あまり気にしてなかったが、今年は香港がイギリスから中国に返還されて10周年の年である。
1990年代は日本人が間違いなく訪港客の主役を張っていたように思う。
ところが、香港のホテルがジャパンプレミアムなるぼったくりをしていたことが返還前に発覚、当時のアジア通貨危機、H5N1という新型インフルエンザ騒ぎ、日本経済の凋落の始まりによって日本人観光客は香港から一時期遠のいた。
そして私が2003年12月に5年ぶりに香港(このときにHSBC香港のPowerVantage口座を開いた)を、2004年9月に6年ぶりにマカオを訪れた時、驚いたのはマカオでのタクシーガイドの一言だった。
「今は日本人観光客が少なくなって、大陸からの団体観光客ばかりだ。英語ガイドのオレはほとんど仕事がない」と・・・
それが本当かどうか知らないが、かつて日本人が多かったマカオのカジノは大陸の中国人が多数派になり、リスボアホテルのクロークでは英語が通じない事態になっていた。
そして、今、香港には人も物も金も大陸から怒涛のように流入する。
ここ数年、香港のホテル代は行くたびに上がっているが、かつては日本人、今は中国人が落とす金が目当てのようだ。
一方の株式市場も最近のハンセン指数の動きを見ると、アメリカ市場の影響は薄れ、中国人投資家がどう動くかに左右されているような気がする。
もはや香港にある旧イギリスの面影は英語が通じることだけかもしれない。
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