去る11月13日、私は臨時特急「谷川岳もぐら号」のチケットが取れたので、2019年9月3日付の「上越線のモグラ駅『土合』探検と湯檜曽公園川遊び」以来、約3年ぶりに土合駅に行ってみることにした。
もちろん、土合駅は二度目の訪問、駅に降りるだけでは意味がないので、2020年9月14日付のWe Love 群馬の記事「駅茶mogura(エキッサモグラ)-JR土合駅の駅務室がカフェに変身」で紹介されていた「駅茶モグラ(カフェ)」と、越後湯沢の温泉スポットか湯檜曽温泉の日帰り湯にも行ってみることにした。
果たして、新しい発見はあるのだろうか。
臨時特急「谷川岳もぐら号」(大宮 10:37-12:41 土合)
私が今回乗る臨時特急「谷川岳もぐら号」(下り)と「谷川岳ループ号」(上り)は、2022年9月までは快速列車として運転されていたものだが、10月から特急となったものだ。
ただ、停車駅が減るというメリット以上に、特急らしい車両の豪華さなどがないと、料金の割高感は払拭できないように思える。
それゆえなのか、指定券が取りにくいという前評判とは全く異なり、ガラガラの車両にゆったりと座って行くことができた。
私が残念だなと思ったのは、座席にスマホ充電用のコンセントがなかったことだ。
特急料金を取るなら今の時代、充電用コンセントは常備してもらいたいものだ。
日本一のモグラ駅「土合」へ再び
臨時特急「谷川岳もぐら号」は、土合駅の停車時間が30分(12時41分着、13時11分発)と駅探検の時間が取ってある。
しかしながら、前回のときはともかく、今は身体障害者の身で、最上階の「駅茶mogura(エキッサモグラ)」まで覗いて往復30分で帰って来れるかわからなかった。
それゆえにチケットは終着の越後湯沢まで買ったものの、次の列車(土合 13:49-14:13 越後湯沢)でもいいように荷物は全部持って下りることにした。
私の予想は的確だった。(苦笑)
462段(338メートル)の階段を上り、さらに、24段(143メートル)の階段を上るだけでも軽く30分はかかっていた。
ほとんどの人がホームに向かっていた時間に、ゼイゼイ言いながら階段を上っていた私が、iPhoneの時計を見ると、すでに13時前になっており、その時点で特急「谷川岳もぐら号」の再乗車は不可能と判断した。
もっとも、土合駅はいわゆる秘境駅でなく、国道291号線沿いにあるので、車で訪れる人も多い。
従って、列車が来ない時間帯でも駅舎に人の出入りはあるのだ。
さて、次の列車は下りが13時49分、上りは15時34分なので、下りに乗るなら「駅茶mogura(エキッサモグラ)」に寄っている暇はない。
ここで、私は上り列車まで時間を潰すか、湯檜曽温泉まで関越交通のバスで行くか、ランチを取りながら考えることにした。
駅茶mogura(エキッサモグラ)~「鉄」の聖地になりうるか
2020年8月8日に土合駅の旧駅務室に誕生したのが「駅茶mogura(エキッサモグラ)」というカフェだ。
1時間程度の待ち時間であればここで十分に時間が潰れるし、駅の構内だから悪天候でも列車が不通にならない限り問題がない。
食事をするにはメニューにもっとバリエーションが欲しいと思うが、そこまでは望むまい。
営業時間は11時から18時ということなので、列車で土合駅を訪れるならば、12時40分着(上り)か、13時49分着(下り)で来て、15時34分発(上り)か、17時59分(下り)もしくは18時18分(上り最終)で帰るという感じになるだろうか。
ここで特筆すべきなのは、寄贈された古い時刻表があることだろうか。
古い時刻表など「鉄」でないと全く価値がないものなのだが、上越新幹線開業前のL特急「とき号」や急行「ゆけむり号」「佐渡号」などが走っていた時代、かつて、北海道や中国地方の陰陽連絡線に急行列車が走っていた時代に思いを馳せるといつの間にか時間が過ぎている。
それと、ここでは特急「谷川岳もぐら号」でできなかったスマホの充電をすることができる。
コーヒーを飲みながら、古い時代に思いを馳せ、ネットカフェのように時間潰しをしていると、1時間などあっという間に過ぎ去っていく。
湯檜曽温泉街弾丸往復
私は休憩の途中でフト思って、土合駅前14時8分発の関越交通のバスで湯檜曽温泉街まで行くことにした。
どうせ時間潰しをするなら日帰り湯にでも浸かりながらと考えたのだが、湯檜曽温泉街バス停の周辺の旅館は、営業していないのか照明が暗くなっていたり、日帰り湯はやっていないと張り紙がされているか、しかも、誰かに聞こうにも、湯檜曽駅前にある郵便局は日曜日では誰もいない。
ざっと見たところ、湯檜曽駅前に商店らしきものはなし、雨も降り出しそうでどうしようかと思っていたら、湯檜曽駅前14時30分発のバスがあったので、それで土合駅に戻ることにした。
これで戻らないと、日帰り湯の拠点を見つけない限り、何もすることがないからだ。
