パナドール(Panadol)は、私が海外旅行へ頻繁に行っていたときは常備薬として持っていた。
海外旅行中に何らかの原因で熱が出たりしたときに、とりあえずの応急処置が必要だったからだ。
さて、私が、シドニーのホテルドクターからこの薬を処方されて飲んだのは、1996年12月のオーストラリア旅行のときだった。
そして、この薬が海外ではポピュラーな解熱剤で、薬局のみならず、コンビニやスーパーでチョコレートのように売っているのを見たのは、1997年7月のマレーシア・シンガポール旅行のときだった。
1999年9月のチュニジア・マルタ旅行のときは、国際線のキャビン・アテンダントが常備薬として持っていて、機内で熱があると言った私にくれた薬がこれだった。
ところが、今までは海外旅行へ行くたびに薬を補充していたのだが、ここ数年は現地の薬局へ寄る機会も減り、そうこうしているうちに海外旅行自体へ行けなくなってしまった。
パナドール(Panadol)が気になる理由
今になって、何でパナドール(Panadol)のことが気になったかと言うと、昨年の12月に「新型コロナPCR検査&インフルエンザの予防接種を受けてみた」ときに、37.5度を超える発熱症状をわずか2日で抑えたのはこの薬だったからだ。
そして、つい先日も38度を超える発熱にビビリまくりだったのだが、この薬のおかげで、わずか2日で体調は回復し、今回もPCR検査は陰性(ウイルスが検出されず)だった。
私の場合、単に疲れがたまって熱が出ただけなのかもしれないが、今回の発熱のときは、新型コロナウイルスの感染も心配しなければならないほどの容態だった。
ただ、パナドール(Panadol)が新型コロナウイルスに効くのかと言われれば、少し情報が古く、これらを否定する事実が出ている可能性もあるが、これを販売するグラクソ・スミスクライン(GSK/Glaxo Smith Kline)の公式サイトでは、What you should know about paracetamol and COVID-19(パナドールの主成分であるパラセタモールと新型コロナウイルスについて何を知るべきか)」として、
Paracetamol is currently recommended by public health authorities, including the World Health Organisation (WHO), as part of symptomatic treatment to relieve mild to moderate pain and reduce fever in COVID-19.
パラセタモールは現在、新型コロナウイルス感染症の軽度から中等度の痛みを和らげ、発熱を軽減する対症療法の一環として、世界保健機関(WHO)を含む公衆衛生当局によって推奨されています。
と書いている。
また、2020年6月号のThe Japan Club of Kuala Lumpurニュースレターに、バラトよしみ医師の寄稿として、
治療は軽症だと対症療法のみで、熱、痛みにはパナドール(日本でのアセトアミノフェン/Acetaminophen)(他の鎮痛剤、解熱剤は使わないこと)、そして特殊療法としてヒドロキシクロロキン(Hydroxychloroquine)、カレトラ(Lopinavir, Ritonavir)、インターフェロン(Interferon)等が使われる。
4月からはWHOのプログラムに従い、上記の薬、そしてレムデシビル(Remdesivir)も臨床トライアル(“Solidarity” clinical trial)として加わった。
いずれも以前から有る薬で、マラリア、HIV、エボラ、SARSに使われてきた物だ。
とあるので、軽症者の対症療法としては効果的と言えるかもしれない。
さらに、2020年6月3日付の世界保健機関(WHO=World Health Organization)のコラム「‘It didn’t kill me, but I came out stronger’(新型コロナウイルスで私は死ななかったと力説した)」では、新型コロナウイルスに感染した看護師が、パナドール(Panadol)の主成分であるパラセタモール(Paracetamol)で解熱させたとあるので、人のよっては効果があると言えるだろう。
His head nurse and the Austrian health services advised him to stay at home.
As a mild case and owing to his young age, he could not be accommodated at any hospital.
