株の売り時が難しいということは投資をやっている者なら誰もが感じていることだ。
そのことは6月16日、そして21日の「今日の一言」にも書いたが、上げ基調の株を手放すときは後で後悔するのではないかという葛藤が心の中で渦巻き、その通りに後悔するハメになったときはしばらく気が滅入るものだ。
さて、私は先月日本駐車場開発(2353)という株を買ったのだが、それが今月10日の株式分割発表(9月30日現在の株式名簿搭載者に対し1株を21株にする)のを契機に急騰した。
しかし、私は21分割という報道と、昨今の情勢から見て分割後の子株が還流する50日後にはがっかりするほど株価が下がっていることが多くなってきたことに大きな懸念を持っていた。
それは、もともと長期投資という観点で株を持つことが少ない日本の投資家が、今や分割した後の上昇を期待してずっと持っている人よりも短期の利鞘狙いの人がより多くなっている傾向にあることだ。
事実、昨年ならこのまま分割権利取りの日(24日)まで一本調子で上がる傾向があったが、今や三段飛びの花火で終ってしまう(これは私の感覚的なものだ)傾向が強くなった。
要は、株式分割の発表があった(株価急騰の材料)翌日に買いが殺到する。(ホップ)-さらに翌日には急騰に乗リ遅れまいという投資家が群れをなす(ステップ)-それで買いそびれた投資家の買いが翌々日に入る(ジャンプ)-4営業日後には遅れてやってきた投資家の朝方の買いと、急騰で利益を得た人の売りが交錯して午後に下落に転じる(これが極端になるとローソク足チャートでいう長い上ひげと言って株価急落のサインとなる)。
要するに昨今では短期間で激しい値動きをするために、サーフィンのようなプレーを強いられる。
つまりマネーゲームだ。
こうなると悠長にやってると自分がババを引きかねない。
そこで、私は意を決して今まで買おう、買おうと思っていた楽天(4755)に乗り換えることにした。
今日時点でちょうど日駐2株で楽天1株を買える計算だ。
これもチャート的に見れば高いような気がするが、少なくとも2年くらいは持っていられそうな雰囲気のある銘柄だ。
もはや新興市場(JASDAQ)銘柄とは呼べない日本の基幹銘柄の楽天と、新興急成長株の日駐、どっちを持っていれば良かったかは来年の春頃になればわかるだろう。
そして9月18日号の週間東洋経済は「会社四季報」集計、業績好調度1000社という特集だった。
書店の棚には会社四季報も山積みにされていたが、個人的には四季報を隅々まで読んで投資銘柄を検討するなんてことはできないから、ダイジェストだけでも見てみた。
着目点は「新興市場から厳選50社、四季報発掘の注目材料」だ。
つまり、巷でも一時代を終えたを揶揄されるヤフー(4689)の一部に取って代われるような銘柄探しだ。
候補の一つはセキュアード・キャピタル・ジャパン(2392)、これは不動産市況がどこまで好調さを持続できるかがカギになりそうだ。
もう1つはある投資掲示板で書かれていたプリヴェチューリッヒ企業再生グループ(6720)、いずれにしろ勝負は来週のヤフーの分割権利取り最終日(24日)までだ。
でも数十万円から100万以上にもなる投資をしようというのにこんなに簡単に決めていいのだろうか?
それとも私の金銭感覚が麻痺してきているのだろうか?
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