川合式デイトレードで高勝率を得るための方程式を検証してみた

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冨のイメージ

2020年4月6日から「日利1.5%トレーダー川合一啓の『株式トレード攻略』」の著者である川合一啓さんが主催する株式投資スクールの有料会員は、「急騰銘柄傍受システム(買い)」と、「マザーズ1%スキャル(空売り)」による新興市場株のトレードツールを供されている。

私は2019年11月からの会員なので、「居合抜きツール」と呼ばれる東証1部銘柄を対象とした投資ツールを使えるのだが、最近のリアルトレードの中継などを見ていても、川合さんは利幅の厚い新興市場株の取引に注力しているようで、今後はいつまでこれを使うことができるか不透明な状況だ。

そこで、私も今一つ成績が伸び悩んでいる新興市場株のトレードスキルを向上させるべく、ある仮説を立てて実験することにした。

改修された急騰傍受ツール

2020年8月20日 東証マザーズ指数チャート

去る8月17日にメールで送られてきた「Q&A動画」の中に、急騰傍受ツールの改修についての解説があった。

どのようなことかというと、急騰傍受ツールの項目に、前日5本線差異(前日の5日移動平均線との乖離率)を設置したということだった。

シグナルが多い日(地合いが良い日)にチャートを見ることなく、瞬時に5本線(5日移動平均線)に近い銘柄を判断出来るように、この項目を設置することにしました。

どの位の数値を見ればいいのかですが、5MAスタート(5日移動平均線に沿った上昇)といえるためには、「前日5本線差異(前日の5日移動平均線との乖離率)」が、概ね、+6%以内となります。

但し、材料が出て「上場来高値」銘柄などは、+10%以上でも充分上昇する可能性がありますので、最終的には日足と、需給の強さも加味して判断してください。

つまり、このことによって、急騰シグナル(1~4で4が最強)が出たときに、そのまま飛び乗っていい銘柄か、一旦様子を見て、押し目狙いに出た方がいいのか、場合によっては空売りした方がいいのかの判断をすることができるのである。

もっとも、急騰傍受ツールで出現した銘柄の日足が、上昇トレンド中のパーフェクトオーダー(移動平均線の並びが短期・中期・長期)であるか否かが、トレード判断に影響するのは言うまでもないかもしれない。
逆に、下降トレンド中のパーフェクトオーダー(長期・中期・短期)であれば、急騰アラートが出ても、場合によっては、マザーズ1%スキャル狙いでいけばいいのかと思う。

マクアケ(銘柄コード:4479)で検証

2020年8月20日 マクアケ(4479)のチャート

この仮説とは、川合さんが言う、前日5本線差異(前日の5日移動平均線乖離率)の6%と10%を基準として、日足形状が良く、出来高も多く、前日5本線差異(前日の5日移動線乖離率)が5-6%程度であれば、シグナルの強さにかかわらず即買い、二桁であれば、押し目を狙うか、マザーズ1%ツールで(重複して)シグナルが出れば、空売りをすれば、儲かる確率が高いのではないかというものだった。

私の仮説について、2020年8月20日の新興市場は、いくつかの銘柄が検証材料になったが、「マクアケ(銘柄コード:4479)」が最もわかりやすかったので、これを例にあげてみたいと思う。

マザーズ1%ツール シグナル4出現

2020年8月20日 マザーズ1%ツール画面

この「マザーズ1%ツール」というのは、新興市場株の空売りチャンスアラートで、シグナル1から4のうち、4が最強である。

8月20日の「マクアケ(4479)」は、9時15分(シグナル4、株価 9,180円、5本線乖離率 2.0%)、9時16分(シグナル4、株価 9,270円、5本線乖離率 2.0%)、9時27分(シグナル4、株価 9,530円、5本線乖離率 1.2%)、9時45分(シグナル1、株価 9,540円、5本線乖離率 1.8%)、9時46分(シグナル4、株価 9,500円、5本線乖離率 1.8%)とアラートが頻発した。

これだけアラートが出れば、さぞかし総売り状態で楽勝だと思うだろう。

ここで、先ほど改修された「急騰傍受ツール」の「前日5本線差異(前日の5日移動平均線との乖離率)」と、「マザーズ1%ツール」でいう「5本線乖離率」と同じような感じを受けるのに、同時刻(9時16分と9時46分)に双方で出現したアラートに表示された乖離率が大きく違ったので、川合さんに質問したところ、

