あけましておめでとうございます。
私は、正月にこのような挨拶ができる幸せを感じている。
なぜなら、昨年の今頃は、4カ月にわたる療養の渦中で病院のベッドの上で過ごしていたからだ。
初富士・初風呂・初詣!世界遺産「富士山」と迎える2021年元旦初日の出
去る12月28日、産経新聞が「30日から列島大寒波 関東などでも降雪恐れ」と報じたとき、私は、元旦の真夜中に出発する静岡観光バスツアー(世界遺産「富士山」初日の出鑑賞+富士山本宮浅間大社で初詣+露天風呂入浴)を、24日までにキャンセルしなかったことを後悔していた。
そう、12月14日に発表された年末年始(12月28日から1月11日)のGo Toトラベル事業の中止による無料キャンセル期限が12月24日だったからだ。
私はこのとき、3,080円の差額徴収(8,800円の35%割引分の戻し)であれば、予定通りに行こうと考え、キャンセルしなかったのだ。
私は大晦日から元旦にかけての列島大寒波報道が出てから、東京と富士河口湖町の天気予報を注視し続けた。
私の場合、雪道を普通に歩けるような身体ではないので、場合によっては、直前のキャンセルもありかと思っていたからだ。
ただ、ラッキーなことに、元旦はどちらも寒いだけで、気候は快晴の予報だったので、私は、防寒対策だけして予定通りに行くことにした。
そして、当日、12月になってから新型コロナウイルスの感染が再拡大しているために、例年なら走っている初詣用の終夜運転の電車がなくなり、上りの終電に近い電車で東京駅へ着いたときには、構内は閑散とし、ほとんど誰も歩いていなかった。
ここで私がびっくりしたのは、バスの車内が、新宿駅からの乗車組も合わせると、満席に近かったことだった。
ちなみに、私が参加した平成エンタープライズのバスツアー(vip tour)のスケジュールは次の通りだ。
1:20 | 東京駅を出発 |
2:00 | 新宿駅から出発する人と合流 |
2:55-3:45 | 談合坂サービスエリアで休憩 |
4:40-6:15 | 大石公園の駐車場で日の出まで車内待機 |
6:15-7:30 | 初日の出鑑賞(日の出時刻 6時54分) |
9:00-10:00 | 富士山本宮浅間大社で初詣 |
11:25-12:55 | 紅富士の湯で入浴と昼食 |
14:30 | 新宿駅に到着(途中下車で帰宅) |
零下の世界で初日の出を待つ
私たちが河口湖畔の大石公園に到着したのは、朝の4時半過ぎ、当然ながら周囲は真っ暗で、ガイドの森さん曰く、日の出まで車内で待機するとのことだった。
そして、約2時間、だんだんとバスの車窓から周囲が景色が見えるようになると、ゴーサインが出て、私もマフラーに帽子、カイロといった完全防備で日の出鑑賞に出かけた。
元旦の富士河口湖町の日の出時刻は、6時54分となっていたが、湖の周囲に山があるので、私たちが実際に陽を見ることができたのは、7時15分過ぎだった。
天気は雲一つない快晴、これだけくっきりと初日の出が見られたのは、相当にラッキーではないだろうか。
このときの気温は零下6度、日の出を待っている間、あまりの寒さでiPhoneの動きが鈍くなり、おまけに指の動きも鈍くなってくるわで、きちんと写真が撮れるのか不安だったが、待った甲斐があったというものだ。
7時20分を過ぎると、太陽の光を浴びた富士山もくっきりと姿を現している。
初日の出もきちんと撮れたことで、今回のミッションは及第点を付けることができるだろう。
元旦とは思えぬガラガラの初詣で大吉を引く
私たちが今回のバスツアーで行った富士山本宮浅間大社(静岡県富士宮市)は、フジヤマツーリストのツアーで連れて行ってもらった北口本宮冨士浅間神社(山梨県富士吉田市)とは違うものだ。
私が勝手に同じだと思い込んでいたのだが、鳥居のあるところの景色も全く違っている。(笑)
これだけ快晴だと富士山も綺麗に写るので、多くの人がここで写真を撮っていた。
このときの気温はプラス1度、辛うじて零下ではなかったが、陽が出ているのと無風だったこともあって体感気温は思ったよりも高く、マフラーは不要な状態だった。
ここでの参拝時間は1時間ということになっているが、元旦の初詣でそれで大丈夫なのかと思った。
ところが、新型コロナウイルスの感染防止対策で、初詣の分散が呼びかけられているせいか、ええ~と思うほどのガラ空きようで、これでは閑散期の平日と変わらないのではというレベルだった。(2020年12月31日 NHK News WEB-初詣は“分散参拝”を呼びかけ)
本殿の参拝も、御朱印を貰うときも全く並ぶ必要なし。
元旦の初詣でこれほど空いているのは私の記憶には全くない。
例年なら比較的空いている伊勢山皇大神宮に行くことが多いが、これほどの空き方はあり得ない。
参拝を終えた後で、おみくじを引いてみると、おお~という感じで「大吉」が出た。
昨年は神頼みをする以前の状態だったので、これは素直に嬉しかった。
そして、あらっきー夫妻が、2020年1月に入院先にお見舞いに来たときにもらった明治神宮の心身健全守を丁寧に納め、今度は「開運招福御守」を新たに買い直した。
果たして昨年のようにご利益があるだろうか。
