市民メディアは日本を変えられるか

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イタリア語の新聞

日本国首相、というより私が「イラク戦争に思う」というエッセイで命名したアメリカ合衆国日本行政特別区(The goverment of the Japan Special Administrative Region (JPSAR) of the United States of America)の行政長官である小泉純一郎がブッシュの番犬と言われて久しい。


もう1人の盟友であるイギリスのブレア首相(British Prime Minister Tony Blair)は国民にイラク戦争に関して批判され、他の国々からもイラク戦争の大義について疑問が続出している。

18日には同盟軍であったはずのポーランドのクワシニエフスキ大統領(Polish President Aleksander Kwasniewski)が「「イラクの大量破壊兵器に関する情報について我々はだまされた(We were misled about the alleged threat from Iraqi weapons of mass destruction.)」とさえ言う始末だ。

以下の記事を見ると、もはやお膝元のアメリカでさえ、こういう火の手が次々と上がり、少し前まで磐石ではないかと言われた秋のブッシュ再選に黄色信号がともり始めたかにも思える。

また、強力な同盟国であったスペインでは例のテロ事件を契機に野党が地すべり的勝利を収め、アスナール首相の退陣が決まっている。
しかし、日本ではマスコミは小泉内閣のイラク戦争参加関連の発言についてほとんど批判しないし、むしろ情報統制を唯々諾々と受け続けている。

つまり、日本の首相官邸はホワイトハウス別館とも言えるような体たらくとなっている。
米英西日の4ヶ国同盟のうち、最後まで残るのはもしかすると「わが小泉ワンワン内閣」かもしれないほどだ。

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ブッシュ政権内幕本発売 元高官が執筆 (2004.3.23 産経新聞)

米ホワイトハウスのテロ対策を担当していたリチャード・クラーク元特別補佐官(former White House terrorism coordinator Richard Clarke)がブッシュ政権のテロ対策やイラク政策を批判した内幕本「すべての敵に対して(Against All Enemies)」が22日、全米で一斉に発売された。

ブッシュ大統領に更迭されたオニール前財務長官(former Secretary of the Treasury Paul O’Neill)が2004年1月、政権発足直後からブッシュ政権が武力によるイラクのフセイン政権打倒を検討していたことを暴露するなど、相次ぐ元高官の「内部告発」にホワイトハウスは防戦に追われている。

クラーク氏は内幕本で(1)ブッシュ大統領は米中枢同時テロの発生以前に国際テロ組織アルカーイダ(al-Qaeda)に対する適切なテロ対策を怠った(2)テロ発生後もイスラム過激派対策を軽視して不必要で巨額費用のかかるイラク戦争を開始した-などとブッシュ政権を批判した。

マクレラン大統領報道官(White House spokesman Scott McClellan)は同日の記者会見でクラーク氏の主張について「まったくのでたらめ(It’s offensive and it’s flat-out false.)」と批判。
ライス大統領補佐官(国家安全保障問題担当)(national security advisor Condoleezza Rice)も同日、中枢同時テロの発生以前にクラーク氏に対し、具体的なアルカーイダ対策を示すよう指示したが「クラーク氏から戦略の提言を得られなかった」と反論した。

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それを助長しているのは実は日本のマスコミだ。
不機嫌な時代(Japan 2020)」の著者、ピ-ター・タスカ(Peter Tasker)は、

一般の人々の心理にいちばん影響を与える業種は、なんといってもマスコミである。
その一方でマスコミは、資本の論理がもっとも通じにくく、きわめて官僚的なふるまいを見せる業種でもある。

もちろん、マスコミも再配分連盟(redistributional coalition=マンクール・オルソンというエコノミストが命名した社会の変革期における反改革的な利害団体)の一つになっており、ほかの再配分連盟と同じように大義名分が用意されている。

すなわち、「社会に役立つために」、「権力を監視するために」という存在理由がそれだ。そして、新規参入がしにくい構造になっている。
また、行政との緊密度も高くなっていることはいうまでもない。

