さらば富士通のオアシス

この記事は約2分で読めます。

OASIS 30LXII

富士通Oasis 30LXⅡ、私がかれこれ20年近く前に買ったワープロだ。
キーボードが一般のJISキーボードの他に、親指シフトという独特のスタイルを持ち、買うときに「どちらになさいますか?」と聞かれた懐かしのものだ。

私がこれを買った理由は当時の勤め先の会社が富士通の子会社だったからだ。
要するに、使い慣れたワープロを買っただけの話で、別に愛社精神からこんなことをしたわけではない。

今やWindows Vistaが出る時代に、富士通のオアシスが家にあったとは・・・

自宅の部屋を整理していたら10年来使ってもいなかったワープロが出てきて、こんなものでも商品価値があるのかと、オークションサイトを見ると、運が良ければ売れるような気がして電源を入れたが、さすがに何の反応もなかった。

壊れていたのだ。
仕方がない。粗大ごみとして廃棄するほかはなさそうだ。

思い起こせば、私がパソコンを最初に買った10年前は、富士通のパソコンにもオプションでオアシスのソフトがあり、巷にはワープロ専用機のフロッピーディスクをWordや一太郎で読めるように変換するファイルコンバーターが売られていたものだ。

世の中のおじさんたちは「ようやくワープロ覚えたと思ったらパソコンかよ」と嘆いた時代。
当時は職場にもワープロ派のおじさんたちがたくさんいて、そんな彼らは10年後の今、退職したか淘汰されたか、未だに役所やゾンビ企業で高給を食んでいるのか。

ワープロの性能が上がってどんどんと新製品が出た時代は日本のバブル時代、最後の良き日々だったような気もする。

そしてWindows 95が日本に出現したあの日。
実のところ私は異様に覚めた目であのときの新聞記事を読んでいた。
徹夜してまで並んで買うほどいいものなのか。ワープロで十分じゃないか。

今ではとても考えられないことを思ったものだ。
そして、Windows 98が出たときには、私も量販店でパソコンを買っていた。

前年には山一證券が潰れ、未曾有の金融恐慌が日本を襲っていた。
それからというもの、何者かに突き動かされるように英会話学校の門を叩き、海外旅行に便利だという理由で口座を開いただけのCitibankで、私は生まれて初めて外貨預金を始めていた。

今思えば、何でそんなことをしたのかわからないが、外貨預金をやり始めていたおかげで、1998年夏、私は本屋に積まれていた「ゴミ投資家のためのビッグバン入門」という本を手に取っていた。

書かれたいた内容は当時の私にとって衝撃的なものだった。
そして私がTD Ameritradeの前身であるDatek Onlineという米国の証券会社に口座を開いたのはそれから3年半後のことだった。

コメント

  1. kubokawa より:

    親指シフト、私も愛用しておりました!

  2. カルロス より:

    Kubokawaさんもオアシス使ってましたか。
    でも今はないですよね。
    それとも家の押入れとかにありますか(爆)

タイトルとURLをコピーしました