先週の月曜日の日刊ゲンダイを読んでいて、何じゃこりゃ~という記事があった。
たかが旅行と言ってしまえばそれまでなのだが、「昔ながらの旗持ちパックツアー(添乗員付きフルパッケージ)に、団塊世代のリタイア組から若者まで飛び付いたおかげで米国本土の旅客数が増えた」というものだ。
同じ紙面にキャセイ航空を使って旅行すると燃油サーチャージが安く済むというのがあり、こちらがニッチもサッチもいかないほど混んでいるというのは理解できる。
事実、私も欧州旅行をキャセイで予約しているのだが、未だに空席が出たという返事が来ない。(おそらくKLMで行くことになるだろう)
話を戻すが、私がこうしたフルパッケージを使ったのは後にも先にも2002年の中国・長江三峡ツアーのときだけだ。
このときの中国はとてもじゃないが、中国語が話せない旅行者が個人旅行で行けるレベルではなかったのと、フルパックの方が合理的・経済的だったからだ。
しかし、それ以外の旅行は基本的に航空券とホテル以外の手配は現地でするというスタンスを取っている。
なぜなら、フルパックのような旅行は楽かもしれないが、面白みが全くないし、旅行記を書くのに四苦八苦するほど記憶に残らないからだ。
従って、1990年代も後半になると、日本人も旅慣れた人が多くなり、そういう人たちはお仕着せのパックツアーを次第に敬遠するようになってきたのだ。
それが先祖帰りするような感じになっていることに私は驚いているのだ。
片や作家の浜なつ子さんが「外こもり」と名付けた、日本ではなくバンコクなど海外の街で引きこもる若者が増えているともいう。
また、作家の下川裕治氏曰く、彼らにほぼ共通するのは、バンコクでの生活費を稼ぐために日本に舞い戻り、それが溜まるとまたバンコクへと旅立つ、という生活を繰り返していることだという。
おそらく、こうした人たちは外務省の海外在留邦人数統計や、日本旅行業協会の旅行統計には現れないだろう。
ましてバンコク行きの航空券を買うのにJTBなどの日系ブランド旅行社を使うこともない。
従って日系メディアに言わせれば、海外旅行者数は減っているとなるのだろうが、実際のところ、ただでさえ少なくなっているという若者が国内外で引きこもって(!?)しまう、さもなければひどく従順、こんなことで日本人は大丈夫なのだろうか。
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夏休み旅行-アメリカ本土が人気急上昇の不思議 (2008.7.14 日刊ゲンダイ)
夏休みの海外旅行がメタメタだ。旅行者数(予測)は前年比7%マイナスの17万人と散々な状態(JTB調べ)。
燃油サーチャージがともかく高い。ハワイ往復で4万円、米本土や欧州だと5万6000円も取られるから、行く気も失せる。
当然、旅客数は激減だ。ハワイで前年比3.7%減、欧州は1.9%減、オーストラリアも7.5%減。ところが、なぜか絶好調な地域があった。米国本土だ。
サーチャージは5万6000円。2人で行ったら11万2000円も必要なのに、前年比3%増だという。不思議だ。「秘密があります。米国本土へのツアーの中身をガラリと変えました。
アメリカ方面は長い間添乗員付きコースがほとんどなく個人旅行が中心でした。
ところが米国はヨーロッパと違って国土は広く移動も大変です。
中高年層から添乗員付きツアーはない?という要望が増えてきたことに対応しました。これが当たった」(JTB関係者)旗を持ち「は~い、こちらで~す」とやる添乗員付きの昔ながらの団体旅行だ。
団塊世代のリタイア組から若者まで飛び付いたというから驚く。
「移動は楽だし、添乗員がいれば体調が悪くなっても安心です。昨秋から添乗員付きツアーを少しずつ増やしたところ燃油サーチャージが高くてもアメリカ旅行を選ぶ人が急増しました」(前出のJTB関係者)ロスやサンフランシスコ、ラスベガス、グランドキャニオンなど西海岸を巡るコースが1番人気。NYなど東海岸方面も動きはいい。
近ツーやJALパックなどライバル会社も添乗員付きツアーを続々と投入し始めた。
海外で犯罪に巻き込まれることも少なそうだし、昔ながらの旅が大復活しそうな勢いだ。***********************************
コメント
そんなのだったら旅行なんて行かなくてもいいじゃないか、と思ったのは僕だけですか?
>そんなのだったら旅行なんて行かなくてもいいじゃないか、と思ったのは僕だけですか?
私もどちらかと言うとそう思いますよ。(笑)
先祖帰りなんでしょうかね~
Always 3丁目の夕日の時代に・・・メンタリティも