2022年4月4日、東京証券取引所は、市場区分を「プライム市場」、「スタンダード市場」、「グロース市場」の3つの新しい市場区分へと再編した。(日本取引所グループ-市場構造の見直し)
具体的にどうなったのかというと、楽天証券のコラム「4月4日、いよいよ東証市場再編へ。個人投資家への影響は?」によると、
1月、各上場企業がどの新市場に所属するか発表されました。発表によると、現在東証1部の銘柄のおよそ84%は最上位のプライム市場へ移行し、スタンダード市場へ移行するのは残り16%の銘柄にとどまります。
ただし、プライム市場へ移行する銘柄の中には、プライム市場への上場基準を満たしていないものも含まれていて、それらは経過措置として特別にプライム市場へ移行しています。
また、東証2部の銘柄とジャスダック・スタンダードの銘柄はスタンダード市場へ移行し、ジャスダック・グロースとマザーズの銘柄はグロース市場へ移行します。
とのことなので、今後もしばらくは激変が生じる可能性はあまりなさそうだ。
居合抜き1分トレード
4月4日は、1日の日経平均先物夜間取引の終値が、27,690円と前日比30円高と、若干のプラスで終わったのに加え、米国市場も、NYダウ(Dow Jones Industrial Average)が、34,818.27ドルと3月31日の終値に比べて139.87ドル高、ナスダック総合指数(NASDAQ Composite)は、14,261.50ポイントと31日の終値に比べて41ポイント高となり、日本市場も上昇する気配を秘めて始まった。
2022年版居合抜きツールが使えない人の攻略法
川合式の「居合抜き1分トレード」は、前夜にトレード候補として抽出された東証プライム市場銘柄(2022年4月1日までは東証1部)に関して、9時の寄り付き前の気配値を見て、寄り付きの成り行き売買で勝負する手法で、約定価格の0.5%から1%で利確、マイナス2%で損切というルールを持って行うデイトレードである。
これは、一般的に「居合抜きツール」と呼ばれる有料会員情報を契約して、それを利用してトレードするのだが、私がたびたび書いているように、ツールがなくともトレードはできる。
ただ、2020年7月27日付で掲載した「コロナリストラに備えて川合式デイトレードを学ぼう」の時と大きく違うのは、ヤフーファイナンスからデータを取りにくくなってしまったことだ。
そこで、私がトライしたのは、株探の株価注意報からデータを抽出することだった。
基本的には、ヤフーファイナンスでやっていたここと同じように、前夜のうちに抽出した値上がり率上位200銘柄を、当日の8時半以降の気配値を見ながら選定することになる。
川合さんは、この際に、気配値が、前日の終値から2.5%以上乖離した銘柄を避けること、また、寄り付き後も9時2分30秒まで待って、寄り付かない銘柄は注文を取り消した方がいいと言っている。
理由は、いずれも寄り付き後に逆行する可能性が高くなることだ。
抽出条件
- 株価が400円(100株で4万円)以上、5,000円(100株で50万円)以下
- 出来高が100万株以上
- 売買高(株価×出来高)が10億円以上
川合式「居合抜き1分トレード」用のデータ抽出マニュアル及びひな形
- ヤフーファイナンス・データ抽出マニュアル(Excel)
株探データ抽出マニュアル(Excel 補足版)(ヤフーファイナンスのマニュアルと双方を合わせてご利用ください) - 値上がり上位銘柄用(Excel)(2022年4月1日変更)
- 値下がり上位銘柄用(Excel)(2022年4月1日変更)
トレーディングの基本は、寄り付きの成行買い(又は売り)で、1%(川合さんの推奨は0.5%)で利確、-2%で損切りとする。
こうは言われても、実際に毎日やってみると意外に大変な作業であり、労力もかかることがわかる。
そこで、今までエクセルデータの抽出に関しては、「FPが実践するお金の知恵を磨く勉強会」の主宰者である杉本さんからいただいた自動化ツール「おすぎ君カスタム」をお使いいただいていたのだが、ヤフーファイナンスの仕様変更の影響はあると思えるのが残念なところだ。
居合抜きツールを使ったトレード
エクセルでトレード候補を抽出できるとはいえ、やはり有料会員向けのツールの精度には叶わない。
このツールを使えば、8時半から30分の間にトレード候補を絞り込むことができ、例えば、買建をしたい場合は、時間の経過とともに、成行買いを示す赤の棒グラフが伸び、成行き売りを示す緑の棒グラフは横ばい、気配値を示す折れ線グラフが右肩上がりといった兆候を示す銘柄を選べばいい。
逆に、売建をしたい場合は、時間の経過とともに、成行き売りを示す緑の棒グラフが伸び、成行買いを示す赤の棒グラフは横ばい、気配値を示す折れ線グラフは右肩下がりといった兆候を示す銘柄を選べばいい。
三越伊勢丹~寄り付き間際の売建が成功
そして、売建に理想的な形状を示していたのが、三越伊勢丹(コード:3099)だった。
4日のように、日経平均先物がプラスマイナスゼロに近いレベルだと、寄り付きからどちらに動いても不思議でないので、ツールの形状が良ければ、売りを選択することもあるのだ。
結果は、ほぼ危なげなく1%利確、もう少し欲を出して2%でも余裕で狙えた感じであったが、とりあえずは完勝、4月も幸先よい出だしであった。
Sansan~瞬殺で!%利確
一方、買建に理想的な形を示していたのは、かつての新興市場の花形企業の一つ、Sansan(コード:4443)、「3月のデイトレードは7勝2敗、お祝いにステーキ」と書いたときは、逡巡することなく売建をしたのだが、今回は日足が回復傾向にあるのと合わせて、400株を買建した。
結果は、ほぼ数分で1%利確、三越伊勢丹(コード:3099)と合わせて、9時10分前には完勝を収めていた。
ダブルスコープ~遊びが過ぎてあっさりと損切
古の「居合抜きツール」の常設銘柄、ダブル・スコープ(コード:6619)、今やその面影もないが、時折、株価が跳ねて「居合抜きツール」の候補銘柄になることがある。
この日も前日(1日)に続いて跳ねそうな感じがあったので、100株だけ打診買いをしてみることにした。
うまくいけば、ストップ高~何ちゃって~
寄り付きは9時6分、上述した2銘柄が速攻で決済(利確)され、お遊びの時間に突入していた。
寄り付き直後は、おおおだったが、あっという間に崩落して1%損切となった。
やっぱり、100株の低位株とはいえ、きちんとやらないといかんなと思った次第だった。
川合一啓さんのトレード手法の特徴
私が「日利1.5%トレーダー川合一啓の『株式トレード攻略』」の門下生になってから足掛け3年を経過した。
今や、彼の手法のメインとなっているのは、新興市場株(東証スタンダード市場株、東証グロース市場株)の空売りだ。
私のやっている「居合抜き1分トレード」のことは、ここ最近はほとんど触れないので、趣向を異にするのだが、多くの株式投資家が「買い」しかしないのに対し、「売り」を勧めることに特徴がある。
川合さんの無料メールマガジンに登録して情報収集されるとわかると思うが、そこでは、マザーズ1%スキャルと呼ばれる空売りの手法を教えてもらえる。
私が思うに、勝っているトレーダー(投資家)はショートポジションを極めている。
一般の株式投資スクールでは教えてくれない空売りの極意を学ぶチャンスがあるならば、それを利用しない手はないだろう。
コメント