昨今の日本のメディアを賑わしているものに中国の「反日デモ」なるものがある。かの国では表現の自由がないゆえ、暗黙の官製デモとも言われている。
今日、メールマガジンで配信されたNewsweek Japanの竹田編集長のコラムでも「体制への不満というガスを抜くために、中国政府は反日感情をさんざん利用してきた。それが今、制御不能な「愛国的反日」というモンスターを生み出しつつある。もはや謝罪したとかしていないという次元を越えたレベルにまで中国の運動が深化していることだ。どちらかというと江沢民(チアン・ツォーミン/Jiang Zemin)指導部が扇動していた時代と異なり、今はむしろコントロール不能な状態にある。」と書いてる。
もはや、常識的な日本人なら中国の反日デモなど、政府の後押しによるヤラセだと皆が思っているのだ。
そして、China Daily(原文及び私的訳文)と読売新聞の記事である。
「アジアの人々の強い反発で・・・」とはいったい何ぞや。
万が一、そうだとしても、それを焚き付けて言わせてるのは中国政府であろう。
しかし、K53さんが「今、Australiaでは」のコーナーで、「日中間の豪州での報道」として書いているように、日本政府がまともな反論を世界に向けてしなければ、第三国の人は中国の流すプロパガンダを信用するかもしれないのだ。
それにしても読売新聞も、こんな携帯電話に配信するような要約記事でなく、もっときちんとした翻訳記事でも載せてもらいたいところだ。
「日本政府は深く反省するはずだ」、ここまで言われて何もしなければ小泉首相は本当にバカである。でも、彼は日本国民が選んだ首相なのだ。
彼が典型的なバブル崩壊後の日本人のメンタリティを持っているとすれば、嵐が通り過ぎるまで何もしないかもしれない。そして、来るかどうかもわからない白馬の騎士(White Knight)の出現を祈りながら待つことであろう。残念ながら今の日本人のほとんどはそうしているのである。
中国首相「日本政府は深く反省するはずだ」 (2005.4.12 読売新聞)
【ニューデリー=林英彰】 訪印中の温家宝・中国首相は12日、ニューデリーで地元メディアと会見し、中国で起きている反日デモを受けて、「アジアの人々の強い反発で、日本政府は深く反省するはずだ」と述べた。
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