アメリカで日本人大リーガーの活躍が報道されてちょっと嬉しい1日だった。特に野茂投手は近鉄時代から応援していたので、特に嬉しかった。
彼を現場で見たのは野茂が近鉄に入団した当時の1990年の横浜スタジアムでのオールスター戦で、そのときは9回1イニングしか投げなかった。
それが最初で最後だったのだが、今日の夕刊フジにもあったように、彼なくして今日の日本人大リーガーはないのだからもっと評価されてもいいように思う。
彼はノーヒットノーランを2回やってる凄い奴だが、100勝目を3回目のノーヒットノーランで飾って欲しいと思うのは欲張り過ぎだろうか?
W.I.N 井上尚登-開拓魂には拍手をもって
(2003年4月2日-夕刊フジ )
メジャーリーグが開幕した。
注目のヤンキース松井は初打席初ヒットと無難なデビュー戦となった。
初打点も記録したわけだが、とりあえずは良かった。
それにしても松井という選手は感情が顔に出て、非常に面白い。
最後の打席では打ち上げてしまい、「あああああ」とボールを見上げながら叫んでいた。
こういうところはアメリカ人にも受けそうな気がする。
なにはともあれ、メジャーリーグを見るのがこれからもっと楽しくなることは間違いなしだ。一方、ドジャースの野茂は開幕戦に先発、ダイヤモンドバックスのランディ・ジョンソンに投げ勝った。
現在、多くの日本人選手がメジャーリーグで活躍しているが、すべてはこの野茂に始まったといっていい。野茂がメジャーリーグへの挑戦を表明したときのことを僕は今でも覚えている。
各スポーツマスコミは野茂に対して批判的だった。
多くは「野茂がメジャーリーグで通用するはずがない」といったものだったが、その根底には「前所属球団への配慮」、あるいは「プロ野球という名の村社会の度量の狭さ」「自分たちを捨てた男に対するやっかみ」といったものがあったような気がする。
たぶん、日本のプロ野球はこのとき重要なものを失ったと思うのだ。
あのとき「自分の地位を守ることだけに専念するつまらない世界」だという印象を僕は日本のプロ野球に持ってしまった。
既得権を守るために変化を拒み、すべてを先送りする今の政治家や彼らに寄生する有権者と似た匂いを感じたのである。
野茂のメジャーリーグ人生は決して順調だったわけではない。
移籍やマイナーリーグ落ちなどを経て、自らの力で再び開幕戦を任せられるほどの地位へと戻ってきたのだ。
松井の活躍は楽しみだ。
イチローや佐々木、そして石井や長谷川も頑張るだろう。
だが、僕は何よりも野茂をメジャーリーグの日本人選手では第一に考える。
パイオニアはもっと評価されなければいけない。
少なくとも新たなことへと挑戦する男を叩くことだけはしてはいけなかったと思う。
野茂は次の先発でメジャーリーグ100勝へと挑む。
彼のチャレンジはまだ終わらない。
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