私が加入しているSPGアメックスは、Marriott Bonvoy(マリオットボンヴォイ)の会員資格「ゴールドエリート」が自動付帯されることに加え、毎年のカード継続毎に、無料宿泊特典(Free Night Award:50,000ポイント相当)がプレゼントされることになっている。
Marriott BonvoyのFAQによれば、有効期限は新型コロナ対応で、私の無料特典(Free Night Award)は2022年1月3日まで延長されていたが、少なくとも旅行がしやすい季節に使いたいと思った。
最初は、昨年同様に首都圏のステイケーションで使おうと思ったのだが、緊急事態宣言が乱発されていることで、何とプールが使えないところが多く、いろいろ探した結果、リーズナブルな価格(1泊25,000ポイント)で泊まれるシェラトン神戸に行くことにした。
こうなると、神戸までの足をどうするかということだが、実のところ、私は負傷事故の後遺症に加え、難病による透析まで加わったために、JALのマイルも使えないままに溜まっていた。
現時点では、「新型コロナウイルスの拡大に伴うJALマイレージバンクの特別対応について」ということで、事前登録によって、有効期限切れを迎えるマイルは、2022年1月末期限のeJALポイントに、自動的に振り替えられるようになっているが、せっかくなので、無料特典旅行を申し込んでみたら、空席があったので、東京から大阪までJALで往復することにした。
そこで問題なのが、透析の日程だ。
旅行先での透析なしに旅するのは、中2日が限界なのと、この旅行を企画した時点では、8月下旬から職場復帰(復職)をする予定だったので、土日で行かざるを得なかった。
そこで、金曜日の午前中に透析を受け、その足で羽田空港から出発する日程を組んだ。
体力的に大丈夫かどうか不安ではあったが、今回は街歩きをするよりも、ホテルの中で過ごすことをメインに考えていたので、土曜日に出発せずに、金曜日の夜に出ることにした。
そう、私が新幹線でなく飛行機を選んだのは、身体障害者(下肢障害)ということで、座席のアサインや、セキュリティチェック、搭乗の順番で多少なりとも優遇される可能性があったからだ。
実際のところ、最優先搭乗だったので、まるで、ガラガラの機内で写真を撮ったかのような構図、昨年と今年の違いはあるだろうが、新幹線(列車)の方がガラガラなのは気のせいだろうか。
さすがに、満席ということはなかったが、東京から大阪までのフライトは、そこそこ乗客がいたのは確かだった。
兵庫県下が緊急事態宣言が発令(8月20日から9月12日)されていることで、何が困ると言えば、到着日の夕食だ。
もっとも、そんな時期に旅行などという声が聞こえてきそうだし、8月13日付の「新型コロナワクチン接種に思うこと」でも紹介した日本腎臓学会のコラム「腎臓病患者診療における新型コロナウイルス感染症について」に、
新型コロナウイルスの重症化リスクに腎臓病が挙げられ、慢性腎臓病、特に、腎炎、ネフローゼや腎移植のため免疫抑制剤やステロイドを内服している方、透析を受けている方では重症化のリスクがあるため、当初の症状が軽微でも肺炎への移行の可能性を念頭に治療することが望まれます。
とあるが、私の場合、心配しなければならないのは、新型コロナウイルスだけではない。
平たく言えば、10月から職場復帰(復職)しようとしているのだから、三密を避けるなど、最低限の感染防止対策を施した上は、運を天に任せるしかないのだ。
そして、到着日の夕食として、私が選択したのが、伊丹空港にあるレストランで食事を済ませることだった。
「黒門まぐろのエン時」、かつて海外旅行前に寿司を食べたような感覚で、この店に入ったのだが、さすがに午後7時を過ぎていると、あれこれ迷っているヒマはない。
かなり慌ただしい夕食になってしまったが、私の泊まるシェラトン神戸は緊急事態宣言下では、ルームサービスでさえ、20時半に終わってしまうので、それ以降は近隣のコンビニしか営業していないのだ。
何とも侘しいものだが、良く考えたら、腎疾患のために寝酒を飲むわけにはいかない私は、夜間はほとんどやることがないことに気づいた。
コロナ禍の前なら夜遊びのために繁華街へ出ることもあったが、今やそういった楽しみもなさそうだ。
はて・・・明日は何をして過ごそうかな。(笑)
それにしても、首都だけでなく、全国的に「自粛もマスクも緊急事態宣言も永遠に」がどうやら冗談でなくなってしまったので、8月7日付で書いた「大井町バル横丁で感じた日本のコロナ対策のおかしさ」の一部を再掲しようと思う。
観光立国を標榜する欧州各国は夏のバカンスシーズンに向けて、国境を開放するようにしているのに対し、日本はまるでレジャーが、新型コロナウイルスまん延の根源かのようにプロパガンダを広めている。(2021年6月15日 東京新聞-EUが7月からコロナ証明書を正式導入、観光再生も…よぎる「昨夏の失敗」 2021年8月1日 東京新聞-ロックダウンの手法検討を 都道府県境またぐ旅行、お盆の帰省も原則中止を 知事会、国に緊急提言へ)
従って、日本国内においてワクチン接種がいくら普及しようが、観光業界や飲食業などがいくら困ろうが、多くの日本人のゼロリスク信仰が続く限り、インバウンドの再開も、日本人の海外帰国時の隔離措置の緩和も数年先になるだろう。
もはや、腎疾患を抱える私は言うに及ばず、多くの熟年旅行者にとって、次回の海外旅行は健康年齢との闘いになるに違いない。
多くの日本人が普段何気なく交わしている「コロナが収束したら~したい」というのが、収束(ある一定の状態に落ち着く)でなく終息(完全に終わる)を意味しているのであれば、それは、ほとんどあり得ないことだからだ。
そう、多くの日本人は知らず知らずに、絶望的な戦い(コロナを終息(完全に終わる)させること)にやっきになっている。
仮に、私が彼らの言う通り、勤めにも遊びにも行かず、通院透析はクリニックの無料送迎車を利用といったウルトラ自粛の生活(多くの高齢透析患者はそうしていると思われる)を送ったところで、人生における時間の使い方としてどうなのかと思うのだ。
2021年8月 関西旅行のトピックス
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