タイのロングステイビザ取得基準改定?富裕層向けに10年有効のビザ

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ロングステイフェア2016
昨日、東京ビッグサイトで行われたロングステイフェア2016に行ってみた。
この手のイベントに参加するのは2年ぶりのことだが、私が出席したのは「ロングステイ中の万が一に備える(海外邦人安全協会理事・福永佳津子氏)」、「台湾ロングステイ情報(仁美国際株式会社)」、「海外移住&海外投資時に有利な国際税務戦略(税理士法人ネイチャー国際資産税)」、そして、「タイ・ロングステイの魅力(タイ王国観光局)」の4つだ。

この中で最も多くの聴講者がいたのは、最後のタイのロングステイ講座で、ほかのブースが熟年夫婦が多かったのに対し、ここは単身で来ている男性が多いように感じた。

まあ、タイの何に期待しているのかよくわかるような気がするが、最初の福永佳津子氏の講座で「現地の女に気をつけろ」というのに直結するだろうか。

ロングステイフェア2016

さて、タイのロングステイ講座でのトピックの一つは、表題にあるように「富裕層向け10年有効のビザ」だった。
まだ閣議決定の段階だから法案が可決したわけではないのだが、在東京の政府観光局のトップは、ほぼ決定事項として伝えていた。

オンラインメディアでも、例えば、バンコクポスト(Bangkok Post)は、2016年11月22日付で「10-year visa for senior tourists(熟年旅行者のための10年有効のビザ)」という記事を掲載している。

ここで非常に気になったのが、オンライン記事でもロングステイ講座で配られた英文リーフレットでも、どう読んでも現行の1年有効のリタイメントビザを10年に変更し、取得条件が厳しくなるとしか思えないのだが、出席者との質疑応答で、説明に立ったタイ政府観光局の責任者は、1年有効のロングステイビザも引き続き残る旨の回答をしたことだ。

もっとも、日本語とタイ語の通訳(タイ人)が間に入ったので、質問が違ったニュアンスで伝わった可能性が大いにあるが、質問者も何回も重ねて念押ししていたところを見ると、英文リーフレットの「Differences between previous and current longstay visa(従前と現行のロングステイビザの違い)」という表題が気になっていたからだろう。

仮に、メディア報道などの方が正しければ、現在タイにいる日本人ロングステイヤーの多くは、将来的にその資格を失うことになりかねない。

なぜなら、新しい10年ビザの要件は、50歳以上で、タイ国内の銀行に300万バーツ(約950万円)以上の預金をするか、月額10万バーツ(約32万円)以上の収入があることが求められているからだ。

現行は、50歳以上で、80万バーツ(約260万円)以上の銀行預金か、月額65,000バーツ(約21万円)以上の収入でOKだ。(在東京タイ王国大使館-ノンイミグラント-O-Aビザ

このような情勢の中、私が昨年11月のタイ・香港旅行の途上で、月例会(夕食会)に参加したバンコクロングステイ日本人倶楽部が2016年12月11日(日曜日)の忘年会をもって解散することを決定したそうだ。(友人の達也さん曰く、分科会の一つである「蒸し風呂の会」だけは存続の予定らしい)

月例会参加者減少の理由の一つは、「タイの物価上昇等で経済的にロングステイするメリットが薄れて、退職後のステイヤーが減っていること」と分析されている。

おそらく、この流れは今後も加速することだろう。
なぜなら、仮に1年ビザが残ったところで、老齢年金だけで月額65,000バーツ(約21万円)以上の基準を満たせる日本人が減り続けると思われるからだ。(参考:2016年2月29日-これからの海外ロングステイヤーは外貨資産保有が必須か

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