Firstradeが2013年11月1日から日本人を含む特定国籍者の新規口座開設を停止

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驚く外国人男性

去る11月8日付の海外投資を楽しむ会のニュースリリースに「ファーストレード証券(Firstrade)で日本人の新規口座開設が認められなくなりました」とあった。
私は、2002年1月から米国のTD Ameritrade(旧Datek Online)に口座を持っていたのだが、2005年11月には新規口座開設が認められなくなり、2012年10月の強制閉鎖(2012年9月29日-TD Ameritradeが2012年10月末で日本を含む特定国の居住者の口座を強制閉鎖へ)という流れになって、その代替としてFirstradeに口座を開いた。(2012年10月15日-TD Ameritradeの口座閉鎖に伴いFirstradeに口座を開設

このTD Ameritradeに関する一連の流れを知っている人は、現時点ではともかく、将来的にFirstradeも同じ流れになるのではないかと危惧している。

私が2012年9月29日のコラムで書いた「私はHSBC香港とFirstradeの双方に米国株口座を持つことにした(2012年10月5日-HSBC香港の投資口座保有者は米国株口座の追加は郵送でOK2013年3月4日-HSBC香港で買った米国株)。しかし、今回の件でもわかるように1つの海外金融機関に資産を集中させると、そこが使えなくなったときのリスクが大きい。従ってFirstradeにも口座を開こうと思うのだが、今回の措置は果たしてTD Ameritradeだけのことなのだろうかという懸念は残る。」ということが、残念ながら現実のものとなりつつあるからだ。

ところで、私が今回の措置の表題に「日本人を含む特定国籍者の新規口座開設を停止」と付けたのは正確を期すためだ。

TD Ameritradeのときは特定国の居住者であったので、在米日本人は問題なく口座の継続使用ができるのに対し、今回は特定国籍者に対する制限のため、在米日本人であってもFirstradeには新規口座開設ができないからだ。

このことは、Firstradeのウェブサイトに明記されていることではなく、口座の開設手続きをするときに、Individual Account Application – Personal Information(個人口座の情報)の項目の入力画面で、Country of Citizenship(国籍国)を選ぶ際、オーストラリア、ベルギー、中国、フランス、ドイツ、香港、アイルランド、イスラエル、イタリア、マカオ、メキシコ、ニュージランド、ポーランド、シンガポール、韓国、スペイン、台湾、英国、米国以外の国籍を持つ人は、口座開設不可と表示される(Please select your Country of Citizenship. Citizens of countries not on the list cannot apply for a Firstrade account.)ことでしかわからない。

ただ、FirstradeのAccount Related FAQs(口座関連のFAQ)には、Can a foreign resident open a Firstrade account?(外国居住者でも口座を開くことはできるか?)という質問があり、回答にはForeign entity accounts are not accepted.(外国企業の口座は受理できない)とあるものの、紙媒体のForeign Account Applicationsの国籍の記入欄には特段の制限事項は書かれていない。

国籍による口座開設の制限事項が別のところに書かれているのを見逃していなければ、単にFAQや口座開設書類の記載内容の加除訂正が漏れているのだろう。

この加除訂正漏れは、日本以外の国では時折あること(従って日本人の事務処理能力がいかに高いかということにもなる)なのだが、これを根拠に口座開設にトライする気がある人はやってみたらいかがだろうか。

口座開設が拒否された場合に、そんなことは書かれていなかったということを英語で抗議しないとならないが・・・(笑)

また、これ以上の詳しいことは、Let’s Firstrade !掲示板で投資家同士が情報交換しているのをご覧いただく方がいいと思うが、この掲示板の情報によれば、今回の新規口座開設の制限措置がFirstradeの決済機関であるApex Clearing Corporationの執行方針の変更であることと、現時点で日本居住者が米国証券口座を開設できるところは、Interactive Brokers日本法人もあり)とCharles Schwabといったところになることだけはお伝えしたい。

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