2021年4月14日は国際親善総合病院への月例の通院の日だった。
思い起こせば、ちょうど1年前は退院直後で、自力歩行に難があり、介護タクシーを手配して通院したのだが、このときも役所回りをしたため、交通費だけで1万円を超え、先々の経済的不安が増幅したものだ。
それが今では、雨中でも傘を差しながら、普通に電車とバスを乗り継いで病院へ行けるようになり、オフィスに通勤して、労働もできるようになったのだから隔世の感があるというものだ。
4月に就職した人の健康保険証の交付について
日本の場合は、何だかんだ言っても4月が就職シーズンに当たっているので、それに伴う社会保険の手続きも、このときに殺到することになる。
私のように、4月に通院予約を入れていなければ何の問題もないのだが、そうでない場合は、あらかじめ人事労務の担当者に手配を依頼しておかないと、通院のときに間に合わない可能性もある。
健康保険証の交付が、通院に間に合わない場合は、協会けんぽの療養費の説明にもあるように、一旦、自費診療扱いになって、後から一部負担金相当額(3割)を差し引いた額が還付となるのだが、それを避けたい場合は、就職の内定が決まった段階で、人事労務の担当者と交渉しておいた方がいい。
健康保険証の交付が間に合わない場合、先に、健康保険資格証明書を出してもらえる場合があるので、併せて交渉してみるといいだろう。
2021年3月分(最後)の傷病手当金申請
2020年5月17日付のコラム「傷病手当金は休職サラリーマンの命綱」にも書いたとおり、傷病手当金の支給申請は、通院日との兼ね合いもあって
サラリーマンにとって、今までは給料が当てにできたものが、無給休職になって、急に収入が不定期になるというのは、精神的には結構な痛手だ。
となる。
従って、これをできるだけ定期的に入るようにするために、私は、月初に前月分の傷病手当金の診断書(意見書)を担当医師に依頼、中旬に診断書(意見書)の受け取りと支給申請書の郵送、月末に入金というスケジュールで動いた。
請求対象期間 | 診断書作成日 | 協会けんぽ郵送日 | 入金日 |
2020.12.1-2020.12.31 | 2021.1.8 | 2021.1.13 | 2021.1.26 |
2021.1.1-2021.1.31 | 2021.2.15 | 2021.2.15 | 2021.2.26 |
2021.2.1-2021.2.28 | 2021.3.5 | 2021.3.15 | 2021.3.29 |
2021.3.1-2021.3.31 | 2021.3.31 | 2021.4.14 | 2021.4.26 |
2021.4.1-2021.6.12(法定満了日) | (申請資格なし) | – | – |
これに関しては、2021年1月10日付の「保険があって良かった~2020年の医療費自己負担100万円なり」の中で書いた「続・傷病手当金の支給申請雑感」の続きにもなるのだが、郵送によるやり取りすら頑なに拒否する事務方(これを私は来い来い事務と呼ぶ)は、病院クラスターを呼び込む一因になりかねないと思う時がある。
私のように、傷病手当金を毎月申請している人が、全国でどの程度いるかわからないが、通院とは関係なく、ただ単に診断書だけを取りに、患者や家族に病院へ来させるというのは、コロナ禍においては、余計な感染リスクを背負うことになるからだ。
こんなことを続けていて、医師会が医療崩壊だの、国民に余計な外出を自粛せよとか言っても、あなた方が、まずは不要な外出(来院)をさせるなよと言いたいところだ。
健康保険の切り替え申請(国民健康保険資格喪失の届出)
横浜市の場合、国民健康保険から職場の健康保険への切り替え申請(国民健康保険資格喪失の届出)は、郵送でもやってもらえるのだが、私は通院のついでに役所でやろうと思っていた。
ちなみに、厚生労働省のウェブサイトに「マイナンバーカードの保険証利用について」というのがあるが、仮に、システム運用がうまくいっていたとしても、肝心の資格切り替え手続きが自動化されるわけでもなく、相変わらず、紙に書いて出せというスタンスは変わらないみたいだ。
いったい、いつになったら、霞が関の官僚の頭から書類と申請の文字が消えてなくなるのだろうか。
同じ社会保険制度でも、国民年金から厚生年金への切り替えは自動化されているのだから、連携して処理しようとは思わないのだろうか。(参考:日本年金機構Q&A-厚生年金保険に加入しましたが、自宅に国民年金の保険料の納付書が届きました。どうしてですか。)
最後に
様々な手続きの電子化、いわゆる、私の言う「来い来い事務の撲滅」は、コロナ禍におけるテレワークの促進といった側面で語られることが多いが、私に言わせれば、究極の障害者施策ではないかと思う。
障害者本人は言うに及ばず、彼らを介助する人も、書類を出しに行くということがどれだけの重荷になるか、健常者にはわからないだろう。
私も、昨年の今頃は、歩行器を使わないと外出できない状況で、近くの郵便ポストに手紙を出しにいくことさえできなかった。
そういった経験を踏まえて言わせてもらえば、未だに、手続きの電子化に二の足を踏んでいる組織は、口先ではどんなに綺麗ごとを言っても、障害者に対して全然優しくないと思う。
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