10月23日午後5時56分ごろ、新潟県中越地方を震源とする地震があり、同県小千谷市で震度6強、長岡市、十日町市、栃尾市、中里村で震度6弱をそれぞれ観測した。
これが阪神淡路大震災に次ぐ大惨事をもたらした新潟中越地震の第一報だった。
これ以降、寒寒しいテントや体育館で寝泊りする被災者は増え続け、一方で暖を取るために自家用車内で寝泊りする人はエコノミークラス症候群となる人が現れるなど、これから本番を迎える冬を越せない人もたくさん出ることが予想される事態となっている。
私はこんなとき、冷たい体育館の床に毛布1枚といった援助でなく、簡易ベッド、もしくはせめて厚いマットレス程度の装備がないものかと常々思っていた。
備蓄の場所の問題はあっても、全国の自治体が共同してやればいいのだし、日本はいつ地震などの天災が起きてもおかしくない国なのだ。
輸送手段にしても貧乏な発展途上国ならともかく、腐っても世界第二の経済大国なのだ。
外国に援助する金があるなら、そして世界に冠たる工業国の実力をもってすれば軽量な組み立て式の簡易ベッドを作るくらい造作のないことだろう。
そして、阪神大震災の教訓から何を学んだかわからないうちに今年は全国各地で台風の来襲が相次ぎ、とどめがこの大地震だった。
もはや簡易ベッドが必要な時期から仮設住宅をという段階に移行している状況下で私は下の記事を発見した。
私は正直言って鈍重な政府にしては名案だと思った。
なぜなら、今回の震災は上越新幹線がいつ復旧するかという状況で、例年ならこれから書き入れ時となる新潟県下のスキー場や温泉地は閑古鳥が鳴くことが予想されることと、一軒家もそうだが、建物に人がいないという状況は部屋の痛みを早めるので、それを防げる。
そして候補地となった温泉旅館の収入は政府が保証してくれるし、マスコミがしばらくの間は只で宣伝してくれるという副次的なメリットもあるだろう。
もしかすると災害対策費で老朽化した建物の補修までやってくれるかもしれない。
実現には下交渉とか割り当ての問題とかがあるだろうが、是非実現して欲しいところだ。
そして今年の天災イヤーが、後世の日本人の教訓となることを願っている。
私の住む首都圏ですらいつ大震災の直撃を食うかわからないのだから・・・
温泉地のホテル、地震被災住宅に…政府が借り上げ検討 (2004.10.27 読売新聞)
政府は27日、新潟県中越地震の被災者対策の一環として、温泉地のホテルや旅館などを一時的に借り上げ、被災者の応急住宅に充てる検討に入った。
災害救助法に基づく措置となる見通しで、費用は国や新潟県が負担する。
政府は民間のアパートやマンションを対象に、災害救助法で予算措置が可能な物件の調査も開始する方針だ。
自民党の武部幹事長が同日、政府に被災者対策の強化を申し入れた際、村田防災相が応急住宅対策を検討していることを明らかにした。
住宅が被害を受けた被災者については、自家用車やテントでの避難生活が長期化する可能性があることから、応急住宅の確保を求める声が出ている。温泉施設などの活用は、公明党が「新潟県内や同県周辺には温泉地が多い。これを利用できれば、被災者が疲れた体を癒やすことにもなる」として提起していた。
また、政府は27日、林田彪・内閣府副大臣を現地支援対策室に派遣した。
同日夕に首相官邸で開かれた非常災害対策本部の会合では、村田防災相が関係省庁に対し、2次災害に注意するよう指示した。
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