そのいい例は再販制度の議論である。
マスコミ自身がその議論を独占して、再販制度がなければ日本全国の家庭に新聞が届かないようになって文化が崩壊すると、堂々と主張している。
それでは、再販制度がない国には文化が存在しないのか。
あるいは、日本で再販制度が導入される前には、文化が存在しなかったか。
そんな議論は、まったく語られていない。

海外でも、テレビや新聞、出版は起業家にとってうま味のある分野で、起業家が活躍できる業種の一つになっている。
だが、日本のマスコミほど既得権益の天国になっている例を私は知らない。

と言っている。

まさに「1億総白痴化の根源、民主主義の破壊者」とも言える振る舞いを自らしてるとも言われている業界がマスコミなのだ。
そして、私も常日頃から感じてるように彼らの報道姿勢に疑問を感じているという人が自らインターネットを使って新聞を出しているというのが以下の記事だ。

何と、これを週刊誌や夕刊紙が出したのでなく、朝日新聞に載ったことが画期的とも思えるが、書いた記者が本音を暴露している。
「市民メディアの特ダネを、私が追いかける日も遠くないのだろうか。」と・・・
つまり自分たちは彼らと競争するのでなくて、後を追いかけるのだと・・・

私は思う。「一番規制緩和とリストラが必要なのはマスコミ業界だ。」と

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マスコミ任せでは飽き足らないのです-市民メディア (2004.3.22 朝日新聞 by 吉井亨)
市民が記事を書くインターネット新聞。登録すれば誰でも、どこに住んでいても、記者になれる。
既存メディアを脅かす存在になるのか。「プロ」の一人として気になる。

日刊「JANJAN」は、創刊2年目。登録記者1500人。暮らし、地域、文化からビジネス、政治まで毎日15本を更新、過去の記事4千本も読むことができる。
ニュースもあるが、真骨頂は「マスコミが書けないことを市民の視点で補う記事」(竹内謙・編集委員長)という。

たとえば-「にせ『ダーウィンの進化論』論(2003.10.14付)。小泉首相が2001年の所信表明演説で、構造改革の痛みをかわそうと、「生き残るのは、変化に対応できる生物」と引いた。企業トップらが孫引きし、広告も登場。しかし、「進化論の内容とは違う」と書く。「たまたま環境に合う種が残った。意図的に変化を受け入れ、新しい時代に挑戦したのではない」
筆者は奈良市の会社員、鉄田憲男さん(50)。「間違ったことが既成事実化してほしくなかった。自分が主役で書けるところがいい」

他にも、政治と宗教のかかわりを論じた「日本を動かす八百万の神々(2003.11.3付)」、元受刑者による「塀の中の医療、これが現実です(2003.5.23付)」・・・
どう裏付けをとり、客観性を保つかが課題だが、多様な視点は魅力。

「日刊ベリタ」は、国際報道が売りだ。2002年6月創刊。本文は有料(1本20円~)。30ヶ国に約50人の記者がいる。
1月11日付「米軍、傭兵の遺体をヘリから投棄」は、衝撃的だった。イラク戦争で米軍が外国人傭兵や死傷者の実態を隠そうとしているのでは、という内容。
イラクのネット新聞が伝え、引用したデンマークのアラビア語ネット新聞からの転載だ。信憑性はあるのか。

筆者の静岡県御殿場市に住む翻訳業、斉藤力二朗さん(55)は「毎日ネットで300本近いアラビア語情報を読む。玉石混交だが、読み続けるうち信頼できる記者やメディアがわかる」と自信を示す。
元毎日新聞特派員の永井浩編集長らのチェックも入る。

これらの購読者は、JANJANが1日数千~1万人、ベリタは有料登録者1300人。1日200万人といわれる韓国の「オー・マイ・ニュース(Oh my News)」に比べると、まだまだ少ない。

それでも東大社会情報研究所の林香里教授は「権力に対する既存メディアの番犬機能が低下していることに市民が気づき始めている。市民の社会問題への感受性が高まり、意見は多様化しているのにマスメディアの関心は鈍い」と指摘、市民メディアに期待する。
市民メディアの特ダネを、私が追いかける日も遠くないのだろうか。

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