■マザーズ1%スキャルツールの5本線乖離率

摘出価格が5分足の5本線(5MA)よりどの程度乖離しているかを示しています。
マザーズ1%スキャルの特徴として、5分足の5本線(5MA)より乖離率が高ければ高いほど、その後に株価が5分足の5本線(5MA)付近に戻りやすいです。(下落しやすい)

よってこちらの乖離率が高ければ高いほど過熱感は高くなります。
※高すぎるからといって絶対ではありませんのでご注意をお願い致します。

過熱感の判断は

5本線乖離率:2%以上
前日出来高比:7倍以内(これ以上大きいと強すぎて上値を追うことがあります。)

とのことだった。

つまり、過熱感を示す「5本線乖離率」がそれほど大きくなかった(2%未満)ので、9時53分の高値9,820円までは、ほぼ上昇し続けたのであろう。

それに、この日は年初来高値を更新した勢いで、一気に上昇気流に乗った銘柄であり、迂闊にマザーズ1%スキャル(空売り)に手出しをしてはいけない銘柄であった。
私は、この銘柄には手出しをしていないが、何も調べずに、シグナル4のサインだけで飛びつくと、危ないところだったと思う。

急騰傍受ツール シグナル1出現

2020年8月20日 急騰傍受ツール画面

この日の「マクアケ(4479)」は、ほぼ同じ時間に、マザーズ1%ツールと、急騰傍受ツールのダブルでアラートが出現したケースが2回もあった。

1回目は9時16分(シグナル1、株価 9,180円、前日5本線差異 12.5%)、2回目は9時46分(シグナル1、株価 9,540円、前日5本線差異 16.91%)である。
年初来高値更新の勢いがあるので、前日5本線差異が二桁でも一気に駆け上がったのであろう。

しかしながら、9時50分過ぎに9,800円を超えたところで、マザーズ指数の下落とも相まって、怒涛の利確売りが入り、一気に急落した。
川合さんの言う、急騰銘柄も3-5%の利確を基本にしていれば、おそらくは急落に巻き込まれずに済んだかもしれない。

新興市場銘柄はボラティリティが激しいので、自分の信念を持って、ある程度保有し続けるか、川合流にやるか、中途半端が最もいけないことを学べる事例と言えるかもしれない。

MTG(銘柄コード:7806)をトレードしてみた

2020年8月20日 MTG(7806)のチャート

8月20日のMTG(銘柄コード:7806)のチャートは、川合さんが「マザーズ1%スキャル」の解説をするためにあるような、典型的な形状で上昇していった。

つまり、10時前に付けた前場の高値から、10時半頃にかけて、おっとり刀で参戦した個人投資家をふるい落とし、多くの人が損切りしたところから再上昇して、後場は、あわやストップ高になろうかという典型的な上昇基調の銘柄の動きだったのだ。

ただ、この日は「マザーズ1%ツール」ではアラートは出ず、「急騰傍受ツール」のみでアラートが複数回出現したので、それに合わせてトレードした結果と、反省点を書いてみたいと思う。

2020年8月20日 MTG デイトレード結果

8月20日のMTG(7806)に関しては、3回ほど急騰傍受ツールのアラートが発出された。

1回目は9時19分(シグナル1、株価 1,028円、前日5本線差異 5.94%)で、このとき私は日足を見て、アラートの内容を確認した途端に、何となく行けると思った。
実際に、全く危なげなく、プラス3%の利確に成功し、これが川合さんの書いていたシステム改修効果なのかと思った。

これでやめておけば良かったのだが、1月20日に付けた年初来高値(1,062円)の近辺で、さらに急騰アラートが出た。
9時53分(シグナル2、株価 1,060円、前日5本線差異 9.23%)と、10時15分(シグナル1、株価 1,059円、前日5本線差異 9.13%)の2回だ。

ここで私はストップ高が1,140円だと知って、この銘柄の勢いで行けば・・・と欲をかいた。
ただ、イヤな気はしていた。
前日5本線差異が二桁に近い、それに、1月20日の高値とダブルトップじゃないかと・・・
結局、アラートは出なかったものの、典型的なマザーズ1%スキャル(空売り推奨株)のコースを辿って損切りとなった。

ただ、今回のことで、成績が伸び悩んでいた新興市場株のトレードのコツが掴めたような気がするので、今年も残り5か月余り、奮起して頑張っていこうと思う。

居合抜き1分トレードについてのQ&A

ノートパソコンとタブレット

上述した8月17日付の「Q&A動画」の中には、

Q: 利確のタイミングを逃した時どう立ち回るのがいいでしょうか。

A: 基本的に利確・損切幅を守っていただきますが、個別にタイミングを計れれば尚よいです。
前場で利確、損切どちらも届かなければ、前場の引けで決済をお勧めします。
理由としては、後場は相場が新規一転しますので、前場での判断材料が崩れることがよくあります。

