韓国格安エアーが日本へ進出

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釜山の海雲臺(Haeundae)

韓国の仁川空港の(Incheon)のKALラウンジに置いてあったコリアニュースという邦字紙の中に「格安航空、国際線拡大-日本や東南アジアなど」というベタ記事があった。

時を同じくして発売されていた2010年2月13日号の週刊東洋経済の特集「オープンスカイで始まる海外LCCの本格攻勢」の記事によれば、日韓両国間の往来を自由化するオープンスカイ協定によって韓国のLCC(Low Cost Carrier=格安航空会社)が徐々に日本に進出してきているとのことだ。

果たして、これらのLCC(Low Cost Carrier=格安航空会社)の最大のメリットである安さは、繁忙期、例えばゴールデンウイークでも生かせるのであろうか。

そこで、4月29日(木)から5日(水)のゴールデンウイーク期間中に韓国旅行をするのに、済州航空(チェジュ航空=Jejuair)を使って関空から仁川へ飛ぶとして検索してみた。

すると、キャンセルによる返金なしが条件の最安値のチケットで往復39,000円、往路が関空発11時40分-仁川着13時30分、復路が仁川発9時10分-関空着10時50分と、フラッグキャリアに比べて運航時間帯や空港の立地で不利なことが多いLCCにしてはすこぶるいい条件だ。

これにジンエアー(Jin Air)を使って4月30日(金)から5月4日(火)までバンコクへ行くとして検索すると、これまたキャンセルによる返金なしが条件の最安値でUS$174(約16,000円)である。

往復ともソウルで1泊しなければならないデメリットはあるにしろ、総額で55,000円は通常期のバンコク行きと同じレベルの価格だ。
一方、4月29日(木)から5日(水)帰着のタイ航空(成田-バンコク)のチケットは現時点で155,900円、関空発は空席なしである。

おそらく他の航空会社も似たりよったりの結果が出ると思われるが、済州航空は3月から名古屋からのフライトも出るし、東京から名古屋、大阪を新幹線や高速バスを使ったとしてもLCCを使ったソウル経由の方が安いし、トランジットの合間に遊ぶこともできる。

これならゴールデンウイークの旅行をためらっていた人でもGOサインを出せるのではなかろうか。

今からちょうど3年前、アジア最大のLCCであるエアーアジア(Air Asia)が日本に進出しようとしたとき、朝日新聞は1週間にわたって「空飛ぶバス上陸へ」という特集を組んで、その脅威を報じていた。

そして今、韓国のLCCが日本に進出してきている。

2009年12月21日に開催された観光庁の休暇分散化ワーキングチームの会合において、星野委員が「観光産業は夏休みやGWなどの休日100日は黒字だが、残りの265日は赤字。」と日本の実態を述べていたが、韓国LCCに対抗しうる戦略を日本が持ちえなければ、その黒字の100日も雲散霧消の危機に陥ってしまうだろう。
なぜなら、私がやったLCCを使った韓国、あるいはソウル経由の第3国行きのチケットの試算は、ゴールデンウイークなどの長期休暇を最大の稼ぎ時と目論む日本の旅行業者にとって最大の脅威となり得るからだ。

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格安航空、国際線拡大-日本や東南アジアなど (2010.2.12 韓国時事週刊紙 コリアニュース)

韓国の格安航空会社が相次いで日本や東南アジアなど国際線を開設する予定で、国内線に続き国際路線でも競争激化が予想される。現在格安航空会社の国際定期便は計5路線。
済州を拠点とするローカル航空の済州航空が昨年10月に仁川-大阪、仁川-北九州、仁川-バンコク路線を、ジンエアーは同12月に仁川-バンコク路線を開設した。

こういうなか済州航空は3月にソウル金浦-名古屋、エア釜山(Air Busan)は3月の釜山-福岡に続き、4月に釜山-大阪、ジンエアーは4月に仁川-グアム路線に就航する。
また、釜山-セブ、清州(チョンジュ=Cheongju)-プーケット、済州-鳥取を結ぶ不定期のチャーター便も増便、または運航を計画している。
大手航空会社の6~8割という安い料金を武器に中国や日本、東南アジア路線を増やしている。

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