イラン、イラク、スーダン、シリアへの渡航歴があると北中南米の旅行が困難に!

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エンパイアステートビルからの眺め

日本国籍の保有者が短期の観光や商用目的で米国に入国する場合、ビザ免除プログラム(Visa Waiver Program)により、渡航認証(ESTA)を取得することで、ビザなし渡航が認められてきた。

ところが、その規定が改定され、2011年3月1日以降にイラン(Iran)、イラク(Iraq)、スーダン(Sudan)、シリア(Syria)への渡航歴があると、日本国籍の保有者であっても、原則として、商用/観光ビザ(Business/Tourist Visa)を申請する必要があるとCNNで報じられている。

詳細は、2016年1月21日付の在日米国大使館のビザサービスの最新情報米国は『ビザ免除プログラムの改定』の施行を開始します」(英文:Department of Homeland Security Press Office – United States Begins Implementation of Changes to the Visa Waiver Program)に書かれているが、現時点から遡って5年以内に、これらの4ヶ国に渡航した人は、中南米やカリブ海諸国に旅行する場合でさえ、米国を経由するフライトを使う場合は、ビザの申請が必要になるということだ。

なぜなら、米国はトランジット(通過)の旅客であっても、入国審査を経るように要求しているからだ。
それに、「渡米前に、米国大使館または領事館でビザ面接を受け、ビザを取得する必要があります。」というのが面倒くささを助長するような気がする。

この規定は今のところ私には関係ない。
また、CNNの記事にあるように、ビザ免除プログラムの制限は、イラク・シリア・イスラム国(ISIS)支持者の入国を阻止する目的なので、日本人はほとんど無関係とも言えるが、一律に網をかけられているので、この4ヶ国の中では比較的観光旅行に適したイラン(海外安全情報)への渡航は、パスポートの残存年数など長い目で見た検討が必要になるだろうか。

もっとも、直近5年以内にイランやスーダンに旅行した人(イラクやシリアはほとんどいないと思われる)にとっては寝耳に水といったところだろうが、こういった方たちは、中南米やカリブ海諸国へ行くためなら、エアカナダ(Air Canada)アエロメヒコ(Aero Mexico)、あるいは、カタール航空(Qatar Airways)を使えばいいと思う。

いずれにせよ、アメリカ方面への渡航に際してのフライトの選択肢が狭まるのは間違いないのだが、グアム(旅の基本情報-入国 Guam – Entry & Exit Formalities)や北マリアナ諸島(サイパン・テニアン・ロタ)(基本情報-入国 Marianas Visitors Authority – Trip Essentials)への渡航も同じように制限があるのだろうか。

米、ビザ無し入国の条件厳格化 日本も対象 (2016.1.22 CNN Japan)

ワシントン(CNN) 米国は過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」支持者の入国を阻止する目的で、日本や欧州からの渡航者にビザなしの入国を認めていた制度を改定し、規定を厳格化した。

新規定は21日から適用され、日本、欧州、オーストラリアから米国への渡航者のうち、2011年以降にイランやイラク、スーダン、シリアへの渡航歴がある人、およびそのいずれかの国の国籍を持つ二重国籍者が対象。該当者はビザ無しでの米国入国ができなくなった。

ただ、大使館や領事館で規定の手続きをすればビザを申請することはできる。
米国務省によると、ビザ免除制度に参加している38カ国の国民は、これまでビザ無しの入国が認められていた。

しかし昨年11月に起きたパリ同時テロを受け、規定を厳格化する法案が12月に米下院を通過していた。
ISISなどのテロ組織に加わった後に欧米に帰国した外国人戦闘員の多くは、イラクやシリアへの渡航歴があるという。
シリア、イラン、スーダンの3カ国は米国がテロ支援国家に指定している。

これに対して欧州連合(EU)のオサリバン駐米大使は欧州28国の大使と連名で、シリアやイラクに行った人々全員を対象とすると、正規の事業やジャーナリズム、人道支援活動に関わる人々にまで影響が及ぶ恐れがあるとして懸念を表明していた。

英文記事:CNN on January 21, 2016 – U.S. tightens visa policy for some Europeans

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