150バーツのタイATM引き出し手数料

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カシコン銀行(Kasikorn Bank)バンカピ(Bang Kapi/Sukhumvit 33)支店

タイ関連の掲示板などでご存知の方も多いだろうが、2009年4月から外国(要はタイ国外)の銀行のキャッシュカードを使ってタイ国内のATMで現金を引き出そうとすると1回当たり150バーツ(約420円)の手数料がかかることになった。

Thai banks have imposed a 150-baht transaction fee for ATM withdrawals from overseas accounts. Bankers say the fees cover transaction costs charged by network providers MasterCard Worldwide and Visa Worldwide. (Bangkok Post – Local banks defend foreign ATM fees)


私は今回のアセアン旅行を前に友人からタイ国内のATMで引き出しをすると、ぼったくりのような手数料がかかるとだけ聞いていた。

従って、日本円のキャッシュを多めに持参し、それをバーツに両替するのと、タイ国内のATMでシティバンクのキャッシュカードを使って引き出すのと、どう違うのか試してみることにした。

まず、到着日の16日のバンコクのスワンナプーム空港内にあったサイアム・コマーシャル銀行(Siam Commercial Bank)で日本円の現金を両替する。
3万円が10,797バーツになって返ってきたので為替レートは1バーツが2.78円、ちなみに、この日のOandaのレート(仲値)は1バーツが2.68円だった。

一方、ATMからの引き出しは同日のサムイ島で実施した。
お試しなので500バーツだけ引き出したのだが、帰国後にシティバンクのウェブサイトの明細をチェックすると、150バーツが上乗せされて引かれていた。

要するに、シティバンクの海外ATM利用手数料は、2009年5月11日から1回当たり210円がかかるようになっているが、これにプラスしてタイ側でも手数料を徴収されるようになっているというわけだ。

為替手数料自体は1バーツが2.8円なので現金両替と遜色ないのだが、手数料を含めた実効レートで計算すると、引き出し額が少ないと大きく損をすることがよくわかる。

つまり、500バーツを引き出すのに、トータルで2,032円(650バーツ×為替レート+210円)かかっており、実効レートは1バーツ当たり4円となる。

タイの銀行家は金持ちの外国人旅行客から徴収する手数料としては安価なものだと考えている節があるが、よくよく考えてみるといい。
確かにバンコクはアジアでも大都市になり、タイ株だけでファンド(投資信託)を構成できるようになるほど経済も発展した。

しかしながら、依然としてタイでは150バーツあれば十分な食事ができるし、バックパッカーの中にはそれで1泊する者すらいるだろう。
バンコクは決してシンガポールや香港、あるいは西欧諸国のような高物価諸国ではない。

ATMの手数料貧乏を避けるためには、1回のATM使用で手数料が気にならないほどの額、例えば1万バーツ(これだと手数料込みの実効レートは1バーツ=2.86円に下がる)を引き出すしかない。

私ならホテル代や現地ツアー代はクレジットカード払いにするから、夜遊びでもしない限り、これほどの高額の現金を引き出せば1回の滞在費を賄うことができるだろう。

ガイドブックによれば、多額の現金を持ち歩くことはリスキーだと書かれているが、複数の財布に分散して所持すればいい。

ちなみに、タイのATMでは画面上で引き出し手数料がかかる旨の表示がされなければ、150バーツの手数料が徴収されないのではないか、という書き込みを掲示板で散見するが、おそらくそれは間違いだ。

少なくともサムイ島のATMではそんな表示があった記憶がないし、引き出し後の取引明細書がいるかどうかも聞かれなかった。
すべてはシティバンクのウェブ明細で判明したことだ。

私の友人の中にはタイ好きの人が多いが、このことをあまり話題にしていないのは、金額が気にならないのか、このことを知らないのだろう。
私も依然としてタイに行く機会が多くなるだろうが、当分の間は滞在日数分の円キャッシュを持参した方が賢明らしい。

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