これは、主として9時の寄り付きで勝負する「居合抜き1分トレード」のときに役立ちそうだが、私の場合は、川合さんの推奨する0.5%利確でなく、1%狙いでやっているので、以下のようにやっている。

今のところ、この方法でかなりの勝率があるので、これは変えずに続けていきたいと思う。

  • 8時半以降に、日経225連動型上場投資信託(銘柄コード:1321)の気配値を見て、株価が上がりそうなら買いを中心に、下がりそうなら売りを中心に銘柄を選定する。
  • 狙い通りに寄り付きから順調に上昇(下降)しているときは、1%利確を狙う。
  • 狙いとは逆に行ったときは、すぐに戻るか否かを確認して、なかなか戻りそうもなければ、利確を0.5%に縮める。(2%損切りにかかることもある)
  • どっち付かずのときは、場中の利確は0.5%に縮め、前場、あるいは大引けで成り行き決済する。

私にとってはかなり勝率が良くても、川合さんの推奨する0.5%の利幅だと、1日1万円を稼ぐのに、200万円相当の信用取引をしなければならないので、それがネックだし、川合さんもあまり注力しなくなった原因なのだろう。

とりあえず、この点に関しては、今後数か月の新興市場株のトレードの勝率を見て、検討していこうかと思う。

おまけ~ソーシャルインベストメント様より残暑見舞い

株式会社ソーシャルインベストメント様からの残暑見舞い

昨日、外出から帰宅した後、宅配便で何やら届け物があり、中身を見たらワインボトルが2本も入っていた。
株式会社ソーシャルインベストメント様よりの残暑見舞いという熨斗が付いていたので、先日メールでアナウンスされた贈り物のようだ。

株式会社ソーシャルインベストメント様からの残暑見舞い

ありがとうございます。ありがたく頂戴致します。

最後に

今回のコラムは、ほかの投資案件、例えばFX(外国為替証拠金取引)などにも参考になるように思えた。
同じようなロジックのシステムを構築できれば儲かるのかな。(笑)

そういえば、昨年の今頃は鳥居万友美さんのFXセミナーに出ていたようだ。(2019年8月31日-ミセスワタナベ(Mrs. Watanabe) on stage
あれからもう1年、月日が経つのは早いものだと思う。

コメント

  1. CUBE より:

    はじめまして。

    河合式デイトレのメルマガに登録をしている者です。

    メルマガと無料の動画見て、ぜひやってみたいと思うようになり、ネットで経験者の方のご意見や感想を調べている中でこちらにたどり着きました。

    おかげさまで大変参考になりました。

    ただ、こちらのブログを拝見して、まだ投資自体が初心者の私が身につけるには相当真剣に取り組まないと、少なくともスクールに参加しないと習得するのは難しいなと感じています。

    そこで、ぜひ教えていただきたいのですが、カルロスさんはスクールの受講期間中、1日あたり何時間ぐらいを充てていらっしゃったのでしょうか?
    また、受講する上で心構えなど何かアドバイスなどありましたら、ご教示いただけると幸いです。

    カルロスさんと私では投資経験や知識が雲泥の差であることは承知の上で、もし差し支えなければご回答いただけると幸いです。

    何卒よろしくお願いいたします。

    • コメントありがとうございます。
      1日何時間割くかは個人差があると思いますが、川合さんの言っていることを会得するにはちょっと時間がかかると思います。

      とりあえず、最初の1か月、2か月はお金を入れずにシュミレーションをしてみて、疑問に思ったことは質問するといいですね。

      それと、初心者の方は、成行、指値、逆指値(ストップロス)といった言葉が何を意味するのかを学ぶのは絶対、ついでにトレーリングストップとは何かも学んでください。
      これがわからないと取引できないので、まずは用語から学ぶ必要があります。(もうご存じなら割愛してください)

      マザーズなどの新興市場はボラティリティが激しいので、ストップロス(逆指値)は広めに取った方がいいですかね。

      • CUBE より:

        早速ご回答いただきありがとうございます!

        やはり相当真剣に取り組まないと身につかないと言うことですね。

        また、必要最低限の知識はつけておいた方が良いとのアドバイスありがとうございます。

        今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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