2020年7月7日付のJR東日本ニュースリリースで「JR東日本はみなさまの『旅に出よう!』を地域とともに応援します」というのが掲載されている。
旅行系メディアが「JR東日本、全方面の新幹線が半額になる『お先にトクだ値スペシャル』」などという見出しで報じているものだ。
これは、JR東日本が、2020年8月20日から2021年3月31日までの長期にわたって、全方面の新幹線や特急の運賃を半額にする、えきねっと会員限定のキャンペーン「お先にトクだ値スペシャル」を実施するもので、通常のきっぷと比べて制限があるとはいえ、うまく利用できればお得に旅行ができるだろう。
さて、「お先にトクだ値スペシャル」は通常のきっぷと比べて制限があるというが。どのようなことか列挙してみたい。
- 発売期間が乗車日1ヶ月前の午前10時00分から乗車日20日前の午前1時40分までと短い。
- 列車・席数・区間に制限がある。
- 「お先にトクだ値スペシャル」は、対象列車の停車駅に設定される。
従って、実際の乗車区間にかかわらず、申込みの際の乗降駅は、設定区間の駅名を入力する必要がある。
つまり、途中乗車/下車・乗り越しなどをする場合は、別途運賃を払う必要があり、普通乗車券の通し運賃が適用されない。
論理的には、私が2015年12月18日付で掲載した「東海道新幹線プラスEXの損得勘定」と同じようなメリット、デメリットが存在することになると思う。
簡単に言えば、東京、上野、大宮、仙台、新潟といった大都市圏の駅で、私鉄や地下鉄に乗り継ぐ場合や、新幹線下車駅からレンタカーを使う場合は、「お先にトとクだ値スペシャル」で予約を、新幹線の前後に長距離のJR在来線を使う場合は、一般のチケットを取った方がいいこともあるだろう。
なお、年末年始がブラックアウト(blackout dates)になっていないようだが、これは席数に制限があるということで、調整されることになるのだろうか。
また、JR東日本の公式リリース「JR東日本はみなさまの『旅に出よう!』を地域とともに応援します」には、コロナ禍で発売中止になった第1回目の大人の休日倶楽部パスに代えて、臨時設定がされることも書かれている。
【臨時設定 大人の休日倶楽部パス(東日本)】
発売期間:8月24日~10月2日
利用期間:9月24日~10月6日
有効期間:4日間
金額:15,270円
気候的には、まだ上信越や東北地方を旅できる気もするので、使ってみるのも悪くないだろう。
私にとって興味があるのは、観光庁のGo To トラベル事業の一環として設定予定の「安心の空間一人占め」商品だろうか。
7月下旬以降に発売されるというものだが、「部屋での夕食や朝食、露天風呂付客室プランなど新潟、伊豆エリアを中心に25施設で設定予定」とあるので、普段ならお一人様では泊まれないところで、リハビリ後の旅デビューをしてもいいかと思う。
ところで、7月9日付の東京新聞には「他県への外出、いいの?都民困惑 政府、都と食い違いを『調整』へ」という記事があった。
何の法的根拠もなしに、住民の移動制限に言及する小池都知事、これがまたもや自粛警察の跳梁を許すことになり、下手すれば、レジャー全体が悪のように見られることになるだろう。
日本の首都を預かる身であれば、同日付の「総合診療医:誰もがわかりやすく医療を理解する事ができるブログ」の記事「よくぞ言ってくれた〜辛坊治郎のコロナ持論が反響…「重症者と死者の推移」に着目〜」で言及されていることぐらいは記者会見で言うべきだし、各メディアは、感染者数だけでなく、詳細を報じてもらいたいものだ。
それにも増して、5月25日に全国的に緊急事態制限が解除されて以降、満員の通勤電車風景が戻ってきたという日本の社会現象(2020年6月25日 日経クロステック-新型コロナで変わる通勤、JR東やヤフーが導入急ぐ「密」回避サービスとは)にソッポを向いて、レジャー外出だけを悪のように言う人たちは頭がおかしいのではないだろうか。
私の友人が東京都内のコロナウイルスの感染者数の増加傾向を見て、緊急事態宣言第2弾が必要だなと言ったことがあるが、7月5日付の日経新聞「在宅勤務定着、ニッポンの壁 主要国で最低水準」や、6月29日付のヤフーニュース「『リモートワークの体で、実際は出勤していた』-立ちはだかる『昭和おじさん』の壁、ある地方公務員の告白」を読む限り、緊急事態宣言第2弾は、日本のビジネス事情の元では、余程のことがなければ発令されないと思う。
そういった意味では1泊2日程度の国内旅行なら予約しても大丈夫だろう。
もっとも、それをオープンにするかどうかは別問題だがね・・・
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