昨今、現役世代の資産形成ツールの一つとして確定拠出年金(DC/Defined Contribution Plan)が注目を浴びているが、これは企業型のものと、個人型のものがあり、後者はイデコ(iDeCo)と呼ばれて、各金融機関が加入者を勧誘しようとやっきになっている。
公務員や企業のサラリーマンを対象とした投資セミナーも花盛りで、こういったものに行ったことがある方も多いだろう。
これらは私が7月28日付のコラム「ジンギスカン食べながら投資ネタ、iDeCo(個人型確定拠出年金)やるなら米国株型一択か」で書いたように、主力商品が投資信託であることから、投資自体に興味のない人、日本の投資信託に魅力を感じない人は、企業型が導入されていて、拠出金(マッチング拠出)を出している人でなければ、確定拠出年金(DC)がどんな制度かも知らないかもしれない。
ところが、確定拠出年金(DC/Defined Contribution Plan)には、元本確保型と元本変動型の商品が用意されており、前者はいわゆる定期預金、後者が投資商品である。
そして、投資自体に興味のない人、日本の投資信託に魅力を感じない人は、元本確保型の商品を選べばいいのだ。
一般の銀行の定期預金と何が違うのかって?
それは、確定拠出年金(DC/Defined Contribution Plan)の場合、年間の拠出金の全額が小規模企業共済等掛金控除の対象となり、所得税・住民税が軽減されるのだ。(但し、社会保険料控除と違って、夫が扶養する妻の拠出金を出しても、所得控除の対象にならない。)
例えば、年収400万円のサラリーマンが月額2万円の預金をしたとしよう。
年間で24万円の預金をすることになるが、これを一般の銀行に預けたところで、雀の涙ほどの利息が付けば御の字だろう。
ところが、年収400万円のサラリーマンの場合、単純計算で所得税率が10%、住民税の所得割は年収に関係なく一律で10%なので、確定拠出年金(DC/Defined Contribution Plan)に年間24万円を出したとすれば、年末調整で24,000円が還付され、翌年の住民税は同額だけ軽減されることになる。
もちろん、個人型の場合は、選択する金融機関によって、毎月かかる口座管理料が異なるが、一般的に所得税還付額と住民税の軽減額を足した合計の方が上回るので、長期的(60歳まで)に引き出すつもりのないお金であれば、例え、定期預金であっても確定拠出年金(DC/Defined Contribution Plan)で運用した方がいいことになる。(2017年4月30日 ダイヤモンド・ザイ-「iDeCo」を始めるなら、おすすめ金融機関はココ!口座管理料が無料になり、投資信託のラインナップが充実している「SBI証券」と「楽天証券」を比較!)
まして、60歳まで10年を切っているような方であればなおさらだ。
貴方は、定期預金をするだけで年末にお年玉が貰えることを知りたいと思ったことはないだろうか。
コメント