ドイツワールドカップが終わってみて

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ドイツワールドカップの日本人サポーター

7月9日の決勝戦でイタリアがPK戦の末にフランスに勝ち、4度目のワールドカップ優勝を遂げてお祭り騒ぎは幕を閉じた。

その決勝でフランスのジダン(Zinedine Zidane)が何でイタリアのマテラッティ(Marco Materazzi)の胸に頭突き(butt in the chest)をして退場処分(レッドカード)を食らったのかというのが巷では関心の的の1つともなっているが、私は別の視点からワールドカップを総括してみたい。

とは言っても私は現地に行ったわけではないのでオリジナルは読売新聞記者のレポートによるものだが、

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2002年、そして今回もダフ屋によるチケット転売を防止する策が講じられたが、結局、その実効性はほとんどなかったようだ。

それもそのはず、せっかくのイベントに空席がある方がダフ屋による違法販売より興行的には問題だし、厳格な本人確認をし、仮に他人名義のチケットで入場しようとする者をスタジアムから追い出したところで興行主にメリットがあるわけではない。

それにダフ屋としても第三者にチケットを転売しなければ損失が嵩むし、サポーターがヒートアップし過ぎてあまりにかけ離れた値段で手を出さなければ株などと同じで価格は下落するのだ。

まあ、次回以降もこの手のことは建前として実施されるだろうが、ほとんど有名無実と化すだろう。

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今回のドイツW杯では、スタジアムに入れないファンのためのサービスも充実していらしい。

一方で、2002年のW杯の日本では放映権をたてにパブリックビューイングの開催を制限し、試合当日には近隣の飲食店は営業しないように行政指導が行われたらしいが、あまりにもバカバカしい限りだ。

スタジアムに来れる人以外は家にいろと言わんばかりのことをして、W杯期間中は町中に閑古鳥が鳴いていたとか、いう当時の週刊誌の記事もあったが当たり前だ。

それにスタジアム内でも日本では買えるビールが原則として1人1本と制限されていた。
これはフーリガンが酔って暴れるのを防止するという名目だったらしいが、当然ビール大国のドイツでそんな制限などなかったであろう。

こういう細かいところでも意味のない規制をされると、うざったく感じるものなのだ。

そもそも日本の政治家や取り巻きは国際イベントの興行主となるのが好きなようで、財政が逼迫しているのにやたら誘致したがるが、たいていの場合、それが単なる自己の名誉と自慢、そして利権の種でしかなく、ファンのために成功させようという意欲に欠ける。

事あるごとに私は言うが、仕事が忙しいとか、休みが取れないなどとほざいてないで、自ら進んで休暇を取って自腹で海外のイベントを味わい、どうやったらファンを楽しませることができるか学んだらどうなのだろうか。

所詮、人の金(会社の経費や公費)で行って、現地のお歴々と話しただけではナマの感触は味わえないのだ。

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まあ、こんな感じだ。
日本では外国人観光客を増やすためのYokoso! Japan (Visit Japan Campaign)をやっているが、あまり効を奏していないとも聞く。

私は2002年W杯の前にこういうことをやるべきだと国土交通省にも言ったことがあるが、このプロジェクトが立ち上がったのは2003年(平成15年)4月、やること為すことが遅いのである。「今日の一言(2005年3月27日2004年9月20日)」

ところで、海外旅行好きならば、各国のウェブサイトを覗いたことがあるだろう。
あるいは東京や大阪にある政府観光局へ資料請求したことがあるだろう。

観光に力を入れている国は、来訪者の多い国の主要都市に観光情報をPRする部門を置いているが、日本政府は在外公館などを通じてどの程度日本をPRしているのだろうか。

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ホスト国イエローなし?祭典運営を採点 (2006.7.9 読売新聞)

ドイツ統一後最大の国家的イベントとして組織委員会が威信をかけた今大会。
懸念されたチケット問題や、フーリガン騒動のてんまつなど、大会運営の状況をまとめた。(千葉直樹)

■チケット問題 ほぼ満席 ネット転売は横行

2002年日韓大会で国際サッカー連盟(FIFA)の指定代理店がチケットをさばききれずに大量の空席を発生させた事態を受け、組織委員会が約300万校余のチケットを独自に取り扱い、一般向けにインターネットでの直接販売方式をとった。

関係者によると食事や会場送迎のついた1000ユーロ(約15万円)近くするVIP用高額チケットが相当数売れ残ったものの、各会場はほぼ満席の状況だった。

転売を防止するため、買い手の個人情報を記録した集積回路(IC)チップが埋め込まれ、入場の際の身分証明書の提示による本人確認作業では混乱が予想された。
だが現場での抜き打ち検査は「入場者の流れを損なわない程度に実施している」(組繊委員会)と、その回数は限定され、実効性には疑問が残された。