バスに乗りながら思ったのは、健常者なら少し歩いて日帰り湯をやっている温泉旅館に行きつけたのだろうが、私にはちょっと難がある距離だということだった。
ちなみに、移動の途中にあった赤沢橋バス停は、私が「上越線のモグラ駅『土合』探検と湯檜曽公園川遊び」のときに水遊びをした湯檜曽公園の最寄りバス停だ。
上越線普通列車(土合 15:34-15:43 湯檜曽)
土合駅に戻った私は、再び「駅茶mogura(エキッサモグラ)」で15時34分発の普通列車まで時間を潰した。
私が乗る列車は臨時特急「谷川岳ループ号」なのだが、せっかくなので、湯檜曽駅も探検してみようと思ったのだ。
水上行きの普通列車に乗り込んだのは私を含めて3名、これが平日だとゼロという日も珍しくないだろう。
湯檜曽駅
雨が降り出している中、普通列車から下りたのは私だけである。
それはそうだろう。
ここからはバスに乗って水上に行かない限り、3時間待ちなのだし、駅周辺には何もない。
おそらく、日帰り湯をしようという人は車で来るからだ。
上りホームには小さな待合室があるだけで、自販機すら置いていない。
電車でここに来る人は何人いるのだろうか。
駅ノートが置かれているところを見ると、ゼロではなさそうだが、ここは車でも来れるので、ドライブのついでに寄る「鉄」も少なからずいるだろう。
湯檜曽駅の下りホームも土合駅同様にトンネルの中だが、ここは移動にそれほど時間はかからない。
その代わり、特筆すべきこともあまりないから臨時特急「谷川岳もぐら号」(下り)と「谷川岳ループ号」(上り)の停車時間もそれほど長くない。
臨時特急「谷川岳ループ号」(湯檜曽 16:26-17:21 高崎)
臨時特急「谷川岳ループ号」の湯檜曽駅の停車時間は3分(16時23分着、26分発)で、下りの「谷川岳もぐら号」と同じである。
おそらく、この駅から乗ったのは私1人だが、雨の中にもかかわらず、ホームでは撮り鉄の人たちが懸命に写真を撮っていた。
電車の中は往路以上にガラガラで、まあ、新しい楽しみでも見つけられなければ、土合駅のリピーターはそれほどないだろうなと思えるほどだった。
ただ、私の場合は、夏に来るなら湯檜曽公園の水遊びや、日帰り湯のリベンジがあるので、こうしたことをほかの人にもPRすればいいのではないかと思う。
北陸新幹線「あさま621号」(高崎 17:49-18:39 長野)
当初の予定では高崎で友人と会食をするつもりだった。
5月25日の「世界遺産の富岡製糸場に行ってみた」以来のことなので、楽しみにしていたのだが、相方の都合でキャンセルになり、早めの長野入りとなった。
日曜日の夕方の下り列車なので、自由席でもいいかと思ったのだが、元のチケットからの変更なので、そのまま指定席を取ることにした。
翌日は家族に会う予定を入れていたので、長野へ向かう列車を取ったのだが、さもなければ、このまま帰京してもいいいくらいだった。
権堂温泉テルメDOME
13日の宿泊先はアパホテル長野、市内の温泉宿があればそこにしようかと思ったのだが、全国旅行支援の影響で、日曜の夜とは思えないほどホテルがタイトでなかなか希望のところが空いていない。
とりあえず、早めにホテルに着いたので、そこで市内の日帰り湯として紹介してもらったのが、この日に行った権堂温泉テルメDOMEだ。
しかも、チェックインしたばかりのホテルでもらった3,000円分の「信州割SPECIAL観光クーポン券」が使えるとあったので、コロナ禍前以来、久々に「あかすり」などもやってもらうことにした。
私は、コロナ禍においては、足マッサージなどもマスク着用を求められるので、極力避けていたのだが、浴室のなかでやる「あかすり」までマスクと言われるとは思わなかった。
もっとも、私は皮膚炎のために長時間のマスクはできませんと言ってお断りしたのだが、こうしたサービスも「マスク」「マスク」と言われて敬遠する人も多いのではないだろうか。
いい加減に会話のほとんどないシチュエーションではマスク不要にできないのだろうか。
休憩室では私1人しかいないので、快適に過ごせたのがいい。
日曜日の夜では入浴だけして帰る人が多いのだろう。
浴室にはかなりの人がいたのに、休憩室には誰もいなかった。
湯檜曽温泉や高崎では空振りを食らったが、長野で取り戻せたので良しとしよう。
2022年11月 上信越旅行のトピックス
コメント
鉄道マニアならおそらくみんな知っているところだとは思います。
でも、聖地というよりも、長い階段があることで、YouTubeなどで取り上げられてますね。
マニアックな場所という感じで。
カフェとかあるなら行ってみるかな。
ちなみに、この区間乗ったことはないです。
土合駅はYouTuberの間でも有名ですよね。
でも、あのカフェで過ごしている人は車で来ている人が多かった感じですね。
やはり、鉄はあそこでお茶するより、駅自体を堪能する人が多いでしょうがか。