昨日、妙蓮寺(横浜市港北区)のタイサラ – タイ・カフェ&レストラン(2018年12月9日で閉店)で、トラベルジャーナリストでフードジャーナリストでもある江藤詩文さん(江藤詩文の世界鉄道旅 世界美食紀行)が「旅を仕事にするには」という表題の講演をされるというので急きょ参加してみることにした。
私も旅行記に関しては2001年12月から足掛け15年半もの長きにわたって掲載しているが、あくまでも趣味の範囲内でのこと、それをどうやったらお金をいただけるレベルに引き上げられるか興味があったからだ。
そして当日の参加者は、ほとんどが女性、男性は店主のスー(Surintorn)さんの夫であるマルクス(Markus)さんを入れてもわずか3名、旅を仕事にしたいという需要は女性の方が強いのだろうか。
ところで、トラベルジャーナリストというと、一般的には、旅行雑誌などに寄稿しているというイメージがあるのだが、これで成功するためには、読者層を明確に絞ることが肝要とのことだ。
要は、年齢層や読者のライフスタイルを常に意識して、しかも競合相手が少ないジャンル(ブルーオーシャン)を選ぶことだという。
これは起業などの一般的なビジネスにも言えることで、次の時代に流行りそうなもので、しかも、自分が深くコミットメントできるジャンルがあれば、それがベストのようだ。
ここで私が意外に思ったのが、彼女がフードジャーナリストと称していることで、このジャンルは一見すると競合相手が多そうなのだが、実はブルーオーシャンだという。
旅を仕事にするためには、取材の相手とコミュニケーションに不自由しない程度の英語力が必要なのは言うまでもないことなのだが、さらに、食のことに強く、よく海外旅行に行っている人が、フードジャーナリストの分野に適した人材らしい。
私はこの条件をすべて満たす最適な人材を友人に持っているのだが、残念ながら、彼女は旅の楽しみの方が関心の上位に来ると常々言っている。
また、フードジャーナリストの職務を全うするためには、自分の食欲よりも取材を優先させる必要があり、せっかくの美味しい料理がダメになってから口に運ぶことも度々だそうだ。
おそらく、ほとんどの女性が英語力の条件を度外視しても、そうなる傾向があるからこそ、江藤さんがブルーオーシャンで活躍できる余地があるのだろう。
一方、カメラマンの方は、インスタグラム(Instagram)を武器に活躍の場を見い出すと良いらしい。
設定を公開にして、内外の関係者と交流、日本人より外国人の方が先にオファーを出してくることもあるらしいから、地道な努力が実を結ぶことを期待するといいかもしれない。
なぜなら、外国人は日本製のカメラが優秀であることを認めている(従って、e-Bayなどのオークションサイトでは売筋の鉄板商品と言われる)わけだが、腕の方も優秀だと勘違いしていることがあるらしいからだ。(笑)
しかも、英語力に関してはジャーナリストより求められるレベルは低くて済む。
実際のところ、海外を旅行していて私が外国人旅行者から「写真を撮ってくれ」と頼まれる理由は、日本人がカメラを持ち逃げしないという信頼感があるとは思っていたが、昨日の講演でこういった誤解もあるということを初めて知ったのだ。
最後に、江藤さんが取材旅行で入手した品物を私たちに抽選でプレゼントしてくれたのだが、私がいただいたものは、何と香港のハリソン・ウォン(Harrison Wong)という男性ファッションのデザイナーブランドのバッグ、ちょうど来月の旅行に行くときのアクセサリーとして使えそうないい感じの品物だ。
ありがとう江藤さん!
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