それは国際協定なんだよ。わからず屋さん

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外国人ビジネスマン

9月に海外旅行へ行ったばかりなのに、懲りもせず12月の旅行の準備に勤しむ私なのだが、今度の旅行は昨年と同じように香港・ラオス・タイというコースを辿る予定で、ラオス南部のパクセ(Pakse)に友人のhideyaさんが海外青年協力隊員で行っている縁で、ここにも遊びに行くことにした。

それで、いろいろ考えた末、片道はタイのウボン・ラチャターニ(Ubon Ratchathani)からパクセに入るか、ナコン・パノム(Nakhon Phanom)からターケーク(Tha Khaek)へ行き、バスでパクセを目指すことにしようと、いろいろ資料をインターネットで探していた。

一番充実しているのは、Travelfishという英語のサイトで、ラオス関係のものでは今のところ一番情報があるように思えた。

そして、対岸のタイに関してはウェブサイト以外にも政府観光局へ行けば、何か掘り出し物があるかもしれない、ということで休暇を取ったついでに行ってみることにした。

まあ、期待したわりには東北部(イサーン)の資料はあまりなく、あったのはウボン・ラチャターニ(Ubon Ratchathani)のアバウトな地図が載った全土の観光地図、薄い観光情報冊子があったのと、ムアンタイのバックナンバーをコピー(有料)させてもらえたことだけだった。

とりあえず、ほかにも何かないかと思い、観光資料を一通り眺めていると、タイ人のスタッフの元には私がいた30分ほどの間にも何本か電話がかかってきていた。

今では昔と違い、インターネットで十分に情報収集ができるのと、ガイドブックが豊富なのでわざわざ観光局へ来たり問い合わせをする人も少なくなっていると思うが、それでも電話で聞きたいこともあるのだろうと単純に思った。

ところが、4~5本かかってきた電話に対するタイ人スタッフの受け答えはすべて同じだった。

(素晴らしく流暢な日本語で)「タイに入国するには、パスポートの残りの期間が6ヶ月以上ないといけません。」

1つくらいなら私も記憶に残らなかっただろうし、こんなところにも書かなかっただろう。
しかし、私がいた時間にスタッフが受けた質問はすべて同じと思われた。

そんなことってタイのガイドブックのすべてに書いてなかったっけ?と思ったのが第一印象だ。
その中でも一番驚いたのが次の受け答えだ。

もちろん、相手の声は聞こえないのでスタッフの答えからの想像で、( )内は私の頭の中である。

スタッフ:「タイに入国するには、パスポートの残りの期間が6ヶ月以上ないといけません。」

私:(何だまた同じこと言ってるな。これもついでにテープに流せばいいのに)

スタッフ:「残りが6ヶ月ないパスポートではタイに入国できません。どこに聞いても同じことを言うはずです。タイに入国できるかどうかを決めるのは私でなく入国管理官です。」

私:(アホか相手は?一度で理解できんのか。それとも日本人じゃないのか?)

スタッフ:「新しいパスポートを申請される方がいいです。それが一番あなたのためです。」

(しばらくの相手の話を聞いているスタッフ)
スタッフ:「(パスポートを申請する)時間がないのですか?でも大使館のVISA係の人に聞いても同じことを言うはずです。残りが6ヶ月ないパスポートでは入国できません。」

私:(出たな、忙しいと言えば何でも通ると思ってるのか。(タイ人にとって)大金払って外国旅行する奴は、彼らに言わせれば貧乏でもなければ、忙しくもないんだよ。まあ、タイ行きを諦めるか、金払ってパスポートの代行申請を旅行会社に頼むんだな。)

スタッフ:「あなたがどう言われても、残りが6ヶ月ないパスポートではタイに入国できません。これは日本国政府とタイ国政府の協定です。私がこれを変えることはできません。あとは大使館のVISA係の人に聞いてください。でも同じことを言うはずです。」

私:(いっそのことそのままタイに行かせればいいのに。強制送還されて初めて気づくじゃろうて。でもそのトバッチリを旅行会社や観光局のスタッフが受けるのは困るね。)

スタッフ:「とりあえず私が言えるのは、残りが6ヶ月ないパスポートではタイに入国できないということです。日本から飛行機に乗れてもタイで強制送還されることになりますよ。」

私:(ようやく終わったみたいだね~ごくろうさま。国際間の取り決めと言われてるのに交通違反の反則金レベルのこととしか想像できない人だと疲れるよね。ゴネれば何とでもなるという人生を送ってきた人なんだろうね。ああ・・・イヤだイヤだ。こいつが私の顧客なんかにならんだろうな。)

この後も数本の電話が彼の元にはかかってきていた。
「タイに入国するには、パスポートの残りの期間が6ヶ月以上ないといけません。」

私は苦笑しながら彼に「資料ありがとう。ごくろうさま」と言ってオフィスを出た。
あの感じだと彼らは来週も、そして再来週もずっと電話で答え続けるだろう。
「タイに入国するには、パスポートの残りの期間が6ヶ月以上ないといけません。」

コメント

  1. たがめいぬ より:

    笑えた笑えた。
    でも 他所の国のことを良く知らないけど どうなのでしょう?
    6ヶ月が本当に妥当な期間なのかという疑問は残りますね。
    ただ 不法滞在する輩が多いのでしょうね タイあたりは日本人も昔は多かったのでしょうね。
    それを防ぐという理由もあるのでしょうかね。
    確かに自国を離れて他所の国へ行くわけですから 色々と決まりがありそれを守らなければいけないことは 当たり前ですからね 誰でも簡単に外国にいけるようになって 余裕を持って調べたりしなくなったのでしょうかね。

  2. カルロス より:

    おお、こんな場末のブログにようこそ・・・
    3ヶ月ぶりのコメントでしょうかね~
    こっちはカウンターも入れてないから何人来てるのか全くわからんし・・・
    >でも 他所の国のことを良く知らないけど どうなのでしょう?
    abroadとか見ると、最低3ヶ月っていうのが多いですね。
    ビザがいる国は6ヶ月かな?
    >誰でも簡単に外国にいけるようになって 余裕を持って調べたりしなくなったのでしょうか
    ね。
    そうかもしれないけど、そんなことであわてたり現地で後悔しないためにも、滞在要件や現地の気候くらいは把握した方がいいですね。
    まあ、かつてオーストラリアツアーで、ビザ持ってますか?って航空会社のカウンターで聞かれたOLが、はーいと言ってVISA CARD出したあげく、成田から実質的強制送還されたってこと聞いたことあるので、そういうこともあるんだよね、と思いました。

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