頭でわかっているのと実際に感じてみることが違うということはよくあることだ。
2014年3月30日付のコラム「早期リタイア後の生活を考える(3)」でも書いたように、退職の翌年度に在職中の収入ベースでかかってくる健康保険料(任意継続被保険者又は国民健康保険)と住民税の請求が来ることはわかっていた。
それゆえ、いきなり完全リタイアをせずに、サラリーマンを継続する道を選んだのであり、健康保険料と厚生年金保険料は思惑通り、月額給与の減少に比例する形で給与天引き額も減った。
そして、6月に横浜市から平成27年度の市民税・県民税(住民税)の税額決定・納税通知書が送られてきたので、それを給与担当者に出して、給与天引き(特別徴収)をお願いすると、意外なことに(通常はやってくれるところが多い)自分で納付してくれと言う。
住民税の普通徴収分は、原則として、年4回払いなので、今まで給与天引きされていた額を3ヶ月分ずつまとめて払うような感じだ。
それに、私の場合は、昨年の年収が人生で初めて大台に乗ったこともあり、かなりの重税感を感じざるを得ないレベルになっていた。
そこで、区役所(横浜市は各区役所が窓口)の税務課で相談して、延滞金がかからないように分割納付(ほぼ毎月払い)をお願いした。
基本的には毎月24日から月末にかけて支払いをするように納期が設定されていて、毎月の給与と投資信託の分配金が銀行口座に振り込まれた後に支払いを行っていたが、つい先日、残りの分をまとめて払って今年度の分を完納した。
1回分が30万円以下の金額であったので、コンビニでも納付ができるようになっていたが、私は平日が休みだったこともあり、あえて銀行の窓口に支払いに行った。
言うまでもなく、今月いっぱいでシティバンクの個人金融部門がSMBC信託銀行と事業統合によってなくなるので、現在のサービスがそのまま継続されるかの再確認の意味もあった。
私に関係するところでは、銀行名、銀行コードの変更に伴って、国内および国外からの振込・送金に際して変更手続きが必要なくらいだろう。(FAQ シティバンク銀行のリテールバンク事業とSMBC信託銀行との統合について-2015年11月1日の統合について)
あと支店内の雰囲気は、元より、日系銀行やゆうちょ銀行のようにフロア中にお客が溢れているのを見たことがないので何とも言えないが、ここ数ヶ月の支店内は月を追うごとに閑散としてきているような感じもする。
シティバンクがなくなるというので口座を解約した人もかなりいるのだろうか。
ところで、私は8年前に「冷たい政府(unkindly government)になり果てる日本-小泉政権が推進した『三位一体の改革』は究極の『海外逃亡促進政策』だ!」というコラムを書いた。
その後、竹中平蔵元総務相の住民税不払い疑惑を追求した民主党が、2009年9月から2012年12月まで政権を担ったものの、無様なことに地方税法の欠陥は是正されることもなく、また私が徴税コストが嵩むと酷評した地方税(住民税)の後払い方式も何ら変わっていない。
マイナンバー(社会保障・税番号)制度によって、今までに比べれば地方税(住民税)の徴税コストが低減することが期待できるが、それより納付率が上がるような制度にすることによって、これ以上の増税の抑制は元より、減税すらできるようにすべきであろう。
11年前に出された東京都税制調査会答申(2004年11月16日)の「平成16年度東京都税制調査会答申-税源移譲を中心とした地方税制改革」の中で、個人住民税の現年課税について触れられている。
「個人住民税は、所得税より一年遅れて課税されるため、引退等によって所得が大きく減少してから個人住民税を納税しなければならないこと、賦課期日(地方税法第39条、第318条により1月1日)後に域外に転居することによって徴収に困難が生じること、賦課期日の直前に海外転居となって、前年所得がありながら個人住民税を課税できなくなることなど、個人住民税の過年度課税システムに内在する問題は、必ずしも小さくない。現年課税とすることで、このような問題は回避できるようになる。」
衆参両院で多数を握る安倍内閣は、霞が関の増税メニューを黙認するだけでなく、こういうことにも手をつけるべきであろう。
コメント
あれ?早期退職されると言ってたような??
前のところは退職しましたよ。でも、完全リタイアはもう少し先ですね。
一億総活躍時代ですのでカルロスさまの完全リタイアは
マダマダ先ですわよー
この国は老いも若きも働かせるようで
早いとこカルロスさまの仰せのようにどこかの国へ
行ってしまうのが勝ちですねぇ
異国の地でカルロスさまがBBQなどなさっている頃
ワタクシは地べたはいつくばってます
(あっ!今もでした!)
1億総活躍ですから、私は残りの2,000万人の中に入りたいと思います。(笑)