ユナイテッド航空の特典航空券発券要件の改悪

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台北・臺灣桃園國際機場(Taiwan Taoyuan International Airport)

2011年3月27日に「ユナイテッド航空の特典航空券発券要件の改訂」というコラムを書いてから約2年半、このたびユナイテッド航空から「2014年度マイレージプラス特典旅行の変更について」という表題のメールが届いた。

これによると、「2014年2月1日の発券分より、セーバー特典およびスタンダード特典への交換に必要なマイル数が引き上げとなり、変更後の特典チャートは英語版のTravel and Upgrade Award Charts (PDF)を参照して欲しい。」とある。

インタラクティブな目的地検索ができる特典チャート(Interactive travel destinations awards chart)によれば、2011年6月15日から適用されている現行のレベルと、変更後のレベルを比較すると、私が最も関心を持っている、タイやインドシナ半島諸国など、日本発南アジア行きのセーバー特典エコノミークラス往復チケットの場合、現行は30,000マイルなのが、変更後は45,000マイルに、台湾や香港など、日本発北アジア行きのセーバー特典エコノミークラス往復チケットの場合、現行は20,000マイルなのが、変更後は30,000マイルにといった按配だ。

変更後のレベルが適用されるまでにはまだ1ヶ月ちょっとあるので、毎年どこかへ海外旅行をしているといった人は、1年後まで特典航空券が予約可能なメリットを生かして、今のうちにゴールデンウイークや、夏休みの旅行まで計画してしまうのも一つの手だ。

ただ、2014年2月1日以降に日程を変更した場合は、変更後のレベルが適用となるので、必要マイル数が増えてしまうという悲劇に見舞われるが、3連休のある週の初日や最終日など、日程が動く可能性の低いところを早めに押さえるということで、必要マイル数の改悪の影響を最小限にすることができるだろう。

何しろ、サラリーマンにとって休みやすい日程は、セーバー特典でなく、マイル数が2倍必要なスタンダード特典が適用されがちだからだ。
とりあえず、今年はゴールデンウイーク前半の日並びが悪いので、行き先次第ではまだ特典航空券が取れるような気もする。

もし、マイルを使って特典旅行を、と考えているなら、1月中に予約すべしというところだろうか。
ところで、最近はショッピングの額に応じて航空会社のマイルが加算されるタイプのクレジットカードが増えてきているが、私が思うに、これ以上、特典交換のメリットが薄れてくるようだと、あえてそういったカードに年会費を投じる意味もなくなってくるだろう。

それに、飛行マイルにしても提携航空会社の場合は、最安値の運賃のチケットを買うと、マイルの加算対象外のことも多い。
今は、マイルの積算を考えてフライトチケットを購入したり、クレジットカードを所有したりしているが、自由人(!?)になったら、論理的にはいつでも最安値の運賃で旅行できるので、マイルを使った特典旅行を考えることもあまりなくなるだろう。

そういった意味でも、今回のユナイテッド航空からの通知は、クレジットカードの取捨選択をしようと思っていた私にとって、大きな判断材料になるかもしれない。
ちなみに、ユナイテッド航空は2014年3月29日から成田-バンコク線を運休するそうだ。

こうなると、プレミア資格を得るためのフライトマイル(プレミア資格の取得のためには1年間にユナイテッド、ユナイテッドエクスプレス、コパ航空のいずれかが運航する有料区間を最低4区間利用すること。)を東南アジア旅行だけで稼ぐことも困難になってきそうだ。

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ユナイテッド、成田/バンコク線を運休 成田/仁川線は機材ダウングレード (2013.11.20 Fly Team)

ユナイテッド航空は太平洋路線の見直しの一環で、2014年3月29日から、747-400で運航する成田/バンコク線を運休します。
この路線は共同事業を展開する全日空(ANA)による代替、補完を行うとしています。
また、成田/仁川線についても機材をダウングレードするとしています。

この路線変更はユナイテッド航空の機材、路線再編で、より収益性の高い路線に機材をまわす計画の一環です。
これにより、787はすでに発表されているサンフランシスコ/成都線の就航、777でサンフランシスコ/台北線の3月29日からの就航などに備えます。

また、アジア域内路線で運航していた機材を使い、ヒューストン/ミュンヘン線、ワシントン・ダラス/マドリード線、シカゴ/エディンバラ線といった季節便運航を行います。

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コメント

  1. いちろう より:

