去る2日、【I Love NYを語るかい?!@大阪】と銘打ったオフ会に参加してきた。
幹事は、年末年始のワールドインベスターズ・ニューヨークオフ会でご一緒した関西在住のさっくん、企画されたのは東日本大震災(311)前の2月上旬だったのだが、この震災以来、私でさえ、どこかに行きたいという気持ちも萎え始め、震災前にチケットと宿泊先となった紀州鉄道・大阪梅田ホテルに予約を入れていなければ、大阪行きをキャンセルしたかもしれなかった。
そんな気分を払いのけて、ただ飲み会に参加するだけのために関西へ出張ったのは、電力危機の首都圏では向こう数年は取り戻すことができない、と言われている、震災前は当たり前だった「日常」を感じたかったからだ。
オフ会当日は、11時からサントリー山崎蒸留所のガイドツアーに参加、もちろん目的は「タダでウイスキーを飲もう」というもの、例年なら桜が満開の時期なのだが、異常気象なのか、3月いっぱい寒かったため、咲き始めというレベルだったのが残念だった。
ちなみに、このガイドツアー、私が参加したのは2度目なのだが、以前は外国人向けのツアーもあったような気がするが、今回はウェブサイト上を見る限りイヤホンガイドのみになっている。
こんなところにも東日本大震災(311)による原発事故の影響で外国人が日本を敬遠している影響が出ていることを感じた。
その後、幹事のさっくんの案内でトニーローマ・イオンモールKYOTO店へ、ここはアメリカでポピュラーなバーベキュー・リブを出すところ、今回のオフは、一応ニューヨークオフの回顧が目的だったので、幹事がこういう設定にしたのだろうが、話題は震災と投資のこと、ニューヨークのことなど、どこへやら、となってしまったのは時節柄仕方がないのか。(苦笑)
このとき、首都圏の計画停電のことも話題に上ったが、メンバーの1人が「電気を食いまくっている飲料の自販機を全部止めたらいいじゃないか、コンビニが充実している首都圏で自販機などなくても飲料メーカーの関係者以外誰も困らないだろう。」と言ったのが印象的だった。
帰宅してから調べた経済産業省 総合資源エネルギー調査会 省エネルギー基準部会の「自動販売機判断基準小委員会 最終取りまとめ」のP47に掲載されている「種類別物品自動販売機の消費電力量(2005年 普及ベース:出典 日本自動販売機工業会)」のうち、首都圏の割合がどのくらいあるのかわからないが、今後数年という単位で首都圏は節電モードになることを考えれば、関係者に是非とも検討してもらいたいと思った。
私は震災直後に「電力不足の解消のために官公庁や企業の休日分散を」というコラムを書いたが、首都圏にある自販機を止める程度のことなら、官公庁や企業の休日をずらすよりはるかに実現性があるだろうし、これで真夏の電力危機がある程度回避できるのなら飲料メーカーに対する国家補償を考慮しても安いものだと思う。
ワールドインベスターズのオフ会が終わったあと、かねてから約束してあった大阪の友人と飲みに出かけた。
場所は大阪(梅田)を中心に、阪急三番街と阪急東通商店街にある飲み屋、電力危機とは無縁のところで、週末の夜ということもあって人出も多く、震災前は東京の繁華街も同じような光景が見られたことを懐かしく思った。
もっとも首都圏でも土日は今のところ計画停電がないので、それなりの賑わいがあるが、これから電力の需給が逼迫する時期に向かえば、夏の風物詩であったビアガーデンもなくなるかもしれない。
今まで当たり前のように使っていた電気、海外旅行で行ったミャンマーなどでの停電の経験はあっても、日本に住んでいて電力危機下に暮らそうとは思いもしなかった。
日頃当たり前のように使っていたものが突然失われる、そうなってから初めてありがたみを感じる。
関西への小旅行で感じたものは「人間の愚かさ」とも言えるかもしれない。
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