8%多い108件(うち自殺は40件)。
いわゆる過労死で脳や心臓の疾患にかかったとして労災を申請したのは計705件で前年度に比べて114件少なくなり、13.9%の減少だった。

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