For over a week he treated his cough with expectorant and his fever with paracetamol, and doubled up on liquids; as a nurse he was applying to himself the same care he would dedicate to his patients.彼の主任看護師とオーストリアの医療サービスの担当者は、彼に家に留まるよう忠告した。
症状が軽度であり、彼の年齢が若かったため、彼はどの病院にも入院できなかった。
1週間以上、彼は咳を去痰薬で治療し、発熱をパラセタモールで治療し、身体をくの字にさせていた。看護師として、彼は患者に捧げるのと同じケアを自分自身に施していた。
パナドール(Panadol)はどこで買えるのか
今後のためにもパナドール(Panadol)の在庫があった方がいいと考えた私は、さっそくオンライン購入できないか確認してみた。
そこで、インターネットで調べてみると、イギリスのグラクソ・スミスクライン(GSK/Glaxo Smith Kline)の公式サイトではWhere To Buyということで、7つのオンラインストアが、オーストラリアのGSK公式サイトではWhere To Buy Panadol Productsということで、8つのオンラインショップが示されている。
ただ、これらのところが商品を国外発送するかというのは、それぞれのウェブサイトを丹念に見ないといけないのだが、ざっと見た感じでは、Chemist Warehouseだけが、現時点では、国際発送をやってくれるようだ。
ここのFAQに
DELIVERY(配送)
How are international orders dispatched?
国外からの注文に対してはどうやって発送するのですか?Chemist Warehouse is partnered with Australia Post and EMS to ensure a fast cost effective door-to-door delivery solution.
当社はオーストラリア郵便公社とEMSと提携して、費用効果の高い迅速なドアツードアの配送方法を保証しています。All international orders are packed in plain white boxes and carefully packed to avoid movement and subsequent damage in transit.
すべての国際注文は、無地の白い箱に梱包され、輸送中の移動とその後の損傷を避けるために慎重に梱包されています。The cost of the freight is calculated automatically by the site once your order is added to the cart and the destination country is selected, with the charge being showed in Australian dollars.
注文がカートに追加され、目的国が選択されると、運賃はウェブサイト上で自動的に計算され、その料金はオーストラリアドルで表示されます。EMS provides tracking for all orders with an additional signature required upon delivery.
The system is an express service that allows delivery to most western countries in 3-7 business days.
EMSは、配達時に必要な追加の署名とともに、すべての注文に対して追跡番号を付与します。
このシステムは、ほとんどの西側諸国に3〜7営業日で配達できるエクスプレスサービスです。Please note that fragrances, aerosols and other flammable products cannot be dispatched internationally as they are classified as dangerous and flammable products and cannot be shipped internationally due to Australian legislation.
香水、エアロゾル、その他の可燃性製品は、危険で可燃性の製品に分類されており、オーストラリアの法律により国外に出荷できないため、国際発送することはできません。
とある。
日本語のウェブサイトでは、薬のネット通販 ネット総合病院、個人輸入代行 オオサカ堂や薬の個人輸入 空詩堂あたりで扱っている。
オーストラリアからのEMSの料金が加算されることを考えれば、日本語サイトの代行の方が安く上がりそうだ。
パナドールフルーマックス(Panadol Flu Max)の服用説明書
参考までに、私が今まで持っていたパナドールフルーマックス(Panadol Flu Max)の服用説明書は、英語と中国語で書かれているのだが、以下に日本語も載せておきたい。
Panadol Flu Max
Fast & effective relief of cold and flu symptoms.
Non drowsy formula.
風邪やインフルエンザの症状をすばやく効果的に緩和します。
眠気を誘うことはありません。What is Panadol Flu Max used for?
パナドールフルーマックスは、どのようなときに効きますか?Fast and effective relief of cold and flu symptoms.
風邪やインフルエンザの症状をすばやく効果的に緩和します。
- Blocked nose 鼻詰まり
- Fever and body aches 発熱と体の痛み
What does Panadol Flu Max contain?
パナドールフルーマックスには何が含まれていますか?Each caplet contains Paracetamol (Acetaminophen) 500mg, Phenylephrine HCl 5mg & Caffeine 25mg.
それぞれの錠剤には、パラセタモール(アセトアミノフェン)500mg、フェニレフリン塩酸塩 5mg、カフェイン 25mgが含まれています。How to use Panadol Flu Max:
パナドールフルーマックスの服用法
- Adults and children over 12 years: 1-2 caplets every 4-6 hours as required.