    どうせすぐに元に戻りますよ。
    競争とは足の引っ張り合いなのだから。

  2. カルロス より:

    デルタ航空が改悪したままなので、そっちに引っ張られるような気もしています。
    したがって、ユナイテッドのマイルサービスが元に戻ることはあまりないような気がします。
    もっともANAなどのマイレージサービスプログラムがどうなのかは調べてませんが

  3. 与太郎 より:

    >自由人(!?)になったら、論理的にはいつでも最安値の運賃で旅行できるので、マイルを使った特典旅行を考えることもあまりなくなるだろう。
    とありますが、この方法はエコノミークラスなら可能ですが、ビジネスクラスでは最安値と言っても簡単には手が出ない金額なので、長距離便を使うなら今のところは下記のような経緯からJALマイルを使って色々な方法で目的地に行くのが最良の方法のように思えます。
    1.セゾンユナイテットカードは1000円で15マイルもらえるのでせっせと溜めていたが、電話で聞いていみると繁忙期はセーバでは殆ど空席の割り当てが無く、上級クラスで無いと取れないと言っていました。
    2.そのため、このカードはさっさと見切りを付けJALカードに変え、証券ジャパンの投資信託手数料の4分の1がマイルに変わる制度(100万円の投資信託を買うと手数料3万円の4分の1である7500マイルもらえるので、これを損しないように回転売買してマイルを稼ぎます)を併用してJALマイルで利用しています。
     JALカードは1000円で10マイル(カードの種類によるが)とセゾンユナイテットより少々マイルの貯まり具合は悪いが、その年の初めにJALの国内線に搭乗すると2000マイルもらえたり、カードの種類によっては飛行マイルより遙かに余分に飛行マイルが付与されたりして結構マイルが貯まります。
    3.しかし、JALが破綻後は飛行機が小さくなったこともあり、特典航空券は非常に取れにくくなっています。
     まして、JALはヨーロッパの場合ロンドン、パリ、フランクフルトだけしか行っていないので、それ以外の都市はJALの要求するマイルと同一マイルでJALマイルが使える提携航空会社を利用することになりますが、提携航空会社なら特典航空券も今のところJALより遙かに容易に取れます。
    4.来年9月にドイツへ行こうと思っていたが、ビジネスクラスの特典航空券がJALでは330日前でも全く取れないが、フィンランド航空のヘルシンキ経由なら難なく取れました。ちなみにヨーロッパの場合ビジネスクラスでは85000マイル、北米の場合は80000マイルであり、ユナイテットの改悪マイル数よりマイル数としてはかなりリーズナブルのように思える。
    5,あまり丁寧に調べていないが、ファーストクラスの場合ユナイテットはビジネスクラスより2割くらい多いマイル数で乗れるようで、JALのように5割ほど余分に必要なマイル数を要求されないようなので、ファーストクラスのマイル数を溜めることが出来る人ならユナイテットでも良いのかもしれない。

  4. カルロス より:

    与太郎さん
    私は自由人(早期リタイア)になった場合、そもそも長距離便のビジネスクラスに乗れるほどのマイル数を稼ぐほど裕福ではなくなります。
    株式投資で10倍株でも引き当てれば別ですが
    また繁忙期(ゴールデンウイークや年末年始)は、友人と日程をどうしても合わせたい場合以外はそんな時期に旅行する必要はなくなります。
    特典航空券はおまけの感覚となるので、自分の旅行先にふさわしいフライトがなければ、やめるだけです。
    幸いに日本発もLCCがあったりするので、そういう手段を代替に使えばいいからです。
    私が早期退職を画策するのは、そもそも65歳まで働く人生を選択すれば、旅行へ行くこと自体がきつくなるからです。
    50代のうちならまだLCCなどに乗る元気もありますから

  5. 与太郎 より:

    カルロスさん
    >自由人(早期リタイア)になった場合、そもそも長距離便のビジネスクラスに乗れるほどのマイル数を稼ぐほど裕福ではなくなります。
     私はまだ現役ですが、請負契約で仕事をしており、生活保護費用の数分の一程度の報酬をもらう程度しか仕事が無く、保険、交通費などの支給は無いので実質的にはボランティアで、かなり前からリタイヤしたと同じ様態になっており、生活費を稼ぐためと言うより、実態は健康のために働いています。
     ですから現実には年金生活で、裕福ではありませんが生活のために必要最低限のものは購入する必要があり、これをJALカードで購入することと、投資信託の回転売買で溜めるマイルでそこそこビジネスクラスを使えています。
     従って長距離のビジネスクラスを利用する必要性があるかどうかでそのためのマイルの溜めるつもりになるかどうかが決まるかもしれません。
    >50代のうちならまだLCCなどに乗る元気もありますから。
     それは言えますね。私も50代の頃は有効なマイルのため方を知らなかったので、エコノミークラスを乗り回していましたが、最近は目一杯遊び回って夜行で帰り、帰国後直ぐに仕事をするのでもう、エコノミーでは辛くて・・・
     私も長距離便で移動できる体力が維持できそうなのも最大でも10年位でしょう。その後はひっそりと暮らすつもりなので、最低の生活費だけあれば良いし、遺留分請求権を持つものもいないことから大金を残す必要性はありません(その能力も無いが)。
     そのように割り切れば投資信託の回転売買で損が出ても確定申告時に相殺できる項目もあることからあまり気にしていません。勿論損ばかりしているわけでは無く、かなりの確率で利益が出ることもありますので、実態は殆ど損をしておらず、これが結構マイル稼ぎに役立っており、おかげてビジネスクラスで移動できています。
     この方法を教えてくれたのはAICのメンバーであり、感謝しないといけませんが、最近はAICにもmixiにもほとんど出てこないので忙しいのでしょう。

  6. カルロス より:

    いろいろコメントありがとうございます。
    参考にさせていただきます。

  7. 手数料 より:

    100万の投資信託商品の3%手数料で7500マイレージ
    10回で75000マイレージ、あと少しでビジネスクラス。
    30万円の手数料を払ってるのですから当然ですよね。
    しかし、その手数料自体が勿体無いと思いますが。
    3%は、片道手数料ですか?往復手数料ですか?

  8. 与太郎 より:

    >30万円の手数料を払ってるのですから当然ですよね。
    しかし、その手数料自体が勿体無いと思いますが。
     投資信託は値上がりを期待して購入するものですから、期待通り値上がりすれば値上がり益で手数料はまかなえるのでもったいないということはないでしょう。
     マイル稼ぎが目的で無くこの投資信託を購入するには30万円の手数料がかかりますが、投資信託自体は半額の15万円の手数料で買えるのですから、この投資信託はお買い得と思います。この投資信託を手数料15万円で購入する条件として抱き合わせでビジネスクラスのチケットを15万円で購入する必要があると考えれば手数料がもったいないと言うことはないと思います。
     ビジネスクラスのチケットが不要な人はマイルの代わりに手数料の30万円の半額である15万円分の商品券が手に入りますので、それで生活必需品を買えば、生活必需品を買う費用は財布から出す必要がなくなりますので、結果として投資信託を半額の手数料で購入できたと同じと考えれば手数料がもったいないと言うことは無いでしょう。
     投資信託で資産運用をするつもりもないし、生活必需品も最低限のものだけを自分の費用で買うと言う方には確かにこの方法は手数料分がもったいないかもしれません。
     結論としては限られたお金をどのように使ったら自分に一番効率的に使えるかということだと思います。
     私の購入する投資信託の手数料は片道分だけ徴収されます。

  9. 中川 より:

    マイレージの適用マイルが元に戻ることはあり得ません。今後も改悪の可能性があります。
    LCCのシェアが拡大傾向になり、価格競争が一層厳しくなり、マイレージの価値は下落する一途です。
    UAのセーバー特典の座席が取れるなど、ほとんどあり得ないことで(デルタも同様ですが)、UAが属するスターアライアンスの航空会社の座席を取るのが当たり前です。
    今回のUAマイレージ改悪の情報は11月1日に判明したので(UAから顧客への通知は12月中旬と遅かった)急いで、2014年の座席を抑えました。
    大半がANAの羽田発が取れたので、良かったです。
    デルタの改悪時は即刻実施という、とんでもない無礼なやり方でしたが、UAは3か月の猶予を与えてくれたので、紳士的なやり方でしたね。

  10. カルロス より:

    中川さん
    >デルタの改悪時は即刻実施という、とんでもない無礼なやり方でしたが、UAは3か月の猶予を与えてくれたので、紳士的なやり方でしたね。
    確かにそうでした。
    その後、デルタは6月のド平日の香港行きでも最高のマイル数を請求するなど、使い勝手が著しく悪くなりました。

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