こちらは、バスが停車していた神田川駐車場近くの鳥居と一緒に撮ってもらった写真、ガイドの森さんが待機していて声掛けをしてくれたのだが、ここも撮影スポットになっているのか、かなりの人がカメラを構えていたようだった。
紅富士の湯
はっきり言って、富士山本宮浅間大社の境内よりも紅富士の湯の方がはるかに人口密度が高かったような気がする。
さすがに、入浴時にマスクをして入るわけにもいかないので、「三密」というか人があまりにも多いのはリスキーに感じる。
ガイドの森さん曰く、男湯は団体客が多かったので混んでいたらしく、女湯は元旦とはいえ、比較的空いていたらしい。
一方で、露天風呂から見える富士山は相変わらず綺麗で、中にiPhoneを持っていくわけにはいかないのが残念だった。
入浴を終えた後は、一路新宿へ向けて帰ったのだが、途中で渋滞に巻き込まれることもなく、スムーズに都心部へ到着できた。
蛇足ながら、新宿からの小田急線がガラガラだったのは特筆すべきことだろう。
快速急行の発車するホームでのんびりと写真が撮れるのは奇跡に近いのではないか。
最後に、このような素敵な元旦ツアーに参加できたことに感謝したいと思う。
ありがとう。
おせち料理を食べながら感じる幸せ
今年はおせち料理を銀座萌黄亭から取り寄せてみることにした。
正月なのに朝食は実質抜き、昼食は外出先で軽く食べるだけの予定になっていたので、夕食は、おせちを食べてみようと思ったからだ。
まあ、手作りの味とはいかないが、そこそこ美味しく食べられたし、昨年の今頃を思えば・・・雲泥の差である。
そう、私にとっての2020年はコロナ禍の元での苦難よりも、日常生活へ復帰できるか否かの瀬戸際にあったことの方が大きかった。
4月6日の退院後に書き連ねた「入院生活とリハビリ」の記録は、戸塚リハビリテーション病院の介護士のNさんが言ったように、一冊の本ができるほどに濃いものになった。
「私を取り巻く世界が一変した日」
2019年12月10日、あのときから1年を経過した。
このとき、私は自宅の庭になっていた柿を取ろうとして、登っていた木の枝が折れ、家の外の道路に背中から転落した。
すぐさま病院へ救急車で運ばれ、緊急手術を受け、そのまま入院となった。
生きていたことが奇跡だったのか、頭を打たなかったのは不幸中の幸いというべきか、植物人間や半身不随にならずに済んだ。
しかしながら、入院当初は、車椅子や歩行器を使わずに歩くことは困難で、リハビリは長期に渡った。
手術を受けた聖マリアンナ医科大学病院で1か月、転院した戸塚共立リハビリテーション病院で3か月の入院生活が続いた。
戸塚共立リハビリテーション病院では「歩きたいんでしょ!」という叱咤激励の元、自分の子供世代の理学療法士の女性に、真冬にTシャツ1枚でも汗だくになるほどのスパルタトレーニングを施される毎日が続いた。
2月後半からはコロナ禍が激しくなり、病床にあった私だけでなく、誰もが旅行どころではなくなっていた。
3月には東京オリンピックの1年延期が決定し、多くのスポーツイベントも延期になっていた。
私が4月に退院し、自宅に戻ったときには全国で新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言が発出されていた。
退院してからは訪問リハビリを週2回受けながら歩行訓練を継続する日が続いた。
しかしながら、当初は年内は歩行器を手放せないと診断されていたものが、わずか1か月半でお役御免となった。
リハビリに来ていた理学療法士は「思ったより早く歩行器から解放されましたね」と喜んでくれた。
夏になり、両杖歩行から片杖歩行になるのも早かった。
戸塚共立リハビリテーション病院にいたときは「カルロス(実際は私の本名)さんの好きな旅行はね~(遠い目)」だったものが、8月には日帰り旅行ができるようになっていた。
「ベタなぎの海だったので、少し水に浸かって泳いでみた」と言ったら、訪問リハビリのスタッフに驚かれた。(2020年8月23日-2020年の旅デビューは真鶴日帰り~ビーチにも行ってみた)
「カルロス(実際は私の本名)さんの容体の人で、そんなことができるようになったのを見たことがない」と言われた。
そして、10月、退院してちょうど半年後、私は高尾山へも登ることができた。
もっとも、途中まではケーブルカーに乗ったのだが、それでも周囲の友人からは完全復帰だねと言われた。(2020年10月5日-高尾山のハイキングは究極のリハビリ)
訪問リハビリのスタッフからは、「もうリハビリなんか要らないでしょ」と言われた。
コロナ禍が続いている中で、再び海外旅行ができるようになるのがいつかわからないが、もはや不可能ではないかと言われた目標が私の目の前にある。
この1年間、私を取り巻く世界は一変したと言えるが、あと半年か1年後には「キ・セ・キ」を実演したいと思っている。
コメント
あけましておめでとうございます。
なるほど、誰よりも早い初詣となったんですね。
しかも、あそこですか。
また、近くまで行くことになりそうですが(謎)。
今年もよろしくお願いします。
あけましておめでとうございます。
そうなんです。今年ほど初詣が早かったことはないかも(笑)
とりあえず、ツアーを楽しみにしています。