5月の第2週に入ってから日本の株式市場が揺れている。
もはや調整局面を通り越して、一気に下落相場に落ちるような勢いだが、果たして今後はどういう展開になるだろうか。
日本市場は、まさにSell in May(ウォール街の相場格言の一つで、5月に株を売って、9月半ばまで相場から離れた方がいいことを示唆するもの)を地で行く動きになっている。
2021年5月11日付の証券アナリストのJean Pierre Pyxisさんのコラムで、「買われすぎ銘柄の修正安がみられるのか!? 日経平均は下げ渋りとなるか!? 売りが売りを呼ぶ展開には注意!!」と書かれているのも一つの要因だろう。
騰落材料に注目して完勝だった居合抜き1分トレード
このような中で、今日は「日利1.5%トレーダー川合一啓の『株式トレード攻略』」の門下生を対象に月2回行われるリアルトレード実況中継の日だったのだが、川合さん曰く「居合抜き1分トレード」が第4の手法と言っていたので、5月の門下生からは、有料ツールの提供も再開したのかもしれない。
ちなみに、「居合抜き1分トレード」というのは、2020年7月27日付で掲載した「コロナリストラに備えて川合式デイトレードを学ぼう」にあるように、前夜にトレード候補として抽出された東証1部銘柄に関して、9時の寄り付き前の気配値を見て、寄り付きの成り行き売買で勝負する手法で、約定価格の0.5%から1%で利確、マイナス2%(3月22日のトレードから「川合式居合抜き1分トレードの決済方針は買いと売りで変えることに」を試行)で損切というルールを持って行うデイトレードである。
名古屋鉄道~MSCI除外銘柄は安心して売れる?
5月12日付の株式新聞で「MSCI指数の定期入れ替え発表、日本株は29銘柄除外」とあって、その対象銘柄がすべて記載されていた。
そのうち、13日のトレード候補として「居合抜きツール」に表示されていたのは、山崎製パン(2212)、アルフレッサHD(2784)、クラレ(3405)、エア・ウォーター(4088)、日本特殊陶業(5334)、アマダ(6113)、セガサミーHD(6460)、丸井G(8252)、新生銀行(8303)、ふくおかフィナンシャルG(8354)、名古屋鉄道(9048)、中国電力(9504)の12銘柄で、このうち、寄り付き前の売り気配が最も優勢だったのが、私が売建した名古屋鉄道(9048)だ。
結果は、ご覧のとおりで、今日は1%どころか、大引けまでずっと持っていても危なげなく利確できた。
参考までに、この銘柄は11日付で「名鉄、今期経常は黒字浮上、2期ぶり12.5円で復配へ」とあり、普通であれば、株価が上がることが期待されるのだが、12日と今日で劇下げ、コロナ禍が収まらず、交通系や観光系銘柄の脆弱さが如実に出たと言えようか。
丸井G~瞬殺で1%利確
一方の丸井G(8252)、これもMSCI除外銘柄で、12日は激下げに見舞われたが、こちらは同日の大引け後に「丸井G、今期経常は2.4倍増益、1円増配へ」と発表し、「2022年3月期は前期比2.4倍の345億円にV字回復する見通しとなった。」と書かれていたため、13日の寄り付き前気配は猛烈な買い優勢、9時10分まで値付かずの状態が続いた。
こういったときは、注文を取り消すのが川合式の定石(9時2分30秒で取消)なのだが、買い気配優勢のまま推移したため、そのまま注文を実行してもらうことにした。
結果は、寄り付きから1分も経たないうちに利確、その後は下げに見舞われたので、危ないところだったかもしれない。
5月14日の居合抜きトレード候補にMSCI除外銘柄はあるか?
川合さんの提供する「居合抜きツール」(有料)では、21時までに翌日の候補銘柄が提示されることになっている。
日本市場は3連日で下げに見舞われたことから、明日は反発も期待できるが、トレード候補として、上述のMSCI除外銘柄がどの程度あるか見ておきたい。
クラレ(3405)、エア・ウォーター(4088)、太平洋セメント(5233)、アマダ(6113)、セガサミーHD(6460)、丸井G(8252)、名古屋鉄道(9048)、九州旅客鉄道(9142)、中国電力(9504)の9銘柄が上がっている。
引き続き売り圧力が強まるか、売り方の買戻しなどが入って反発するか、いずれにせよ、注目してみるといいかもしれない。
なお、2021年5月12日にMSCI指数から削除された全銘柄の株価の推移をエクセルファイルにまとめたので参考にして欲しい。
時系列の株価取得は、Kabu Begin!のExcel時系列株価取得を使わせていただいた。(参考:Microsoft Excelのサポート-行から列、または列から行にデータを入れ替える)
この場を借りてお礼を申し上げたい。
新興市場株のトレード
東証マザーズ指数の日足チャートを見ると、調整局面を通り越して、下落トレンドに入ったようにも思える。
このところの地合いの悪さから、トレードするなら「マザーズ1%ツール(空売り推奨)」でシグナルが出た方になるだろうか。
ただ、この日に関して言えば、私は「居合抜き1分トレード」で予定している利益を稼いだこともあって、新興市場株のトレードはせずに、川合さんの実況中継を聞くことにした。
新興市場銘柄トレード適格基準 | 前日出来高比 | 前日5MA差異 | 日足形状 |
急騰傍受ツール(買い推奨) | 10倍以上 | 概ね6%以内 | 上昇基調であること |
マザーズ1%ツール(空売り推奨) | 概ね7倍以内 | 10%以上 | 特に問わない |
急騰傍受銘柄~トレードせず
地合いの悪かった13日に、あえて買いトレードするとしたら、2月25日付のコラム「川合式デイトレード~急騰銘柄の勝負の肝はサインの頻発にありか」に沿って、アサカ理研(コード:5724)だったのだが、この日のチャートを見る限り、1%利確できたかどうかの状況、やはり、買いトレードはしづらいという結論が出るだろう。
マザーズ1%銘柄~トレードせず
一方のマザーズ1%ツール(空売り推奨)でシグナルが出た銘柄、トレードするとしたらテクノホライゾン(コード:6629)、こちらは年初来高値更新銘柄ということもあって、シグナルが出た時間に空売りしていると、踏み上げに遭った可能性も高く、私としては空売りはしなくて正解だったと言えよう。
もっとも、後場になると利確売りが嵩んだのか、キツイ下げに見舞われたので、どちらをやるにしても難しかったのではないだろうか。
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