ここ2週間ばかり9月に予定している欧州旅行をスケジューリングするのに非常に悩んだ。
まず、宿泊費が円安ユーロ高の影響で邦貨換算するとバカ高い、ガイドブックやウェブサイトを見ると平均的なホテルでさえ、平気で1泊当たり100ユーロとあるが、これは現地の税・サービスなどを含めると2万円近くなることを意味する。
それと効率的な移動をするのにどこかで夜行を使いたいと考えていたのだが、最初は終盤のフィレンツェからフランクフルトへの移動を夜行列車にしようと考えていた。
私が欧州旅行へ頻繁に行っていた10年前ならそれでよかったのかもしれないが、今はどうやら勝手が違うようだ。
その主たる原因は、欧州最大の格安航空会社と名高いライアンエアー(RyanAir)、これでローマやミラノからフランクフルトまで飛ぼうとすると、何と運賃がゼロと表示されるのだ。
先日調べたバルセロナ(ヘロナ)-フェズがたった7.99ユーロ(約1,400円)というのはモロッコがラマダン突入という事情で納得していたのでが、観光シーズンピークの欧州でゼロ(無料)というのは衝撃的だった。
この航空会社は以前にもタダに近い破格の運賃設定で話題をさらったしいが、実際にそれにめぐり合うと何とだか懸賞にでも当たったような気分になる。
ところが現実にはそう甘くなく、基本運賃に燃油サーチャージなどで19.93ユーロ(約3,400円)、機内預け荷物(cabin baggage)1つなら10ユーロ(約1,700円)、2つなら30ユーロ(約5,400円)、3つなら50ユーロ(約8,500円)と加算されていくシステムになっている。
これに空港でのチェックインチャージとして5ユーロ(約850円)が加算される。
つまり、何だな~、究極のところライアンエアーに乗るというのは貨物機に人間も乗せてやるぜ!という感じのものなのだろう。
要は、機内持ち込み手荷物(hand-carry baggage)だけでチェックインもオンラインで済ませば、燃油サーチャージだけで乗ることができるわけだが、そうでなければ乗客が支払う運賃というのは荷物運搬料とほぼ等しいと言えないか。
もちろん、機内サービスは水の一杯も無料では出てこないというレベルになるわけだ。
ちなみに、私が使うもう一つの格安航空会社のEasy Jetも似たようなシステムで、基本運賃+燃油サーチャージ+荷物運搬料にクレジットカード払いの手数料が顧客負担になる。
それでもメジャーキャリアを使うよりは安く行けることが魅力である。
こうしてみると荷物運搬料を徴収されるというのが、アジアが誇る格安航空会社のエアアジア(Air Asia)とは一味違うようだ。
ただ、これらの格安航空のフライトは得てしてメジャーキャリアが発着するような第一空港でないところから飛ぶことが多い。
チケットをオーダーする前に空港の場所を下調べしておかないと余計な時間を食うことにもなりかねない。
それでも利用価値はある。
何しろ1~2時間のフライトであれば、快適さを多少犠牲しても安さを追求する意味はあるからだ。
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