また、各国サッカー協会やスポンサーが割り当て分をさばききれなかったと見られるチケットが返却されずに市場に大量に流出したと見られ、フランクフルト在住の30代の日本人男性は「様々な知り合いを通じて十数試合のチケットを正価で入手したが、中にはブラジル、アルゼンチンの協会名の記されたチケットもあった」と話した。

■フーリガン対策 10万人警備で暴動防止 隣国対決で小競り合い

多くの国と国境を接する欧州大陸での開催で懸念されていたフーリガン対策として、地元ドイツと各国から派遣された警察官が連日10万人以上動員された。

因縁の隣国対決となったドイツ-ポーランド戦で両国のフーリガンなど約200人が酔って小競り合いを起こして逮捕される騒ぎがあったが、各試合ごとに会場都市に10万人単位で詰めかけたイングランドのサポーターに、目立った騒ぎはなかった。
組織委員会のグラウス広報は「フーリガンの深刻な問題は起こらず、ファンは正しいふるまいで大会のいい雰囲気を作りだしてくれた」と話した。

■ホテル、交通機関 小都市では施設を開放

今大会の推定観戦者数はのベ300万人。大会前に、FIFAの関連会社が首都ベルリンを中心にW杯関係者向けの高級ホテルの宿泊予約を大量にキャンセルしたことが明らかになったが、各都市で大規模な見本市が頻繁に開かれるお国柄だけにホテル数も多く、組織委は「おおむね需要には応えられた」と総括した。

人口10万のカイザースラウテルン、27万のゲルゼンキルヘンなど小都市の会場もあったが、周辺都市への分散や、各会場が見本市会場の大規模施設を観戦者向けの臨時宿泊場所として解放するなどして対応した。

公共交通機関は、観戦チケットを持つ人は無料で乗車できるなど便宜をはかり、欧州では最もダイヤが正確と言われる特急列車が10会場を結んだ。
最長のハンブルク-ミュンヘン間で6時間程度。
大きな遅れや事故はなく、夜中も運行されたため宿泊と移動を兼ねて利用する人も多かった。

【ピッチサイド】

■チケットなしでも楽しい!

ドイツ大会の運営には、新しい工夫があった。開催都市で繰り広げられた「ファン・フェスタ」である。W杯を祭りとして楽しむ大衆を対象に、商業主義を巧みに利用した企画だった。

「ファン・フェスタ」は試合が行われた12都市で大会期間中を通して開かれていた。
巨大なスクリーンによる試合映像のパブリックビューイングを中心に飲食のできる屋台を集めダンスや音楽のライブを上演する舞台も作る。

そういう基本的な形は、各都市に共通している。
お祭りの縁日を大規模にしたような形態だ。
各都市の自治体が主催に加わっていて、それぞれの都市による特色も出している。

ベルリンではブランデンブルク門から延びる6月17日通りをぶっ通して会場にし5基7面の巨大スクリーンを並べていた。
出場32か国・地域の食ベ物の屋台を並べているところも多かった。

フランクフルトでは、マイン河両岸の河川敷を3キロにわたって利用し、パブリックビューイングの行われる区間は大会と同じスポンサーの広告が並び、そのほかの部分は、市の交通協会がスポンサーだった。商業主義をうまく利用している企画である。

W杯には世界中から各国のサポーターが集まる。
入場券の値段は、グループリーグの一般席で100ユーロ(約1万5000円)、欧米の人たちが日常的にサッカーを楽しんでいる値段にくらべて各段に高い。

それで、入場券を買えない人たちのために、楽しいサッカーのお祭りの場を提供したのだ。
ドイツの試合の日には地元のドイツ人が、そのほかの試合の日には、出場国のサポーターがつめかけていた。

ブラジル、メキシコ、オランダ、イングランドのサポーターは、入場券が手に入らないまま来ている人も多く、折り合える値段で値段で買えなければ、割り切って1日をファン・フェスタで楽しんでいた。

2002年大会のとき、日本では放映権をたてにパブリックビューイングの開催を制限した。
またフーリガンの騒ぎを恐れて、試合当日には近隣の飲食店は営業しないように行政指導が行われた。

ドイツのやり方とは正反対である。
今回、ドイツで若者たちの衝突騒ぎがあったが、多くの人たちが楽しんだことを考えると、ドイツの運営は成功だったように思える。(サッカージャーナリスト・牛木素吉郎)

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ちなみに夕刊紙の日刊ゲンダイがやった「W杯日刊ゲンダイtoto第一弾(決勝トーナメント(Round of sixteen)へ進出する(第一次リーグ(Group Matches)の1位、2位通過)チームを全部当てる)」も「W杯日刊ゲンダイtoto第ニ弾(優勝、準優勝、3位のチーム当て)」も的中者はゼロだったそうだ。

第一弾は、やはりスイスの一位通過予想が難しく、第二弾はイタリア優勝が意外だったということだったようだ。

第二弾は競馬でいう3連複(つまり上位3カ国が当たっていれば)でOKと基準を緩めても当選者はたった1人だったらしく、やはりイタリア対フランスの決勝自体が意外だったのだろうね。

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