真の強気相場の始まりか

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投資のイメージ

今年に入って世界の株式市場の騰勢が続いている。
ベアマーケット・ラリー(bear-market rally: 弱気相場における反発局面)かと思われた相場が意外な強さを見せている。


ブルームバーグニュースによれば、S&P500種が12カ月以上200日線を下回る水準で推移した後にこれを上抜けした過去5回の例では、同指数はその後12カ月で平均21%の上昇となったという。

つまり、今までもかなりの上昇を記録しているが、さらなる上昇余地があることを過去のデータは示している。
どうやら私が2月22日に半ば冗談で書き記した「新春オフ三昧で株価上昇のジンクスは生きているか」というのが生きていたようだ。

もちろん、今後どうなるかはわからない。
春の宴で終わるのか、今年の上半期が格好の買い時であったと言えるのか。
ただ、5月の豚インフルエンザ騒ぎでも株式市場が息切れせずに上昇し、GMの破綻も織り込み済とあらば、しばらく相場の下落要因は見当たらないとも言えようか。

9月の5連休に向け、長期投資を見据えながら、短期的な小遣い稼ぎもしてみよう。
夏のボーナスを会社が支給してくれないというならば、株式市場に支給してもらおうではないか。

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S&P500種が200日線超え-2007年10月以降の弱気相場終えんか (2009.6.2 ブルームバーグ)

6月2日(ブルームバーグ):S&P500種株価指数が1日、 200日移動平均線を超え、強気シグナルを出した。
前営業日までは523日連続で同平均線を下回る水準で推移。その期間は1930年代以降最長となっていた。

ブルームバーグの集計データによると、1日のS&P500種は前週末比2.6%高の942.87で取引を終了。終値ベースで過去200日間の平均(926.89)を上回った。

ハリス・プライベート・バンクとモルガン・アセット・マネジメントによると、200日線超えは2007年10月に始まった弱気相場の終了を意味する可能性があり、過去3カ月で39%上昇した同指数の上昇余地が広がったことを意味する。

ハリスの最高投資責任者(CIO)ジャック・アブリン氏は「200日線超えは素晴らしいシグナルであることが証明されている」と指摘。「多くの投資家が強気シグナルと受け止めるだろう。S&P500種の組み入れ率を高める根拠とする公算が大きい」との見方を示した。

投資調査会社ベスポーク・インベストメント・グループ(Bespoke Investment Group)やブルームバーグの集計によると、S&P500種が12カ月以上200日線を下回る水準で推移した後にこれを上抜けした過去5回の例では、同指数はその後12カ月で平均21%の上昇となった。

「真の強気相場」

5回のうち最も大幅に上昇したのは、米経済が1年4カ月のリセッション(景気後退)を脱した1982年。ベスポークの集計によると、S&P500種は同年8月23日、374日間にわたり下回っていた200日線を上抜け。その後の1年間で40%上昇した。

一方、S&P500種が200日線超えした後で12カ月の騰落率がマイナスとなったのは2002年1月の1回だけだった。
S&P500種が最も長期間(838日)にわたり200日線を下回っていたのは1930年4月-1932年8月。その後12カ月の騰落率はプラス40%だった。

モーガン・アセット・マネジメントのファンドマネジャー、ウォルター・ヘルウィグ氏は「S&P500種が200日線を突き抜け、それを上回る水準にとどまれば、最悪期を脱したことが立証されるだろう」と指摘。
「そうなればベアマーケット・ラリー(弱気相場における反発局面)ではなく、真の強気相場ということになる」との見方を示した。

原題:S&P 500’s Rise Past 200-Day Average Signals Gains

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