楽天イーグルス誕生に思う

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クリネックス・スタジアム・宮城

昨日のオーナー会議で、何と「新規参入など認めるか!」と数ヶ月前まで言っていた御仁たちが「全会一致」で楽天の新規参入を承認した。(2004年11月3日 スポニチ-全会一致で楽天 経営状況などで優位に

去る7月5日に「ライブドアが近鉄を買収したら巨人が困る?」を書いたときとは大きな違いである。
しかも典型的な無能な人間の集まった会議にふさわしく、どちらのときも「全会一致」だった。

その間、球界のガンと言われ、晩節を汚しまくった巨人の渡辺恒雄オーナーが辞任するなど環境の変化や、2リーグ制の維持を求めるファンの後押しもあったが、やはり大きなリスクを冒してストライキを打った選手会の行動が大きかったように思う。

今や多くの会社で労働組合が組織されてないか、御用化していて全く機能していないことをいいことに無能経営者どもはやりたい放題だ。
それがネベツネの究極の暴言、「たかが選手が・・・」を生んだ。

場合によっては選手会がストライキを打つことが、引退後の生活を見てもらう球団やメディアのすべてを敵に回しかねない状況になるところだったが、ファンは彼らに好意的だった。

イラクで人質になった人間には「自己責任」を言う日本人が、ストライキを予告されているのにもかかわらず、遠路はるばる球場に来て、「遠くから来て(巨人戦が)見れなくてショックだった。」という一部のコメントには呆れて物が言えなかったが、結果的にはストライキを打ったことで事態は選手会にとって好転したと言えよう。

で、新規参入が決まった楽天はさっそくIT戦略を前面に出してきた。
それは当然のことで、そうした戦略がなければ楽天は新規参入など申請しないし、もしライブドアになっていたら、もっと大風呂敷を広げられたに違いない。

その危うさが楽天が満場一致で推挙される原因の一つでもあるが、私に言わせればライブドアの堀江社長が既成秩序をより嫌ってるから楽天になったとも思えるのだ。

つまり、現在のオーナーにしてみれば、スーツや社訓が嫌いな人間を参入させたくなかったということだ。

しかし、楽天はもともと既成秩序の外からやってきた企業だ。
その精神が今でも生きていれば、そして「大企業が挑戦しても成功できなかったネット仮想商店街を世界一のサービスに成長させた。大企業にできないことをやるのがベンチャーだ」というコメントが本心から出たものであれば、確実にパ・リーグ、そして日本プロ野球界は変わるだろう。

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「ITが変える。詳細生中継をネットで」 楽天が方針 (2004.11.2 朝日新聞)

オリックスと近鉄の合併問題に端を発した球界再編は2日、紆余曲折(うよきょくせつ)を経て、ひとまず、収束した。
日本プロ野球組織(NPB=日本野球機構)の実行委員会とオーナー会議は楽天参入を正式承認。
39歳の球界最年少オーナーが率いる楽天の参入で球界はどう変わるのか、さらなる再編が進むのか。

黒いスーツで記者会見場に現れた三木谷氏は、緊張の面もちで「50年ぶりの新規参入は快挙」と切り出した。
IT(情報技術)企業の球界初参入、という点が話題になると途端に「インターネットが世の中を変えていく」と表情を緩めた。

今回の参入劇の発端はパ・リーグの経営難だ。
楽天は「球団経営を透明化させ、4年内に黒字転換する」という。その柱がITの活用だ。

まず手がけるのが、インターネットによる試合の生中継。
従来のテレビ中継だと、ファンはテレビ局が一方的に流す画面を見るしかない。
ネット中継だと、グラウンドやベンチ内でのやり取り、ブルペンの様子など見たい画面をクリック一つで選ぶことができる。

「リアルタイムにパソコン上で、ファン同士が監督の采配(さいはい)を議論しあってもおもしろい」。
三木谷氏は、1試合、または1カ月単位で、数百~二、三千円程度を課金したい、という。
初年度のネット中継の売上高を約5000万円と見込むが、パソコンで野球中継を見る時代が到来すれば、増収すると踏んでいる。

このほか、月300円の携帯電話による有料コンテンツ配信も想定。
試合情報や選手の個人データを満載し、選手とファンのやり取りも出来るように。
約2800万人のインターネット仮想商店街「楽天市場」会員向けに「イーグルスグッズ」の販売も始め、本業との相乗効果も期待する。

ただ、球界には「ネット事業だけでは、30億~40億円のパ球団の赤字を賄うのは難しい」との見方が根強い。
来季から新たに始まるセ・パ交流戦も1カード6試合(ホームは3試合)だけで、大阪府立大の宮本勝浩教授(数理経済学)の試算では、既存のパ球団の増収額は7億~8億円程度。黒字転換にはほど遠い。

楽天の収支シミュレーションも、より悪化する懸念はぬぐえない。
それでも三木谷氏は、この日の会見で自信を示した。
「大企業が挑戦しても成功できなかったネット仮想商店街を世界一のサービスに成長させた。大企業にできないことをやるのがベンチャーだ」

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