私は、去る11月26日から30日まで(28日の一時帰宅を含む)2年ぶりの「大人の休日倶楽部パスの旅」をしてきた。
2021年にそれができなかったのは、例年1月はたいてい利用しないのと、6月が入院(悪夢の難病宣告~急速進行性糸球体腎炎)、11月は中央アジア旅行(海外腎移植目的の渡航)だったからだ。
2022年になっても、6月は海外再渡航の話が出ていて、数日間の旅行でさえ、予定が立たなかったものが、8月7日付の読売新聞報道「海外での移植手術で臓器売買か、都内NPOが仲介…術後に日本人患者が重篤に」を契機に海外腎移植の話が頓挫したため、皮肉にも11月は「大人の休日倶楽部パスの旅」ができたのだ。
プロローグ
11月26日、この日は週3回の通院透析の日に当たっていたので、それを終えてからの旅立ちとなる。
透析当日は体力を消耗し、ヘトヘトになるという人が多いようだが、今のところ私は幸いにしてそこまで疲労が酷くなることはあまりない。
そうとは言え、透析を重ねるごとに体調が悪化するのが宿命の腎疾患の患者、私がムキになって(!?)外出や旅行を続ける理由もそこにある。
私が患っている急速進行性糸球体腎炎、常に頭をよぎるのが、概要・診断基準等にある
2年間での死亡率17.1%、腎不全による維持透析への移行率(腎死率)26.6%である。維持透析に至らなくとも、大半の患者で慢性腎不全としての管理加療を要する。
この死亡率の多くは高齢者であろうと思われるが、私がこの仲間に入らないという保証はどこにもないからだ。
北海道新幹線「はやぶさ39号」(東京 17:20-21:44 新函館北斗)
透析を終えて一旦自宅に帰り、着替えを持って東京駅に着いたのは、予約している新幹線が出発する30分前だった。
透析に行くときはたいてい薄着で行くので、その格好で北海道には行けないからだ。
そこで、26日は無理をしないで仙台か盛岡に泊まろうとも思ったのだが、翌日の日程がタイトになるのは困るので、函館へ行ける新幹線に乗ることにしたのだ。
一旦自宅に帰ったため、昼食を抜かざるを得なくなった私は、東京駅で駅弁を買って乗り込む。
「はやぶさ号」には車内販売はあるものの、弁当類は積んでいないので、駅で仕入れないと、函館に着くまで食事なしになりかねない。
かつては優等列車に食堂車を連結していた時代もあったのだが、今では特別な列車でない限り、食事は提供されない。
私の乗った「はやぶさ39号」は、盛岡から先は各駅停車になり、奥津軽いまべつ(20時58分)と、木古内(21時32分)にも停車する。
この二つの駅は、青春18きっぷ北海道新幹線オプション券を持った人が使うというイメージが強いが、在来線への乗り継ぎができない時間帯に停車して、これらの駅を利用する人がどのくらいいるのだろうか。
新函館北斗着は21時44分、できることなら、ここから長万部へ行って泊まりたいところなのだが、あいにくと、最終列車は19時6分発の特急「北斗21号」と、19時21分発の普通列車で終わりになっている。
これらに乗るためには、東京発14時20分の「はやぶさ27号」に乗らないといけないので、横浜市内のクリニックで透析が終わってからということでは不可能なのだ。
はこだてライナー(新函館北斗 21:53-22:12 函館)
新函館北斗と函館を結ぶ「はこだてライナー」は新幹線との接続用の列車だ。
函館駅に到着してからはタクシーでホテルに向かう。
これが天気が良くて、明るい時間帯であれば、市電やバスを使うことも考えるのだが、寒風吹きすさむ夜間ではタクシー一択だ。
ホテルパコ函館
私が26日に泊まったホテルパコ函館は、温泉大浴場があるというので泊まったのだが、ホテルの中を歩いているうちに、いつか泊まったような~という感じがした。
私が函館へ来たことはそれほどないので、過去の旅行記を調べてみたら、おお~2018年夏の大人の休日倶楽部パスで行く新潟・東北・北海道の旅で泊まっていた。
このときは5泊6日の旅路で、札幌ではまことさんの案内で鉄ちゃんしていたみたいだ。
今回も彼とは札幌の食事会で会うのだが、その翌日には帰京しないといけない。
ああ、かつてのようにのんびりと旅をしてみたいものだが、透析ある限り、叶わぬ夢なのだろうか。
2022年11月 大人の休日倶楽部パスの旅のトピックス
コメント