昨日、東京証券取引所、バークレイズ・キャピタル証券、ワールドインベスターズTVのコラボレーションによるイベント「ETN (iPath) 上場前夜祭!今から間に合う、ETN投資入門!」に参加してきた。
この上場投資証券(ETN: Exchange Traded Note)とは、上場投資信託(ETF: Exchange Traded Fund)と同じように、価格が株価指数や商品価格等の「特定の指標」に連動する商品で、今日東証に上場されたETNは、バークレイズ・キャピタル証券が発行するiPath VIX中期先物指数連動ETN (2029)と、iPath商品指数連動ETN (2021)の2つである。
ETNとETFの一番大きな違いは、裏付けとなる現物資産が必要ないこと、償還日があること、発行会社の破綻リスクがあることだが、償還は約30年先、破綻リスクについては創業300年と言われる英国の優良金融機関であることから、それほど懸念することではなさそうだ。
また、iPath VIX中期先物指数連動ETN (2029)にあるVIX (Volatility Index)とは、2008年のリーマン・ショックのときに一躍脚光を浴びたもの、投資家心理を示す数値として、「恐怖指数」という別名が付いていて、その名の通り、株価が下落傾向にあれば指数が上昇するので、このETNは短期的なショートポジションの代用として投資するのに向いていると言える。
このETNの売買に当たっては、信用取引(Margin Trading)や差金決済取引(CFD: Contract for Difference)のように証拠金が不要で、強制ロスカットもないので、リスクヘッジの意味でも気軽に投資できそうだ。
とりあえず、バークレイズ・キャピタル証券が発行するiPathシリーズ、来月6日には7銘柄の追加上場が予定されているそうだが、すでに欧米の株式市場ではETNはETF同様に活発に取引がされているとのこと、日本でも個人投資家のツールとして浸透していくことを期待したい。
上場投資証券、23日に東証初上場 (2011.8.22 読売新聞)
東京証券取引所は23日、株式のように売買できる新しい金融商品「上場投資証券」(ETN)を上場する。これまでは難しかった投資対象の商品化が可能になり、市場の活性化が期待される。
ETNは、2001年に取引が始まった上場投資信託(ETF)と同様に、取引価格が株価指数や商品指数に連動する。
東証に初上場するETNはいずれも英バークレイズが発行する2銘柄だ。一つは米株価指数の先物に、もう一つは総合的な商品価格にそれぞれ価格が連動する。
東証は9月、商品指数に連動する7銘柄を追加投入する。
ETFの場合、投資資金は実際に株式などに投資されるが、ETNは発行する金融機関が指数に連動する価格での買い取りや償還を保証する仕組みのため、現物資産には投資されない。
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