シティバンクのウェブサイトにトラベラーズチェック(TC)の発行手数料が10月から改訂される旨の記事が掲載されている。
日本の銀行のキャッシュカードを使って海外ATMから現金を引き出すことなんて考えられなかった時代の海外旅行には必須のアイテムだったトラベラーズチェック(TC)、今ではあまり使うこともなくなってしまった感がある。
従って旅行仲間内でもほとんど話題にならないし、私自身も海外送金をしようかと思ってウェブサイトにアクセスして初めて気付いたというレベルだ。
口座又はクレジットカードのステータス | 平成21年9月30日(水)まで | 平成21年10月1日(木)以降 |
非保有者 | 購入総額の1% | 購入総額の2% |
一般口座 | 無 料 | 購入総額の1% |
シティゴールドプレミアム又はシティゴールド口座 | 無 料 | 無 料 |
シティカードジャパン株式会社発行の シティプラチナカード又はシティゴールドカード保有者 |
無 料 | 無 料 |
最近の旅行でTCを使って得をしたと思えるのは、昨年9月に行ったコルシカ島と今年のゴールデンウイークに行ったメキシコだろうか。
コルシカ島の郵便局はユーロのTCから現金化するときの手数料が無料だったし、メキシコでは円から直接ペソに換えるより、日本で円を米ドルのTCに換え、そこから現地でペソに換える方が得なくらい円のレートが悪かった。
今後、TCの利用方法として一番有効なのは、円高のうちにコツコツと外貨預金をし、円安局面で海外旅行を考える場合に、旅費として活用するのが一番だろうか。
要するに投資とは言わないまでもそういった知識を生かせない限り、今後TCを使うメリットを感じることはないように思える。
一般的には、素直に海外ATMから現金を引き出した方が楽でいいという結論になろうか。
但し、最近では海外ATMでの引き出しに手数料が別枠でかかるようになっているので、あまり細かい引き出しは得策ではない。
ところで、一部の旅行仲間が海外ATMからの現金の引き出しでなく、クレジットカードのキャッシングの方が帰国後に即返済すれば得であると書いているが、これは今後変わってくるだろう。
なぜなら割賦販売法の改正(与信管理規制の強化)によってクレジットカードのキャッシングに業者側の旨みがなくなってくるので、それを穴埋めするための手段を講じてくることは容易に想像がつくからだ。
例えば、三井住友VISAカードは、10月から国内キャッシングの翌月一括返済の取扱いを中止するという。
海外キャッシングは今のところ影響がないようだが、要は「利息を多く払わなければ(リボ払いをしなければ)国内でのキャッシングを認めない」ということだ。
今後、業者側はこういった手段を使ってくるようになるだろう。
逆に考えれば、私たちにはデメリットになる、というわけだ。
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