BRICsポジション、クローズへ

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上海・外灘

先週海外市場が2月下旬からの下げ分を戻したのを機に指値をしておいたのが次々にヒットしてHSBC香港のポジションもクローズの態勢に入った。

指値をしたところが現段階での最高値近辺、そこで首尾よくヒットし続けるのも何かの前触れかと、ついでながらBRICs関連ファンドも売却を決意、この先どうなるかわからないが、とりあえず毎年恒例、春(5月)の下げ相場に備え、キャッシュで持っておくことにしようと思う。

ところで、2月下旬以降、米国の住宅市場のことがニュースにならない週はないほど、このことが世界市場を揺り動かしているが、私は素人ながらある仮説を立ててみた。

それは、株価が下がるたびに繰り返される「サブプライムローンの問題は大した影響はない、経済のファンダメンタルズは健全だ」などという政財界要人の発言は、裏を返すと、それに伴って株価のつるべ落としを一時的に防ぎ、ヘッジファンドなどが自らの大口顧客の売りを捌くために私たち素人の買い手を誘っているのではないか、ということだ。

要は、プロの投資家とて思わぬ相場の読み違いはあるもの、それが買い手不在で株価が高値から崩落すれば、顧客に対して申し開きが立たない。
それで、彼らが大口顧客の持ち高を清算するために一時的に株価を戻させるようなコメントを金融界に流し、それが大方終われば、後は野となれ山となれということだろうと判断したのだ。

そして、株価が本格的な下げを始めた頃には企業決算から政府の公式統計まで上げ材料がない状態になっている。
そうなった後は、「長期投資論」や「今が買い時説」が経済誌の見出しを飾るようになるというわけだ。

私のこんな仮説が当たるほど相場は甘くはないが、ここ1ヶ月、今までにないほど、株価を維持しよう、維持しようというコメントが経済ニュースを騒がしているので、そんなことを想像してみたのだ。

そして、私の場合、TD AmeritradeのポジションはすでにBear Fundsや売り(ショート)を中心に回し始めたが、願わくば、この流れはいつものように春だけで終わって欲しいものだ。(日本在住者が香港の証券会社で米国株トレードをするならBoom SecuritiesPhillip Securitiesなどで可能、TD Ameritradeは新規口座開設不可能)

ただ、BRICsの一角、ロシアに関してはジム・ロジャース(Jim Rogers)氏のような見解を持っている人もいて、これが1998年の悪夢の再来とならないことだけを祈りたい。
ちなみに私は最初からロシアにだけは投資する気もなかったけどね。

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ロシア株式市場、いずれバブル崩壊へ=ジム・ロジャーズ氏 (2007.3.15 ロイター通信)

[モスクワ 14日 ロイター] 米著名投資家のジム・ロジャーズ氏は14日、ニューヨークでロイターとの電話インタビューに応じ、ロシアの株式市場は過大評価されており、「割合早く」バブルが崩壊する可能性があるとの認識を示した。

同氏は、ロシアの「無法な資本主義」が露呈しつつあるとし、「自分ならロシアには絶対投資しない」と述べた。
「ロシアは、ひとつの大きなバブルだ。このバブルはいずれはじける。割合早く現実化するだろう」とも発言。

ロシアでは国家が資産を差し押さえており、企業オーナーは、ロンドンでの新規株式公開(IPO)を通じて現金を手にしている、との見方も示した。
「ロシアはひどい。誰もが資産を奪い取ろうとしている。ロシアを旅すれば分かるが、鉄道やパイプラインや道路に多額の投資は行われていない。これは無法な資本主義だ」と述べた。

ロシアは原油高などを背景に好景気が続いており、昨年は株価が80%急騰した。今年は、世界的な株安の影響で年初からの下落率が約7%に達している。
同氏は、ロンドンに相次いで上場しているロシア企業について「(企業を分析する)手掛かりがない。『お金はもらうが、そのお金で何をするか言うつもりはない』という姿勢だ」と発言。
「今回は(1998年8月のロシア危機よりも)ひどいことになるだろう。1998年は株式市場のバブルだったが、今回は住宅・商品市場でバブルが膨らんでいる」と述べた。

原題:Top investor warns of Russia stock bubble

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