大人と12歳以上の子供は、必要に応じて4時間から6時間ごとに、1錠ないし2錠を服用してください。- Do not exceed 8 caplets in 24 hours.
24時間に服用する錠剤は、8錠を超えないようにしてください。- Do not take with any other products containing Paracetamol at the same time.
パラセタモールを含む他の製品(解熱鎮痛薬や感冒薬)と同時に服用しないでください。- If symptoms persist after 5 days, seek medical advice.
5日経っても症状が続く場合は、医師の診察を受けてください。- Do not take with large quantities of alcohol.
アルコールを大量に摂取しないでください。Actions: 薬効
Each caplet contains multi-ingredient formula that relieves cold and flu fast.
それぞれの錠剤には、風邪やインフルエンザをすばやく緩和する多成分が含まれています。Paracetamol gives pain and fever relief, without irritating the stomach.
パラセタモールは、胃を刺激することなく、痛みと発熱を和らげます。Phenylephrine HCI reduces swelling in the passages of the nose so relieves blocked nose.
フェニレフリン塩酸塩は、鼻の通路の腫れを軽減するので、鼻づまりを和らげます。Caffeine is a stimulant to relieve the tiredness caused by cold, to let you feel comfortable without drowsiness.
カフェインは、寒さによる倦怠感を和らげ、眠気を感じさせない興奮剤です。Do not use Panadol Flu Max:
パナドールフルーマックスを服用してはいけないときIf you are allergic to Paracetamol or any of the constituents in this medicine.
パラセタモールまたはこの薬の成分のいずれかにアレルギーがある場合
- If you have problems with an overactive thyroid.
甲状腺機能亢進症に問題がある場合- If you have a serious heart condition.
重大な心臓病を抱えている場合- If you have high blood pressure (hypertension).
高血圧症を患っている場合- If you are taking or have taken monoamine oxidase inhibitors (MAOI antidepressants) within 14 days.
モノアミン酸化酵素阻害薬(抗うつ薬)を服用中、または14日以内に服用した場合Ask a doctor before taking Panadol Flu Max:
パナドールフルーマックスを服用する前に医師に相談すべき場合
- If you are pregnant, have Raynaud’s syndrome (blood circulation problem), diabetes.
妊娠しているとき、レイノー症候群(血液循環の問題)、糖尿病を患っている場合- If you have problems with your liver, kidneys or a history of peptic ulcer.
肝臓、腎臓、または消化性潰瘍の病歴に問題がある場合- If you are taking beta-blockers for high blood pressure or vasodilators.
高血圧症や血管拡張のために、交感神経β受容体遮断薬を服用している場合- If you are taking tricyclic antidepressants, other decongestants or barbiturates.
三環系抗うつ薬、他の充血除去薬またはバルビツール酸塩を服用している場合- If you are taking other medications.
Some drugs may affect the absorption of paracetamol, including those used to treat blood cholesterol (cholestyramine) and nausea and vomiting (metoclopramide and domperidone).
The effect of blood thinning drugs (warfarin and other coumarins) may be increased by paracetamol.
他の薬を服用している場合
血中コレステロール(メトクロプラミド)や吐き気と嘔吐(メトクロプラミドとドンペリドン)の治療に使用されるものなど、一部の薬はパラセタモールの吸収に影響を与える可能性があります。
抗凝血薬(ワルファリンおよび他のクマリン)の効果は、パラセタモールによって増加する可能性があります。Side Effects: 副作用
Side effects are rare.
Reactions such as skin rashes, blood reactions (resulting in bruising, susceptibility to bleeding & infections) or high brood pressure with headache, vomiting and rarely, palpitations, may occasionally occur.
Caffeine, if taken close to bedtime, may interfere with sleep.
