私は2015年春にセミリタイアを選択したとき、今まで認められなかった副業ができるようになったので、所轄の税務署に個人事業の開業届書を提出したのだが、それと前後する形でゆうちょ銀行に口座を開設した。
今までSMBC信託銀行(旧シティバンク)やHSBC香港といったところに口座を開いて活用してきた私が、何で超ドメスティックなイメージの濃いゆうちょ銀行に口座を開いたかというと、2015年10月14日付のコラム「メガバンクと信用金庫、メインバンクにするならどっち?」で書いたように、マイクロ法人(合同会社など)の設立まで見据えた場合に、ゆうちょ銀行に口座を持っておくことが良さそうな感じだったからだ。
また、事業収支と個人(家計)の収支を分ける意味でも口座を分けたかったのだが、口座を開設すると同時にゆうちょダイレクト(インターネットバンキング)の申し込みも行った。
ただ、私の場合はゆうちょダイレクトを使って頻繁に資金を出し入れするほど事業活動が活発ではないので、ほとんど放置に近い状態が続いていた。
せいぜい、青色申告用に使っているクラウド会計ソフトfreeeと同期させるための設定をしただけに過ぎなかった。
ところが、今年になって会計ソフトとの同期ができなくなって、しばらくして確認すると、ゆうちょダイレクトのトークンの利用登録が必要とのメッセージが出た。
久々にゆうちょダイレクトにアクセスすると、まず、お客さま番号入力(口座番号ではない)の画面が現れる。
まあ、これはセキュリティ上、仕方がないにしろ、次に出てくるのはパスワード入力画面でなく、合言葉を入力する画面だ。
しかも2つも入れないとならず、それをクリアするとパスワードの入力画面だ。
自分のパソコンやスマートフォンからのアクセスの場合は、合言葉の入力が不要になるように、デバイスを記憶できればいいのだが、ゆうちょ銀行のシステムにそこまで求めるのは酷なのか。
しかも、自分の作成したID番号ならいざ知らず、銀行側がランダムに作成したお客さま番号をログインのたびに入力し直さないといけないのはキツイ。
少し油断していると時間オーバーになってログインし直しになるし・・・
いずれにせよ、私の場合は、ゆうちょダイレクト自体を滅多に使わないから構わないのだが、ほかの人がどうしているのか聞いてみると、職場の方々はものの見事にインターネットバンキング自体を使わないとのことだった。(笑)
なんだ、うちの親と同じか~と妙に納得したのだが、双方がこんなレベルだから郵便局の窓口が混むのだと思った。
唯一、意外に思ったのは、マイナンバーを登録すれば、1回あたり2,000円でゆうちょダイレクト国際送金ができることだった。
ただ、今ではもっと安価で便利なトランスファーワイズ(TransferWise)といった方法もあり、かつてのようにゆうちょ銀行の海外送金が有利だった時代は遠くなっているのが事実だ。
まあ、ゆうちょ銀行はインターネットバンキングの使い勝手は今一つだが、外国発行のキャッシュカードが使えることや(日本の銀行は使えないところが多い)、国際送金がインターネットでできるなど、国際対応は見た目より進んでいると感じたことが今回の収穫であっただろうか。
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