Tell your doctor or pharmacist if you have any side effects after taking this product.副作用はまれです。
皮膚の発疹、血液反応(あざ、出血や感染症への感受性をもたらす)、または頭痛を伴う高血圧、嘔吐、まれに動悸などの反応が発生することがあります。
カフェインは就寝時間の近くに摂取すると、睡眠を妨げる可能性があります。
この製品を服用した後に副作用がある場合は、医師または薬剤師に伝えてください。Overdose: 過剰摂取
Seek immediate medical advice even if you feel well because of the risk of delayed, serious liver damage.
遅発の深刻な肝障害のリスクがあるため、気分が良くても、すぐに医師の診察を受けてください。Storage Conditions: 保管条件
Store below 30 degrees Celsius.
摂氏30度以下のところで保管してください。
Keep out of reach of children.
子供の手の届かないところに置いてください。
Use only if foil seat over caplet is intact.
錠剤のホイルシートに損傷がない場合のみ使用してください。For further information, ask a doctor or pharmacist.
何かほかに質問がある場合は、医師または薬剤師にお問い合わせください。
Panadol is a registered trademark of the Glaxo Smith Kline group of companies.
パナドールは、グラクソ・スミスクライン(GSK/Glaxo Smith Kline)グループの登録商標です。
日本国内における代替品は
残念ながら、日本ではパナドール(Panadol)は売られていない。
グラクソ・スミスクライン(GSK/Glaxo Smith Kline)というヘルスケア企業のウェブサイトは、日本語のサイトもあり、この薬は世界の80か国以上で販売されているにもかかわらずだ。
しかし、日本ではパナドール(Panadol)は販売されていないものの、病院で処方されるカロナールや、市販薬のタイレノールAは同一有効成分の薬と言われている。
効き目も同じくらいあるのだろうか。
いずれにせよ、これらの薬を飲めないと医師から言われた場合は、パナドール(Panadol)の個人輸入もしない方がいいということになる。
発熱外来&PCR検査の顛末
私は今回、38度を超える発熱にビビリまくりながら、神奈川県発熱等診療予約センターへ電話して(LINEでも可)、診療予約をしてもらった。
しかしながら、私のように、以前に新型コロナウイルスに感染しているか診てもらった病院があったり、かかりつけの病院で発熱外来など、それを診てくれる場合は、わざわざ神奈川県発熱等診療予約センターを通す必要はないそうだ。
わずか2カ月程度のことで過去のデータを廃棄しているとは思えないが、診療予約センターの紹介したところは、以前のときとは違う病院だった。
私のデータがあれば、それを検索して見れば、事務処理もレスポンスも早いのに、何で一から始めるのだろうと思う。
具合が良くなったから多少のことは我慢できるが、どうみても急造職員の寄せ集めのような組織運営が透けてみえて、これで私の症状が悪化していたらと考えると、どうなるのか不安で仕方がない。
ちなみに、PCR検査の結果は陰性(ウイルスが検出されず)ということで翌日には判明、ドクター曰く、1月に医療崩壊かと言われていたときは、この検査の結果が出るまでに、最長で1週間ほどかかっていたらしい。
今では、神奈川県内の入院待機者も2月7日の段階で11人と、二桁を切りそうだし、少しずつ改善の方向に向かっているのだろうか。
訪問リハビリスタッフのお勧め非接触型赤外線体温計
私が発熱外来の帰りに、ショッピングセンターや、通りすがりの病院の受付にある非接触型の体温計を試してみると、驚くことに平熱だったところが複数に上った。
何の意味もないんじゃねえ~この人たちは、どんな製品を使っているんだ~と思い、自分で買うならまともな商品が良いと、昨年いっぱい訪問リハビリに来てもらっていた横浜市福祉サービス協会のスタッフに、彼らが使っている商品を紹介してもらった。
「英語のパッケージなんであまり良くわからないんですよ~市から支給されたものですし~」と言って出してくれたのが、非接触型赤外線体温計(Non-Contact Infrared Thermometer NX-2000)というものだった。
中国語の「南雪」というのが併記されているのを手掛かりに、インターネットで調べると、アリババ(Alibaba)で売っている非接触型赤外線体温計(Non-Contact Infrared Thermometer NX-2000)ではないかと思う。
それにしても安いんだな~(笑)
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